老人性難聴の事例

【より聞きやすく】老人性難聴の方を補聴器で改善しました

深井 順一|パートナーズ補聴器

補聴器で聞こえを改善していく方法については、聞こえの改善と補聴器のFAQ、にまとめています。また、個々の症状(症例)ごとの改善を知りたい方は、お客様の聞こえの改善事例へどうぞ。

70代、男性。お使いの補聴器が聞こえにくいとのことで、ご相談をいただき、聞こえの改善を行いました。元々補聴器をお持ちで、耳鼻咽喉科を通じてご購入になったようですが、聞こえは、あまりよろしくなく、聞こえの改善を求め、当店へお越しになりました。

当店で改善を行った結果

  • 以前の補聴器より聞きやすくなった
  • 家族の方からも意思疎通がしやすくなった

とお伺いしました。聞きにくさがより改善でき、こちらとしては、何よりです。では、どのように改善したのでしょうか。その事柄に関して記載していきます。

お客様の状況

お客様の状況ですが

  • 名前:T・Mさん
  • 年齢:70代
  • 性別:男性
  • 症状:老人性難聴(両耳、中等度難聴)
  • 改善:両耳とも耳かけ形補聴器
  • 備考:補聴器はお持ちだが、聞きにくい状況だった。(シーメンス耳かけ)

となります。聴力に関しては、

このようになります。耳の状況に関しては、徐々に低下し、老人性難聴と診断され、その耳鼻咽喉科にて補聴器の処方を受け補聴器を購入。初めは聞こえがよかったものの、聴力が少しずつ低下し、そこに出入りしている業者に調整を頼んでも、少し調整するだけであり、状況は、あまり改善されないご様子でした。

その状況を見ていた息子さんより当店へご連絡いただき、こちらの方で状況を見ることとなりました。ちょうどブログの方で補聴器の聞こえの状況を見る方法があるとのことで、それで一旦見てもらった方が良いのではないか。そのようにお考えになり、お問い合わせいただきました。

お使いの補聴器の状況確認をすると

以上のような状況でした。補聴器は、片方しか使用しておらず、かつ聴力に対して音量が足りないことから、状況に関して改善させていくこととなります。なお、お使いの補聴器は、取り扱いメーカーではなかったため、当店にある補聴器にて、改善していくこととなりました。

現状改善への考えと実際に行ったこと

聴力の状況より、

  • 両耳へ補聴器装用
  • 音を入れる目標値決め

の2つを行いました。

まず、両耳とも同じくらいの聴力であれば、両耳装用をし、なるべく聞きにくさを軽減した方が良いとお伝えし、両耳装用を行いました。

この際、実際に購入することを考えるのではなく、両方とも使ってみてどう聞こえの感覚を感じるのか、片方のみだとどう感じるのか。それらを自分なりに体感いただくことをお勧めしました。実際に両耳に補聴器を装用すると感覚は良いようで、そのまま体感いただくことになりました。

その次は、補聴器で聞こえをどこまで改善させるかの目標値になります。それについては、

このようにしました。そして、実際に調整した際ですが、結論から言いますとかなり低く

このようになりました。初めの状況ですが、上記の目標を達成できるように音を入れたのですが、結構大きく音を感じるようで、その状況では「大きい、もう少し下げて欲しい」という要望があり、厳しいご様子から、耐えられる音量まで下げました。その結果が上記の状況です。

初めから入れられるのが理想ではありますが、その状況で長く使用できないのであれば、無理に入れることをするのではなく、まずは、使える状況を目指して調整していきます。そのため、上記の状況で貸出を行い、日常生活がどのように変化するのかを見ることになりました。

なお、初回は、息子さんとお越しになり、上記の改善状況でも普通に意思疎通ができるほどまでは、改善できました。今までの補聴器の場合は、難しいこともあったようですが、よりよくすることができました。

貸出後の状況確認

貸出を行い、状況について確認してみますと、

  • 以前より聞こえることが増えた
  • 家族との意思疎通はしやすくなった
  • テレビなども聞きやすくなった

とのことでした。音量を入れるのが厳しい状況だったため、あまり改善できないかもしれないと思っていましたが、今までの補聴器とは、異なり、聞こえるようになったところが多々あるとのことでした。両耳装用にし、片方のみで聞く状態より、左右から様々な音が入り、聞こえがその分、多く改善できた様子でした。

