耳・補聴器のこと

スマートフォンによって聴覚業界も変わろうとしている

深井 順一|パートナーズ補聴器

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考えれば考えるほど、スマートフォンは、すごい機械だと思います。現在、スマートフォンを利用して様々なものが開発されつつあり、また開発されています。

今現在開発されているものもありますし、今後期待が持てる機器もあります。現在スマートフォンを利用した機器の状況はどのようになっているのか、今一度おさらいしてみます。

Webに親しんでいる方や常日頃、スマートフォンを扱っている人にとっては当たり前の事でつまらないかもしれません。それ以外の方は、これを機に知っておくといいかもしれません。

スマートフォンでできる事

スマートフォンでできる事には、色々種類があります。

  • 単体でできる事
  • 周辺機器を利用してできる事

この二つに分けて記載していきます。

スマートフォン単体でできる事

スマートフォンでできる事といったら、電話する事やWebブラウザを使用し、調べることができる……という方が多いかもしれません。しかし、スマートフォンの真価は、Webサービスをいつでも使えるところにあります。LINEなどのメッセージアプリやFacebook、TwitterなどのSNSと呼ばれるWebサービスもいつでも使用できます。ここが従来の携帯電話と異なる点です。

このようにWebサービスが使えるようになると本来パソコンを開いて、ネットに繋いでいないとできなかったサービスがいつでも使用できるようになります。この業界に関係あるものとしては、音声認識があります。音声認識を利用したものは、音声を理解する装置をWeb上に置いておき、それを利用して音声を理解しています。例を出すと、スマートフォンで音声をキャッチし、それをWebに送り、Web上で音声を理解、そして理解したものをスマートフォンに返しています。私が知っているのは、このような形式で行っているものです。もちろん中には、音声認識エンジンがソフトの中に組み込まれているものもあるかもしれません。

Webサービスが使えるようになるとこのようなシステムも使えるようになります。スマートフォンは、単なる電話機ではなく、もはやパソコンと同様のものとなっており、今や常にパソコンを携帯しているのと変わりありません。常にWebサービスが使えるというのは、ものすごい進歩です。

スマートフォンの周辺機器

スマートフォンには、Bluetoothと呼ばれる無線Lanの一種(Wifiとは異なります)があり、こちらを利用して様々な機器に繋げることができます。先日記載した、Google glassもBluetoothで繋げますし、特定の補聴器もこのBluetoothでスマートフォンで接続できます。GNリサウンドのリサウンドリンクスと呼ばれる補聴器はそれを売りにしていました。補聴器が接続できるようになると直接補聴器に電話の音声が入ったり、音楽を聞けたり、動画を見る際に補聴器から音声が聞けたりします。このようにスマートフォンと繋げられる事によるメリットは、多くあります。

周辺機器には、様々なものがあります。現在ではGoogle glassもそうですし、今年の春発売されるAppleWatchも繋げられます。これらに繋げられるようになるとこれを利用したアプリケーションが開発されます。そして、それを利用し、さらに生活が豊かにできる可能性が出てきます。

周辺機器 Google glassの場合

Google glassを利用した良い例はこちらです。

リンク:音声をリアルタイムで翻訳するCaptioning on Glass

これは、スマートフォンとGoogle glassを利用して、スマートフォンから音声を認識し、認識した文字をGoogle glassに映し出す……というものです。何とも夢のような装置です。機器が発達してくるとこのような事もできるようになります。Google glassの注意点は、あくまでもスマートフォンの周辺機器としてある事です。Google glassそのものでもできる事はありますが、その真価は、スマートフォンと繋げる事によってできる事にあります。

