耳・補聴器のこと

相手と自分、お互いにとって良い関係を築くには、どうしたら良いだろう?

深井 順一|パートナーズ補聴器

聞こえの改善や補聴器のことについては、【FAQ】聞こえの改善と補聴器のFAQへ。お客様の改善事例は、聞こえの改善成功事例へどうぞ。

連日、7つの習慣に関して、記載していますが、ここで、自分自身が学んだ事。そして、より良くしていくための、考え。について、まとめていこうと思います。

相手と自分、お互いにとって良いコミュニケーション方法を築くには、どうしたら良いか。その考えですが、大きく分けると

  1. 考え方を知る
  2. 自分を知る
  3. 心持ちを変える

の3つに分かれるかと思います。

それぞれ

  1. 良い関係を作り出すための各セクションごとの関係
  2. 自分の聞こえの理解度を知り、それを活用する
  3. ゴールは、相手と自分にとって良い関係にする事

の3つになります。

では、早速、見ていきましょう。

考え方を知る

考えを知る。というのは、お互いにとって、どういった関係がまず、理想なのか。この点になります。

7つの習慣では、人との関係を

  • win-win(自分も勝ち、相手も勝つ)
  • win-lose(自分は勝ち、相手は負ける)
  • lose-win(相手は勝ち、自分は負ける)
  • lose-lose(相手も自分も負ける)

の4つを出しています。

人間関係に当てはめれば、あまり意見が合わない人と無理に付き合っても、自分が苦しいだけで、あまり良い関係とは、言えないですし、自分の意見を押し付けて、相手があまり乗り気ではないのに、無理にその関係を続けていても、相手は、辛いだけです。

これは、win-loseとlose-winの関係ですね。その先は、自ずと、lose-loseになり、結局、お互いにとって、良い関係が長続きは、しづらくなります。

では、難聴の場合は、どうか。それは、恐らく以下の通りになるかと思います。

軸としては、難聴者側(聞こえにくい側)が理解しやすいのか、理解しにくいのか。健常者側が、負担が少ないのか、負担が多いのか。この軸になるかなと思います。

先ほどのwin-winの関係性でいうと

  • win-win(自分は理解しやすく、相手も負担が少ない)
  • win-lose(自分は理解しやすいが、相手は負担が多い)
  • lose-win(自分は理解しづらく、相手は負担が少ない)
  • lose-lose(自分は理解しづらく、相手も負担が多い)

それぞれ、このようになるわけですね。

この場合で、目指すべきは、win-winの関係のみで、それ以外は、どちらかが負担が大きかったり、そもそも、理解しづらいままなので、お互いにとって、良いコミュニケーションを築く。という考えからは、外れてしまいます。

結果、お互いにうまく意思疎通できなかったり、負担が大きい事であまり関わらなくなってしまったり、という事が起こりやすくなってしまいます。

理解しやすくなる部分については、聞こえにくい人からすると非常に助かる部分です。しかし、相手の負担も考えなければ、どうしてもそれは、長続きしません。

相手にとって、負担が少ない。もしくは、それをするのが苦にならないもの。それらを探し、お互いにとって、良い方法を探していくのが、理想かなと思います。

この点に関しては、相手とお話をして、どのような形式がいいのか。どういったやり取りが良いのか。を相談しなければならないので、ハードルが高いのは、重々承知ですが、そこがポイントになってくるかと思います。

自分を知る

次は、自分を知る。この点は、そもそも自分は、どのようにされたら理解しやすいのだろうか。というところですね。

私の場合は、音場語音明瞭度で、自分の聞こえを理解し、なるべく自分が理解しやすい範囲を知っておき、その範囲内で、聞く。という事をしています。

補聴器の世界には、補聴器を装用した状態で、自分がどのくらい音声を理解できているのか。を調べる測定があります。それが、音場語音明瞭度です。

これが、私の音場語音明瞭度ですね。私の場合は、幸いにも補聴器で聞こえを補えば、ある程度は、聞きやすくなり、静かなところであれば、理解は、かなりしやすいです。

それぞれの数値の意味ですが、縦軸が正解数。この場合、音声の理解のしやすさ。といえばわかりやすいかもしれません。

横軸が、音の大きさ。音の大きさとしては、約ですが

  • 40dB:小さい声の音量
  • 50dB:ちょっと小さい声、もしくは、3〜4mくらい離れたところからの声
  • 60dB:普通くらいの声
  • 70dB:ちょっと大きい声

