耳・補聴器のこと

私が思う補聴器で早めに聞こえを改善した方がよいと思う理由

深井 順一|パートナーズ補聴器

補聴器で聞こえを改善していく方法については、聞こえの改善と補聴器のFAQ、にまとめています。また、個々の症状(症例)ごとの改善を知りたい方は、お客様の聞こえの改善事例へどうぞ。

こんにちは、パートナーズ補聴器の深井です。

今回は、私が思う補聴器で早めに聞こえを改善した方がよいと思う理由について記載していきます。

人によって補聴器をつける理由は様々です。その人の状況からライフスタイルまで、人によって異なりますので、その点は、どうしても人によって変化します。

私自身は生まれつきの難聴者でさらに補聴器の仕事をしている人なのですが、そんな私が思うのは、”人間関係が悪化しないようにするため”こちらになります。

最近、人間関係というところに私自身がハマっており、そこから考えると、補聴器を早めにつけた方が良い理由は、”人間関係が悪化しないようにするため”になります。

世間一般の考え方

世間一般の考えとしては、その方の年齢によって変化しますが、ご年配の方だと

  • 認知症になりやすくなるから、その前に
  • 早めにつけると改善しやすいから

の2つが大きな部分としてあります。

若い方だと、単純に仕事の際などで困りやすいので、そういった具体的な困る要素が出てきて考えることが多いですね。

認知症になりやすくなるから。というところは、正直、因果関係とまではいかなくても相関関係があると言われており、聞こえにくくなることにより、人との繋がりが切れて孤独化し、認知症が進みやすくなる。なので、早めにつけて、聞こえを改善しよう。という流れですね。

さらに早めにつけると改善しやすいから。は、実際にそうで、あまりにも年齢を重ねた後だとか、聞こえにくい状態を放置しすぎると、改善した後の状況と改善前(聞こえにくい状態)との差が非常に大きくなってしまい、補聴器の世界に馴染みにくい傾向が出てきます。

それ以外には、音を理解する神経の部分が弱くなってくると、いくら補聴器で改善しようとしても、どんなに高価な補聴器をつけようと改善がかなり限定されてしまうという実情もあります。

ですので、この点も確かに言えるところではあります。

若い方の場合は、仕事の際などで聞きにくくなったり、やり取りしづらくなると、仕事そのものに影響が出たり、周りの人との人間関係が悪くなってきます。

世間一般ではこのような感覚だと思うのですが、私からすると「つまり人間関係の改善、あるいは、より人間関係を悪化しないためにつける」というように見えて仕方がありません。

難聴によって最も困るものは

あくまでも個人的にですが、難聴になると最も困るのは、人と人とのやり取りです。

聞こえにくくなるのでそれはそうなのですが、なかなか人と人とのやりとりが難しくなり、それが積み重なると、人間関係にも影響してきます。

つまり、お互いのコミュニケーションがうまくいかないことにより、両方ともフラストレーションを溜めてしまう。それが難聴によって最も困ること、そんな風に私は思っています。

聞こえにくいことによって困っている。は、確かにそうなのですが、厳密には、聞こえにくいことにより、周りの人とうまくコミュニケーションできず、困っている。がより正確ですね。

そして、問題はこの状態が続くと、どんどん周りの人との人間関係が悪化してきてしまうことです。そうなると一人でいることが増えてきてしまいますので、一人でいることが好きな人は別として、そうじゃない方は、孤独になってしまいます。

孤独による健康被害は今現在、調べていただくとたくさん出てきますので、こちらでは、記載しないのですが、このようになってきてしまうのが一番の問題なのかなと思います。

人間関係をなるべく悪化させないために使うという考え

ですので、私自身が感じているのは、なるべく人間関係を悪化させないために補聴器を使う、という考えがいいのではないかと思っています。

今現在、人が幸福になるために何が必要なのか、という研究がだいぶ進んできており、その際にわかったのは、富でも名声でも無我夢中に働くことでもなく、良い人間関係に尽きるということでした。

自分がいて良いと思えるコミュニティを持っているか、自分が所属していて居心地の良さを感じるコミュニティがあるか、気兼ねなく話せる友人がいるか、この人は自分の味方だと思えるような人が身近にいるか、そういった人間関係の部分が人を幸福にすることがわかっています。

人は、一人では生きていくことができません。テクノロジーの進化により、一人でもできることは増えてきているのですが、人間の脳のOSはいまだに昔のままです。ですので、幸せを感じる方法は、昔ながらの方法にしか存在していません。

難聴は人を社会から切り離す。という言葉を確かヘレン・ケラー(見えない、聞こえない、話せないの3重苦の人)さんが残していたと思うのですが、まさにそれをなるべく改善する、抑えるためのものが補聴器なのかなと思います。

まとめ

私自身は、生まれつき難聴で補聴器を使っている人なのですが、そんな私が思うのは、人間関係をより悪化させないために使う。という考えですね。

それは幸せのためには、何が必要なのかもそうですし、それ以上に苦しみの原因は、ほぼ人間関係にあるからです。聞こえにくいことは要因の一つではありますが、それによって、周りの方とうまくコミュニケーションが取れなくなると、確かに人間関係は徐々に悪化してきてしまいます。

ですので、そうならないように早めに修復する。特に人間関係は一度、拗れると修復するのに大変な労力がかかるようになります(場合によっては修復不可)。

人間関係やコミュニケーションについては、人が人である以上、避けられない部分で、かつ、非常に難しい部分だからこそ、ここはしっかり考えたいですね。

これらが悪くなる前に改善する。それが一番大事ですし、良いことです。

現場からは以上です。

ABOUT ME
深井 順一|パートナーズ補聴器
深井 順一|パートナーズ補聴器
使っている人が対応している補聴器専門店・代表
1986年、7月1日生まれ。生まれつきの難聴者で小学2年生の頃から補聴器を使っています。私にとって補聴器とは、難聴の方の生活を支える道具です。この店では、生活を支えられる補聴器を提供したり、支えられるサービスを提供する事で、聞こえの改善、生活の改善に貢献できるようにしています。

お店のご紹介

初めまして、パートナーズ補聴器の深井と申します。

このお店は、生まれつき難聴で補聴器を使っている人が対応している補聴器専門店です。

補聴器とは、難聴の方の生活を支える道具である。という考えから、生活を支えられる補聴器を提供したり、支えられるサービスを提供しています。

お店の詳細は、以下のページへどうぞ。

記事URLをコピーしました