当店の取り扱い製品について

深井 順一|パートナーズ補聴器

このお店で扱っている補聴器メーカーは、フォナックという名前のメーカーになります。

簡単にではありますが、このお店で扱っている製品(補聴器)についてご紹介していきます。

補聴器(フォナック)

耳かけ形補聴器

耳かけ形補聴器は、主に耳にかけて使用するタイプの補聴器です。補聴器といえば、これ。というぐらい最もオーソドックスな形になります。

耳かけ形補聴器とは、耳にかけて使う補聴器全般を指します。

耳にかける補聴器ですので、少々、メガネやマスクの邪魔になりやすいという欠点はあるものの、補聴器の操作性や機能性は、最も高く、それゆえ、使用されている方の数も最も多いものになります。

RIC補聴器(リック補聴器)

  • 対象聴力:軽度〜高度難聴まで
  • 形状サイズ:小型〜準小型サイズ
  • 電池:ボタン電池形から充電形まであり
  • 備考:Bluetoothを介して、音楽を聞いたり、アプリで調整可能

RIC補聴器は、小型の補聴器で、音が出る部品と補聴器本体が分かれていることで、補聴器の形を小型化できている製品です。

わかりづらいのですが、耳の後ろに補聴器があります。

ですので目立ちにくい補聴器が良い、自然に使いやすい補聴器が良いという方におすすめです。

また、自由に音量を上げ下げすることができ、こういった機能性に優れているのも特徴の一つです。

補聴器には、音量を自由に調整できるボタンなどがあり、それらで状況に応じて、ご自身で大きくしたり、小さくしたりできます。

標準BTE補聴器

  • 対象聴力:軽度〜高度難聴、重度難聴まで
  • 形状サイズ:標準サイズ〜大型サイズ
  • 電池:ボタン電池形から充電形まであり
  • 備考:Bluetoothを介して、音楽を聞いたり、アプリで調整可能

標準BTE補聴器は、サイズが少々大きく、昔ながらの補聴器という形をしています。

形が大きいという欠点の代わりに聞こえの改善値がよくなりやすく、形が大きくなったとしても聞こえの改善の方が大事という方におすすめです。

こちらの補聴器も自由に音量を上げ下げしたり、このような機能性が優れています。

こちらも同じように音量を調整できるボタンがありますので、ご自身で自由に状況に合わせて大きくしたり、小さくできます。

耳あな形補聴器

耳あな形補聴器は、主に耳の穴の中に入れて使う補聴器になります。耳の穴の中に入れて使うため、メガネやマスクの邪魔にならず、電話がしやすいという特徴があります。

主にこのような形をした補聴器を耳あな形補聴器と呼びます。

その代わり、耳の穴を塞ぐため、ご自身の声が大きく聞こえる傾向があります。ですので、このデメリットが気にならない方には、おすすめの形状になります。

CIC補聴器(シーアイシー補聴器)

耳の穴の中に入るため、補聴器の形状は、小指より小さいです。
  • 対象聴力:軽度〜中等度、やや高度難聴まで
  • 形状サイズ:超小型
  • 電池:ボタン電池形
  • 備考:Bluetoothを介して、音楽を聞いたり、アプリでの調整は不可

CIC補聴器は、形的に耳の穴の中に入るものになりますので、今現在、ある補聴器の形の中では、最も目立ちにくい補聴器になります。

また、耳の穴の中に全てが収まるようになると、メガネの邪魔にならなければマスクの邪魔にもならず、かつ電話もそのままスムーズに行えるようになります。

ですので、目立ちにくく、かつスムーズに使える補聴器が良いという方におすすめです。

小型化している分、音量を上げたり下げたりは、機種によって、片方しかできない、など制限があります。

なお、小型化しているため、音量を自由に上げ下げはしづらい傾向があります。種類によりますが、だいたいは、音量を上げるか、下げるか、どちらか片方しか行うことができません。

形状を小さくすることを一番に考えているため、どうしてもこういった機能性は失われやすい傾向があります。

ITC補聴器(アイティーシー補聴器)

