仕事・働く

難聴の人は、どのような仕事が良いのか考えてみた

深井 順一|パートナーズ補聴器

聞こえの改善や補聴器のことについては、【FAQ】聞こえの改善と補聴器のFAQへ。お客様の改善事例は、聞こえの改善成功事例へどうぞ。

お店をやっていると日々、様々な人にあうわけですが、それらの方々を見ていて、初めの頃、難聴の人に合う仕事というのは、存在するのか。ということを考えていたことがあります。

どうしても聞きにくさがあり、かつ、コミュニケーション障害が起こりやすいと意思の疎通がしにくくなることにより、働きづらい、仕事がしづらいということになります。中には、非常に悩まれている方もいますので、その点を考えれば切実ですね。

難聴でも仕事がしやすいものはあるのか。その点に関して考え、私自身がたどり着いた結論は、おそらくそのようなものはなく、自分はなにができるのか、どのような仕事なら続けられるのか、という点を自分自身で考えていく事が大事なのではないか。と考えています。

そこにたどり着くまでに考えたことについて記載していきます。

なお、こちらの内容は、あくまでも難聴の方を対象に、かつ軽度〜中高度難聴くらいを想定して、記載しています。

様々な人の職業、仕事を聞いて

私自身、補聴器の販売をしていますので、様々な難聴の方々にお会いします。初めに気になったのは、難聴の方の場合、何か仕事しやすい職業や割と影響受けない仕事など、あるのだろうか。ということです。

そこでお客さんの職業など見てみると、これまた皆、様々な職業についています。

会社であれば営業職、事務職、マーケティング部。もちろん、お店の販売員の方もいますし、病院の看護師の方もいます。

介護職、歯科衛生士、個人事業主、会社の役員。本当に様々な方々とお会いし、補聴器に関して相談していたりします。

それらの方々のお話を聞きますと、こういうところで聞きにくい、聞きにくさを感じる。というようなお話を聞くたびに、家に引きこもって誰とも合わず仕事する系統でない限り、難聴の方がしやすい職業など存在しないのではないかと思います。

会社や人が集まってくれば自然と人と人とのコミュニケーションが生まれるわけですし、仕事をする上で、意思疎通やコミュニケーションは、必須です。

むしろそれがうまくいかないと、そもそも仕事そのものがうまくいかなくなります。

考えると考えるほど、コミュニケーションせずに仕事することそのものができるのか、というところを考えてしまいます。

そして、仮に家に引きこもって仕事する系統でも、どこかしらで人とあったり会話したりする必要がある可能性は、十分ありえますので、人とコミュニケーションをする機会は、あります。

また、本当の意味で人と会う機会がないと精神的にもよくないため、その点を考えても、人とコミュニケーションすることは避けられないことだと思った方が、まだ良いのではないかと感じます。

どのような仕事が良いのか

では、実際に仕事について考えるとき、どのような仕事が良いのか。というお話になるのですが、個人的に感じるのは

  • 仕事が続けられるもの、努力できるもの
  • 人から感謝されるもの、褒められるもの
  • 自分がしたいと思えるもの、やりがいがあるもの

の三つに分かれるのではないかと感じます。

仕事が続けられるもの、努力できるもの

仕事が続けられるもの、努力できるものというのは、自分の意思でどんどん努力することができる仕事という意味です。

嫌々やっている仕事ということではなく、ある程度、意欲を持って、自分が進んで続けられる仕事、努力し続けられる仕事といえばわかりやすいかもしれません。

これから技術改革や各技術の進歩が早くなりますので、学びながら続ける、仕事をするというのが不可欠です(今もですが)。

そのような中、嫌々やっていたりすると、好きで仕事している人たち、努力することが苦に思わない人たちには、まず勝てないでしょう。

人から感謝されるもの、褒められるもの

意外にダークホースなのは、こちら。人から感謝されるもの、褒められるもの、求められるものです。

私なんかは、このタイプで、ブログや補聴器の技術がこれに値します。

お店を出しているのも私がお店を作りたい、やりたいと思ったからしているのではなく、ブログを書いていたら、あなたに相談したいと言われることが多くなってしまい、作らざるを得なくなった状態です。