になります。

普通の声の大きさは、厳密には、65dBではありますが、それぞれの音の大きさ別に見るため、こちらでは、わかりやすく60dBで調べています。

それを踏まえて見ると、全体的に数値は、いいのですが、特に良いのは、50dB、60dB、70dBですね。

ですので、自分の聞こえの範囲は、対面か、少し離れたところくらい(50dBの3〜4mくらい)で、聞くのが一番良い。もしくは、良い数値を活かしながら、聞くことができる。と、考える事ができますよね。

そこがわかれば、その範囲内でなるべく聞くようにしたり、予め、耳の事は、伝えておいて、聞きにくい際は、自分から近づいて、聞いたり、という事が対処法の一つとして、考えられるようになる訳です。

なお、ちょっと難しいお話になるのですが、この音場語音明瞭度測定は、静かな環境で行うため、実際の環境とは、異なる状況になります。

40dBの部分は、いくらよくしても、実際には、すごく静かな環境でも、40dBくらいの背景ノイズは、ありますので、そこでの聞き取りは、ノイズに邪魔されて、実際には、半分、もしくは、半分以下になる可能性があります。

基本的に、今現在の補聴器は、せいぜい50dBくらいのところの音の大きさから聞こえるようにしていますので、そこから考えると、50dB、60dBの聞こえの範囲内で、聞くようにする事が、大事。という事になりますね。

心持ちを変える

最後は、心持ちを変える。これは、自分だけがよくなれば良い。という事ではなく、目指すべきゴールは、相手と自分、両者にとって、良い方法を考える。というマインドに変える。という事です。

その理由は、お互いにとって良い状態を続けていくには、はじめに記載した通り、win-winの関係。相手は、負担が少なく、自分は、理解しやすい。にしかないためです。

この相手の部分に関しては、負担が少ない、もしくは、相手がしやすい事。というように表現しても良いかもしれません。

まさに前回、記載した通りなのですが、私自身も、この点は、大きな失敗をしました。

正直、この本を読む前までは、自分だけが良くなれば良い。と、までは、行きませんが、自分主体で考えていたのは、事実です。

よく考えてみれば「相手は、この方法をやりやすいだろうか?」「相手にとって、この方法は、負担が少ないだろうか?」というところまでは、意識が向いておらず、その点を考えてみると、自分本意だった。というところは、否めません。

そこまで、考える余裕がなかった。といえば、その通りなのですが、その部分まで、考えられるようになる事で、初めて、スタートに立てるかな。と、思います。

まとめ

7つの習慣で学んだ事を、自分なりにまとめてみました。

7つの習慣で学んだ事の1%も書けていないのですが、あくまでも難聴の人に役立つもの。役立つ考え。という部分のみ、まとめてみました。

個人的には、この本を読んで、どうすれば良いのか。目指すべきゴールは、どこなのか。が、かなり明確になってきましたので、非常にインパクトがあった本になります。

非常に難しい事が書いてある(というか、難しい事しか書いていない…)ので、なかなか実践は、難しいかと思いますが、考え方を知れるだけでも、大きなヒント。もしくは、改善できるところがあるかもしれません。

私もまだまだ改めて、学び直している最中であり、まだ、道半ばですが、自分なりに、どんどんやっていこうと思います。

ABOUT ME
深井 順一|パートナーズ補聴器
深井 順一|パートナーズ補聴器
補聴器を使っている人が対応している補聴器専門店・代表
補聴器のお店には珍しい難聴の補聴器販売員です。生まれつきの難聴者で7歳の頃から補聴器を使っています。補聴器を使っている当事者だからわかること、できることを活かして、難聴の方がスムーズに日常生活を送れるよう聞こえの改善、補聴器のご相談をしています。
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