  • 対象聴力:軽度〜中等度、やや高度難聴まで
  • 形状サイズ:標準サイズ
  • 電池:ボタン電池形
  • 備考:Bluetoothを介して、音楽を聞いたり、アプリで調整可能

ITC補聴器は、CIC補聴器より形状が大きくなるものの、その代わり機能性(性能面)に優れる補聴器になります。

欠点としては、補聴器の形が大きくなると、自分の声の不快感、違和感が、CIC補聴器以上に大きく感じる傾向があります。

そのため、耳あな形補聴器がよく、かつ機能面を重視したい方で、自分の声の不快感がそこまで感じない方には、おすすめになります。

なお、音量の上げ下げなどは、自由にできますので、こういった機能性は、非常に良くなります。

形状が大きくなる代わりに機能性が上がり、音をご自身で自由に変えることができます。機能を取るか、形を取るかは、悩ましい問題ですね。

クロス、バイクロス補聴器

  • 対象聴力:片耳のみ難聴や片耳が補聴器で補えない方
  • 形状サイズ:準小型サイズ
  • 電池:充電形のみ
  • 備考:Bluetoothを介して、音楽を聞いたり、アプリで調整可能
  • 備考:クロスと補聴器、セットでないと使用不可

クロス補聴器とは、聞こえない耳側にクロスという音の転送機器をつけ、聞こえる耳側には、補聴器をつけることで、聞こえない耳側に来た音を聞こえる耳側に転送して聞く補聴器のことです。

片耳のみ難聴の方が使用するのがクロス補聴器、聞こえる耳側が少し聴力低下しており、もう片耳は、補聴器では補えないような耳の方が使用するのが、バイクロス補聴器になります。

今現在、クロス補聴システムは、耳かけ形しかなく、かつ、充電形のみの扱いになります。

なお、こちらに関しても音量を自由に上げ下げしたり、操作ができるようになっています。

クロス、バイクロス補聴器も自由にご自身で音量を大きくしたり、小さくすることができます。

補足

充電形補聴器とは?

上記の中には、充電形の補聴器というものがあります。こちらは、文字通り、充電して使う補聴器で、充電形補聴器には、充電形補聴器の良いところ、欠点があります。

良いところは、

  • 電池を買わなくて済む
  • 耐久性が上がる(補聴器が故障しづらくなる)

の2つです。

まず、充電形の良いところは、電池を買わなくて良いことです。

そのまま充電器に補聴器を入れ、充電し終わったら、補聴器を取り出してつける。普段のルーティンで言えば、夜帰ってきて、充電器に補聴器を入れ、朝起きて、補聴器を耳につける。これだけになります。

一方、ボタン電池形の補聴器は、そのまま補聴器に電池を入れて、電池を使い終わったら、新しい電池を買ってきて、それを交換して使う。という流れになります。

大きな違いは、電池を買う必要が無くなることです。ですので、電池の持ってき忘れ、電池の置き忘れ、補聴器の電池が切れた時用に、例えば会社や学校の中に予備の電池を置いておいたり、バックに予めしまっておく、などが必要なくなります。

この点は、初めての方は、なかなかイメージしづらいのですが、補聴器を長く使っている方からすると、だいぶ楽にはなります。

また、補聴器の耐久性も上がるようになります。

補聴器の故障は、汗や湿気によるものが多いのですが、今までのボタン電池形の補聴器では、なかなかこれらを防ぐことができませんでした。

理由は単純で、ボタン電池形は、空気(厳密には酸素)に触れることで発電するからです。ですので、ボタン電池形には、実は、空気孔といって、空気が通る穴があります。

ボタン電池を使うものは、必ず空気孔があります。

これがないと、ボタン電池形は補聴器の電池が動作しなくなってしまい、補聴器から音が出なくなります。ですので、今まで密閉することができませんでした。

しかし、充電形になると、充電池は空気に触れる必要がありません。

その事から、ようやく密閉できるようになり、補聴器の耐久性もだいぶ上がるようになりました。フォナックの場合は、30分間、水の中につけていても普通に動く、というのが通常仕様になっています。

補聴器の故障は、汗や湿気によるものが多く、その事から、本当はもっと早く密閉したかったのですが、充電形になって、ようやく密閉できるようになり、補聴器の耐久性も上がるようになりました。