以前の補聴器より、より良くなるため、そのまま補聴器に関しては、購入されることとなりました。

貸出の状況ですが、補聴器の音量を1〜2段階あげる(補聴器にはボリュームの機能があり、自由に音量を上下できます)こともあれば、標準の状態で使うこともあるとのことで、大きく入れると騒がしさが上がり、厳しいこともあることから、メイン音量は今のままとし、必要に応じて、ボリュームで微調整するようなやり方にしました。

その方がご本人様も使いやすいとのことで、この状態で終了となります。ただ、補聴器の聞こえに関しては、まだまだ補える部分が多くありますので、いつでも調整する旨お伝えし、一旦終了です。

お客様の声

実際に補聴器をご購入になった方へ素直に

  • 実際に補聴器をお使いになっていかがですか?素直な感想をお聞かせください
  • 他に似たような販売店があったにもかかわらず、何(どの部分)が決め手となって当店でご購入いただけたのでしょうか?

とお伺いしてみました。

実際に補聴器をお使いになっていかがですか?素直な感想をお聞かせください

シンプルな内容ですが、前の補聴器より聞きやすくなり、何よりです。ただ、個人的には、もう少し聞こえさせたいかなと感じているのですが、状況に応じてボリュームで可変し、聞きやすくしたり、音を抑えられるようにし、よりよくなったと聞き、良かったと思っています。

他に似たような販売店があったにもかかわらず、何(どの部分)が決め手となって当店でご購入いただけたのでしょうか?

大変恐れ入ります。補聴器は装用状況がわからないと感覚のみで判断することとなりますので、状況を理解いただきつつ、どのようにしていけば良いのか。それがわかりやすかったのであれば、幸いです。

お客様からは、このような評価をいただきました。素直に評価いただき、まことにありがとうございます

なお、実際に記載いただいた内容に関しては、以下の通りとなります。

アンケートへのご協力誠に感謝いたします。

まとめ

以上、T・Mさんの症例でした。こちらは、老人性難聴で中等度難聴の方の例になります。初めは良かったものの聞きにくくなってから調整に何度か通うものの、あまり状況が改善されないため、こちらにお越しになりました。

そのような場合ですが、まず始めに行うのは、状況の確認となります。感覚だけでは、補聴器を装用してどのくらい聞こえているのか。聴力に対し、どのくらい聞こえると良いのか。その理想と現実を理解するところが重要です。

それを理解せず、闇雲に調整しても、目指す方向すらわからない状況では、良くなっているのか、そもそも良い道に進んでいるのかもわかりません。

T・Mさんの件では、初めにそれを行なった結果、あまり音量に関して入っていないことがわかりました。ただ、実際に調整していくと、どちらかというと音量に関しては、大きく入れると、大きく音を感じすぎる、長時間使うことを考えると厳しいというところもありました。

そのため、その落とし所として、上記のような調整にしました。標準の音量を長く使用できる状況にし、所々、補聴器に搭載されているボリュームで調整し、使い勝手が良い仕様にし、ご本人的にも満足され、何よりです。

こちらとしては、もう少し改善させたいなというところはあるのですが、ひとまずできるところまで行い、より状況が改善されたのであれあば、こちらとしては、良かったなと感じています。

ABOUT ME
深井 順一|パートナーズ補聴器
深井 順一|パートナーズ補聴器
使っている人が対応している補聴器専門店・代表
1986年、7月1日生まれ。生まれつきの難聴者で小学2年生の頃から補聴器を使っています。私にとって補聴器とは、難聴の方の生活を支える道具です。この店では、生活を支えられる補聴器を提供したり、支えられるサービスを提供する事で、聞こえの改善、生活の改善に貢献できるようにしています。

お店のご紹介

初めまして、パートナーズ補聴器の深井と申します。

このお店は、生まれつき難聴で補聴器を使っている人が対応している補聴器専門店です。

補聴器とは、難聴の方の生活を支える道具である。という考えから、生活を支えられる補聴器を提供したり、支えられるサービスを提供しています。

お店の詳細は、以下のページへどうぞ。

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