時計型ウェアラブル機器の場合

これ以外に、AppleWatch(これでなくても時計型のウェアラブル機器であれば可能)では、このような例があります。

リンク:音を振動やライトで教えてくれるアプリOtoSense

こちらは、スマートフォン自体に音を記録させ、記録した音が発生した時に振動でお知らせしてくれるアプリです。単体でも使用できますが、身につけるディバイスであれば、スマートフォンが手元になくても(スマートフォンに接続する必要がありますので、本体は必要です)振動で教えてくれるようになります。また、できるかどうかはわかりませんが、身につけるディバイスなら、時刻設定して、目覚ましがわりに使う事もできるかもしれません。時刻で無理なら目覚ましの音を記録させ、その音が鳴った時に、振動するようにできると使用できるでしょう。

それ以外の注目されるディバイス

また、周辺機器と言うと現在このようなものが注目されています。

Ring型の ディバイスであり、将来ジェスチャーですべてできるかもしれないものです。どのような原理かはわかりませんが、この動画の映像の中にあるものは何らかの方法で認識できるようにしていると考えられます。例えば、予めスマートフォンとテレビ、カーテンをBluetoothで繋げておき、Ringでジェスチャーするとその情報を読みとり、テレビに電源を入れるようスマートフォンから命令を出し、その情報をテレビが受け取り、電源を入れる……。恐らくこのような仕組みになっていると考えられます。

現在このディバイスはある特定の方にのみ送られており、今後も開発されていくディバイスであると考えられます。しかし、夢のような装置に見えますね。映像の使い方はうまいと思います。……夢を持たせる方法としては。

まとめ

このように今現在でも様々なものを使って、より生活が豊かになるようなアプリを開発しているところがあります。もちろん中には、聴覚障害者、難聴者向けでないアプリでも併用できるものもあるでしょう。これらを見ると世界は、確実に良くなってきている事がわかるのではないでしょうか。個人的には、少なくともそのように考えています。

今後、続々と登場するかもしれないアプリ、ディバイス

今後、これらを使ったアプリやディバイスが続々と登場するかもしれません。その中には、難聴者、聴覚障害者向けのものも出てくるのではないかと私は思っています。現に、それらを利用して、アプリを作っている会社もあります。上記に紹介した二つのアプリ(Google glassとApple Watch)は、実際にこれらを利用しています。

そうなるとこれらの情報をいかに知っておくかが重要になってきます。スマートフォンに関する事、そしてそれに関わる機器に対する知識が直接生活の質に関わってくる事が考えられます。

仮に自分が悩んでいるものが実はずっと前に発売されているもので、解決できたと知ったらどう感じるでしょうか?恐らくあまり良い気はしないと思います。その間悩んでいた時期は、無駄な時期であり、さらに回避できたかもしれません。今後、これらの機器をしらない事は、機会損失に繋がる可能性があると個人的には思っています。

もちろんこちらで様々なものを紹介していくつもりですが、私自身も漏れがあるかもしれません。重要な情報は、自分自身から取りにいく方が確実でしょう。

これからは、「何か自分自身の状態を良くしてくれるものは何かないかな?」という気持ちで、どんどんいろんなものを知っていくとある日、良いものに巡り会えるかもしれません。その方が、結果的に自身の状況を良くする事に繋がる可能性が高くなるでしょう。

あとがき

今起こりつつある事と、今後起こりつつある事を記載してみました。タイトル通り、スマートフォン一つで聴覚業界も変わろうとしています。これらのディバイスがなかったり、扱いに慣れていなかったりすると(私もそんなに慣れてませんが)思わぬ機会損失に繋がるかもしれません。

これらの事を知る必要があるのか……と思うか、それともこれらの事を知っておけばもっと聞こえや生活が豊かになるかもしれない……と思うかの違いだと思います。

どちらを選択するかは、ご自身の自由です。

 

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深井 順一|パートナーズ補聴器
深井 順一|パートナーズ補聴器
補聴器を使っている人が対応している補聴器専門店・代表
補聴器のお店には珍しい難聴の補聴器販売員です。生まれつきの難聴者で7歳の頃から補聴器を使っています。補聴器の販売員としての知識、技術に加え、一人の難聴者が自分自身の聞こえを改善した知識、技術も組み合わせながら、聞こえの改善、補聴器のご相談をしています。
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