欠点は、あえてあげるとすると、

  • 連続使用時間は、18〜20時間

というところでしょうか。補聴器は、今現在、だいたい、どれも連続使用時間は、18〜20時間になります。

充電にかかる時間は、3時間で、max充電(フォナックの場合)、30分で3割くらい充電できます。

ただ、ここは欠点かというと、使うのに慣れていれば、あまり充電し忘れるということはないため、ここに関して気になる方は、ボタン電池の方がいいかもしれません。

なお、充電に関しては、何も電源だけで行うのではなく、構造的にUSB-Cとコンセントのような部品のパーツ(分解できる)で繋がっているだけですので、USB端子があるものであれば、なんでも充電できます。

充電形の後ろ、このようにコードで繋がれているだけになります。
コンセント部分は、自由に取り外しできますので、色々なものに接続ができます。

例えば、パソコンに接続したり、モバイルバッテリーに接続したり、車のUSBに接続したりでも充電できます。この辺りは、スマホと全く同じですね。

なお最近は、充電器自体が充電でき、コンセントなしでも充電器そのものだけでも補聴器の充電ができるタイプの充電器もあります。

コンセントに刺していなくても充電できるタイプもあります。

ですので、ちょっとした移動時間や休み時間に補聴器を外して充電する。というのがだいぶしやすくなっています。

Bluetooth対応の補聴器について

上記には、いくつかBluetooth対応の補聴器があります。Bluetoothが入っていると何ができるの?と言いますと、

  • スマホから出る音を補聴器に転送することができる
  • スマホアプリを使って、補聴器を自分で調整できる

の2つができるようになります。

備考欄にBluetoothを介して、音楽を聞いたり、アプリで調整可能と書いてあるものが対象です。

スマホから出る音を補聴器に転送

こちらは、早い話、補聴器をBluetoothイヤホンにして使うことができる。ということです。

スマートフォンとBluetooth接続することで、YoutubeやiTunes(音楽を聞く)、電話に関してもそのまま補聴器で音を聞くことができます。

補聴器は、元々、機械の音に弱く、変な書き方になるのですが、スピーカーなどから音を出し、それを補聴器のマイクで拾ったりすると、だいぶ音質が劣化してしまいます。

ですので、駅の構内放送、講習会などのスピーカーからの音声というのは、補聴器はかなり聞きづらい(音質が劣化してしまい、言葉がわかりづらい)傾向があります。

その事から、昔から、なんとか空気を通さずに補聴器内部に音を転送できないか、ということを考えてきたのですが、Bluetoothの機能が世の中的に発達してきた事から、補聴器にも搭載され、ようやく音質がよくなってきました。

なお、こちらは、Bluetoothが入っているものであれば、なんでもできますので、スマートフォンに限らず、iPad、パソコンなどにも接続できます。そして、人によってはzoomの会議とかでもBluetooth機能を使って会議したりもしています。

スマホアプリを使って、補聴器を自分で調整できる

もう一つは、スマホに専用のアプリを入れることで、補聴器の設定や調整をご自身で変えることができる、という点です。

今現在、大元の補聴器の調整は、お店の方でパソコンを使って、調整します。しかし、それ以外にも専用のアプリを入れることで、ご自身で音を変えたり、設定を変えたりできるようになりました。

こちらがフォナックのアプリなのですが、繋げることで、音量を自由に操作したり

中央のスライダーで音を大きくしたり、小さくしたりできます。

プログラムを作り、補聴器の音、そのものを変えたり、

音量の大小だけではなく、中の設定も変えることができます。

そのほかの機能を変えたり、することができます。

ボリュームだと全体を上げたり下げたりなのですが、実は周波数別に音量を変えることもできます。

このようにできると、ご自身で補聴器の音を変えたり、設定を変えることができるほか、こんな風に調整することで、よくなった。ということがあれば、おっしゃっていただき、それを参考に補聴器の調整をより煮詰めるということが可能になります。

この点は、私自身もまだまだ未熟なところがあり、申し訳ないところですが、どうしても耳の感覚、音の感覚は、感性ということもあり、人それぞれ異なります。

ですので、なるべく私自身も皆様の感覚や感性を理解しつつ、それぞれの方にとって良い補聴器を提供できるようにしているのですが、もし、こんな風に調整したらよくなった、などがあれば、教えてくれると嬉しいですね。

アプリで音が調整できるようになると、ご自身で調整できるようになることのほか、提供側からすると、どのようにするとよくなるのか、などの相談がしやすくなります。

今現在の補聴器は、このようなこともできるようになりました。

よくあるご質問

補聴器の性能は、どっちが高い?

