耳・補聴器のこと

難聴者の数は、どれくらい?という事で調べてみた

深井 順一|パートナーズ補聴器

補聴器で聞こえを改善していく方法については、聞こえの改善と補聴器のFAQ、にまとめています。また、個々の症状(症例)ごとの改善を知りたい方は、お客様の聞こえの改善事例へどうぞ。

難聴者の数ってどのくらいいるのでしょうか?一説には、1000万人以上いるだとか、2000万人以上いるのだとか、色々言われています。考え方によって、この点は、変わってしまいますので、何ともいえませんが、日本補聴器工業界なるところが、補聴器に関する統計をとったようです。それにより、おおよそではありますが、目安となる難聴者の数がわかるようになりました。

では、日本補聴器工業界がとった統計データは、どのようなものだったのでしょうか。早速見てみましょう。そして、これらの数値と総務省の人口統計を使い、難聴者の数を出していきます。

なお、今回使用するのは、日本補聴器工業界の2015年ジャパントラックになります。

リンク:Japan Trak 2015 調査報告

結論

結論から申し上げますと、このようになりました。

年齢別難聴者数

こちらは、年齢別に出してみました。使用したデータは、日本補聴器工業界が発表したジャパントラック2015年と総務省にある人口統計の平成27年9月報 (平成27年4月確定値,平成27年9月概算値)になります。

合計より、年齢別にすると、どの層が多いかもわかり、全体像が見渡せるようになりますね。やはりというべきか、高齢になるとなるほど、聞こえにくさを感じている事がわかります。特に75歳以上になるとぶっちぎりです。

全部の数値を合計しますと14,280,970人となりました。1000万〜2000万人の間くらいと見るのが良いかもしれません。

しかし、凄い数ですね。総務省の人口データ上では、全人口が126,939,000人でしたので、これの14,280,970人は、11.25%です。という事は、約全人口の11.25%の方が難聴である事になります。

それぞれの難聴者率

利用したデータの一つ、日本補聴器工業界のデータを引用しますと、難聴者率に関しては、このような結果が出た様です。

年齢別難聴者率

日本補聴器工業界 Source: Anovum – JapanTrak 2015より引用

こちらのデータに関しては、 聴力を調べているのではなく、聞こえにくさを自覚している方がどれくらいいるかになります。こちらのデータに関しても、年齢がうえになるとなるほど、高くなってくる事がわかります。

意外にも45歳くらいから、徐々に上がっていくんですね。さらに55〜64歳くらいで、10%を超え、そこから、急にパーセンテージが伸びていく事がわかります。

難聴者は意外に多い?

私自身調べてみて思った事は、意外に難聴者は、多いという事がわかりました。

この多いというのは、50代くらいの方の割合です。55〜64歳に関しては、1割を超えており、そこから徐々に聞こえにくさを感じる方が増えてきています。

個人的には、70代くらいから聞きにくくなり、早い方だと60代くらいかな……と勝手な想像をしていたのですが、どうやら、もっと前から、聞きにくさを感じている方がいるようですね。

自分の頭の想像だけでなく、こういったデータで見るとまた違ったものが見れて面白いですね。非常に勉強になります。

あとがき

自分自身も気になっていた事、それは難聴者の数はどれくらいいるのか、そして年齢別にするとどれほどいるのかでした。せっかくの機会ですので、調べてみる事にしました。これらの結果から見ると、意外にも早くから聞こえに困っている方がいる可能性があるという事がわかりました。正直、個人的には、意外でした。

このような不自由を減らすために、もっと相談しやすくなるような仕組み、補聴器そのものに関しての抵抗を減らす仕組みというものが求められているのかもしれません。これらの方々が気軽に改善できる仕組みが必要とされているようにも感じました。

これらの内容がお役に立てば幸いです。

ABOUT ME
深井 順一|パートナーズ補聴器
深井 順一|パートナーズ補聴器
使っている人が対応している補聴器専門店・代表
1986年、7月1日生まれ。生まれつきの難聴者で小学2年生の頃から補聴器を使っています。私にとって補聴器とは、難聴の方の生活を支える道具です。この店では、生活を支えられる補聴器を提供したり、支えられるサービスを提供する事で、聞こえの改善、生活の改善に貢献できるようにしています。

お店のご紹介

初めまして、パートナーズ補聴器の深井と申します。

このお店は、生まれつき難聴で補聴器を使っている人が対応している補聴器専門店です。

補聴器とは、難聴の方の生活を支える道具である。という考えから、生活を支えられる補聴器を提供したり、支えられるサービスを提供しています。

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