左右の聞こえが異なる場合、補聴器で、どうバランスを整えると良い?
補聴器を使用していて、左右で聞こえる音が異なる。というケースがたまにあります。
その場合、補聴器を使用した状態で左右の聞こえを調べ、どこが違うのか。それをみた上で、そこを修正する。というやり方をして、なるべく左右のバランスを整えられると良いです。
こちらでお伝えしていくのは、あくまでも
- 左右の聴力の違いは、そこまで大きくない
- 左右で使用している補聴器は、同じ
である事が条件です。
こちらでは、左右の聞こえのが異なる場合、補聴器でどうバランスを整えると良いのか。そして、このお店でしている事を記載していきます。
現状を把握し、修正ポイントを知る
まず大事になってくるのは、どこを修正したら、今の状況を改善できるか。を知る事です。
そのためには、今の所、補聴器を装用した状態での聞こえの効果を調べられる音場閾値測定(おんじょういきち測定)。というものを使い、左右、それぞれの聞こえを調べられると良いです。
右だけ補聴器を使用した時の聞こえ
そして、左だけ補聴器を使用した時の聞こえを調べ
このように比較してみます。
数値と同じ位置にあるものは、おおよそ同じように感じており、数値に差がある場合は、そこは、聞こえ方が異なっている。という状態になりますので、このようにすると、どこが違い、どこは、問題ないのか。がわかりやすくなります。
すると、どこをどう修正したら良いか、その見通しをしやすくなります。
どう調整すると良いのか。を知るのではなく、まずは、どこを修正すると良いのか。そのポイントを調べるのが先。という事を覚えておきましょう。
調べた後に修正
それがわかったら、そこのところだけ、補聴器の調整で少しずつ上げていき、実際に補聴器を使用している人の感覚を確認しながら、調整していきます。
これが、基本的な修正の流れです。
左右の聴力が少し異なる方は、補聴器を調整した後にその感覚を確認した方がよく、仮に異なる感覚が気になるようであれば、一つ一つ調べ、修正できるところは、修正したほうが良いです。
修正できれば、左右の聞こえ方が異なる気持ち悪さ。と言いますか、変な感覚を修正できるようになりますので、完全に修正できるかは、状況によりますが、その感覚は、少なくできると、補聴器は、自然に使いやすくなります。
このお店の場合は、両方とも使用されているケースは「左右のバランスは、どうですか?左だけよく聞こえる、右が全然、聞こえない。などは、ないですか?」とお伺いするようにしています。
全然なさそうなら、そのままにしますが、気になるとケースがあった場合は、念のため、左右別々に調べ、状況を把握しています。
そこで、取れたデータなどをそのままお客さんに見せ、現状をお伝えしつつ、仮に違いがあった場合は、そこを修正するか、しないかは、お客さんと相談しながら、決めています。
どちらにしても、まずは、調べてから、どこが違うのかを確認し、そこを修正する。という流れが大事になります。
まとめ
補聴器を使用した時の左右の聞こえが異なる場合、耳の状況にもよりますが、改善の基本としては、現状を把握し、まずは、修正できると良いところを探して、そこを修正する。というのが、基本です。
修正するポイントがわからなければ、どうすれば改善に繋がるかわからないためですね。
特に左右の聞こえの感覚は、耳の感覚で判断しようとすると、違う。ということは、わかったとしても、どこが違うのか。何が違うのか。は、なかなかわかりません。
そのため、測定を使って、一つ、一つ、確認していき、それで、なるべく左右のバランスを整えられるようになると良いです。
左右のバランスは、必ずしも、ぴったりでなければならない。という決まりは、ありませんが、違いは、なければ自然に補聴器を使いやすくなります。
以上、左右のバランスの整え方でした。