耳かけ形補聴器、耳あな形補聴器、どちらの方が性能が高いかと言われると、今現在は、耳かけ形補聴器の方が性能は、高くなってきています。

これは、耳あな形補聴器の場合、耳の穴の中という非常に限られたスペースで作らないといけないため、補聴器の性能を上げるというよりもそのスペース内でできるものを、という視点になるからです。

耳あな形補聴器は、どうしても耳の穴の中に合わせて作らないといけないため(そうしないと耳に入らなくなる)、どうしてもスペース(形状)を最優先で考えざるを得ません。

特にCIC補聴器は、形状が一番小さい代わりに、音量の上下がどちらか片方しかできなかったり、Bluetooth機能がないため、それで音を聞いたり、アプリで操作したりはできません。

また、そのほかの性能的なものをいうと、例えば、以下の補聴器は、マイクが4つ付いています。

今現在の補聴器には、このようにマイクがいくつか付いています。この補聴器の場合、片方で4つ、両方で8つマイクがつき、機能によっては、この8つのマイクで色々と音を抑制したり、入れたりをしています。

これは、様々な方向から音を拾い、どの方向からどのような音が来ているのか、を分析することで、音声であればなるべく入れ、ノイズ、邪魔する音、比較的聞かなくても良い音(聞くことに関する優先順位が低い音)は、抑える。ということをできるようにするためです。

が、CIC補聴器には、マイクは1つしかありません。そもそも耳の穴の中という小さなスペースには、そんなにマイクを入れることができないからです。

補聴器の機能性(性能)は、耳かけ形補聴器が優秀で、補聴器の扱いやすさは、耳あな形補聴器が優秀になります。

無くしづらいものは、どっち?

補聴器を使い続けていくことの中の不安の一つは、使っていて無くさないか?という点かと思います。

これは、実は、耳かけ形補聴器も耳あな形補聴器もどちらも変わりません。

恐らく、多くの方の紛失のイメージは、補聴器を使っていて、ふと耳を確認したら、補聴器が耳から外れていて、いつ無くなったかわからない。というものではないでしょうか。

しかし、実際に無くなる事で多いのは、補聴器をどこにしまったかわからなくなってしまって無くなることが多いです。これは、耳かけ形補聴器も耳あな形補聴器も同様です。

咄嗟に外し、それをポケット?の中に入れたりすると、入れたはずのものがない!となり、紛失されるケースがあるということですね。

ですので、紛失を防ぐ場合は、保管する場所を決めておくことが大事です。

バックの中にしまうことがあれば、補聴器そのものでしまうのではなく、きちんとケースの中に入れてしまう、家に帰ってきたら、この場所に必ずしまう、など固定化すると良いです。

乾燥はしたほうがいいの?

充電形は、不要、電池形は、できればしたほうがいいです。

充電形に関しては、上記に記載した通り、耐久性に関して上がっていますので不要です。電池形は、従来通り、汗や湿気に弱いため、乾燥ケースに入れて保管したり、乾燥機器に入れて使えると補聴器は保ちやすくなります。

なお、もしかしたら、場所(人)によっては、充電形も乾燥すると良いと聞くかもしれませんが、一応、補聴器を自分で使っている私自身の経験でいうと(私も今現在は充電形を使っています)、乾燥は一切しておらず、それでも壊れる気配はありません。

注意点としては、汗をかいたりした場合は、充電形でも表面はタオルや乾燥したもので拭きましょう。それができれば大体OKですね。

使い方にもよるかもしれませんが、よほど汗をかく方以外は、充電形は、そのままの使用(乾燥剤不要)で良いのではないかとは感じています。

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