人は、思っている以上に自分のことはわからないため、何が自分が優れているのか。意外に近くにいる人の方がわかったりします。

そのような方々から「ありがとう」と言われるようなことや「すごいね、これ!」というような反応があるものは、だいたい才能だったりします。

こんなことを書いてはいますが、もちろん私自身も自分のことは未だにわからなかったりします。

自分がしたいと思えるもの、やりがいがあるもの

最後は、こちら。簡単にいえば、自分がしたいことをする。ということです。

どのようなものもそうですが、やる気が起こるものとやる気が起きないものとでは、やる気が起こるものの方がうまくいきます。これは、誰にでも経験があるのではないでしょうか。

たとえ初めは失敗したり、うまくいかないことがあったとしてもやる気が起こるものの方が最終的には、うまくいきます。

仕事に楽はあり得るのか

個人的に仕事に関して思うのは、「仕事に楽はあり得るのか」というところです。

私は、どのような仕事も良いところもあれば、きついところや嫌なところはあると思っている人間ですので、そんなに都合の良いものはないと思っています。

であれば、先ほどの

  • 仕事が続けられるもの、努力できるもの
  • 人から感謝されるもの、褒められるもの
  • 自分がしたいと思えるもの、やりがいがあるもの

の三つに当てはまるものが限りなくベターに近づけるのではないかと感じます。

努力できるものであれば、嫌なところがあったとしても続けられる可能性は高くなりますし、人から感謝されるもの、求められるものであれば、うまくいかないことより、感謝されることの方が多いだろうし、自分がしたいことであれば、したいことをするために、きついことの一つや二つ乗り越えるのは、そんなにハードルが高いことではないと思うためです。

結局、自分は何をしたいのか、何ができるのか。どんなことなら続けられるのか。自分を理解することから、初めて行くのが一番良いのかなと感じます。

結局、続けたいと思えるか

ということで考えてみた結果、その内容をまとめますと

  • 仕事が続けられるもの、努力できるもの
  • 人から感謝されるもの、褒められるもの
  • 自分がしたいと思えるもの、やりがいがあるもの

の三つを自分なりに探して行くことが重要になるのではないかと思います。どれか一つあるだけでも良いですし、二つ、三つ当てはまるものを探すのもよしです。

どんな職場に行ってもコミュニケーション障害が起こるのであれば、結局、その仕事をしたいと思えるかどうかで最終的にし続けられるのか、やめたいと思うのか。それが決まると思っています。

であればそれらのものが起こることを前提として考えて行くのが重要なのではないかと思います。

私の場合、仕事は、偶然にもこの三つが当てはまります。厳密には、それにプラスして、

  • 自分の特性を利用できること

も入るわけですが、今考えれば、かなり恵まれているのかもしれません。

補聴器のことを考える、改善に関して考えるのは、それほど苦ではありませんし、人から感謝されるもの、褒められるものについても、このブログがそうだったりします。

そして、それなりに自分がしたいと思えるものですので、このように続けられたりしています。そうでないとさすがに続けられません(実は私、かなり飽きっぽいです……)。

ということで、自分なりに経験も含めて考えてみました。読んだ後は、結局、行動するしかなのですが、実際にやってみて、上記の三つが当てはまるのかどうかを理解して行くのが重要だと思います。

あれこれいう方はいるとは思いますが、実際にやってみないことには、自分に合うのか合わないのかはわかりません。

サッカーをしたことがない人がサッカーを楽しいか、楽しくないと思うかは、やってみないとわからないことです。

個人的には、人にどうこう言われても最終的に自分がいいと思える人生を送れた人が一番の勝ち組だと思っています。

ABOUT ME
深井 順一|パートナーズ補聴器
深井 順一|パートナーズ補聴器
補聴器を使っている人が対応している補聴器専門店・代表
補聴器のお店には珍しい難聴の補聴器販売員です。生まれつきの難聴者で7歳の頃から補聴器を使っています。お客様からは「補聴器を使って良かったです。これから明るく生活できます」「日常生活がスムーズになった」「人に聞き返すことが減り、コミュニケーションに対するストレスが軽くなった」と評価いただくことが多いです。
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