コミュニケーション

難聴の人の救世主になるかもしれない7つの習慣という本

深井 順一|パートナーズ補聴器

補聴器による聞こえの改善は、聞こえの改善と補聴器のFAQ、にまとめています。また、個々の症状(症例)ごとの改善は、お客様の聞こえの改善事例にまとめています。

最近、また本をよく読むようにしているのですが、その中で、個人的にすごいな。と感じた本があります。

それは、タイトルの通り、7つの習慣という本ですね。

何がすごいかと言いますと、難聴の人に必要な人と協力する方法、相手と自分にとって、良い環境を作る方法が書かれている事になります。

少し大げさかもしれませんが、私自身、この本を読んで感じたのは、難聴の人であれば、一度は、読んでおいた方が良いとまで言える本である。という事です。

この本に関して、どのような本なのか。そして、自分が感じたことをまとめていきます。

7つの習慣とは?

7つの習慣。スティーブン・R・コヴィー氏。著作。かなり有名な本ですね。ご存知の方は、ご存知かもしれません。
7つの習慣。スティーブン・R・コヴィー氏。著作。かなり有名な本ですね。ご存知の方は、ご存知かもしれません。

7つの習慣とは、1996年に出ている本で、自己が成功するために必要なものをまとめた本になります。

いわゆる自己啓発本の一種なのですが、数多くある自己啓発本とは、全く異なり、スキルよりも、人格を磨け!という事を記載している本です。

そのために必要なのは、

  • 主体性を持つ
  • 終わりから考える(生きる目標)
  • 最優先事項を優先する
  • winーwinを考える
  • 相手を理解し、自分が理解される
  • 相手とシナジーを作り出す
  • 自己を鍛える(刃を研ぐ)

の7つの習慣を身に付ける事が大切だ。と説いている本になります。

自己啓発といえば、自分は、こうしてうまくいった。これは、こんな風にすると良いよ。などの、自分語りか、スキル重視の本が多かったと思います。

しかし、この本は、そのような一時的な成功は、全て否定し、自分自身が成長し、人格も鍛え、さらに周囲の人を成功させるような人じゃないと、うまく行かないよ。という事を教えてくれます。

この本の流れとしては、まず自立して、依存状態から抜け出し、そして、相互依存になり、お互いに良い関係を作っていく事としています。

それは、私的成功→公的成功を目指し、さらに周りの人と共に成長していくという事です。

私的成功から公的成功へ

私的成功の部分は、主に

  • 主体性を持つ
  • 終わりから考える(生きる目標)
  • 最優先事項を優先する

の3つが該当し、変えられるところと変えられないところを見極め、変えられるところに主体性を持って行動できるようになる事。(影響の輪と関心の輪)

そして、自分自身の生きる目標、最後にどのように思われたいかから、日々の行動をどのようにするかを考える。

その後、その行動に沿うように、最優先事項を優先して、自身を磨き、より良くする良いスパイラルを作る。

これらを推奨しています。この部分の考えでも、非常に個人的には、勉強になりました。

公的成功の部分には、

  • winーwinを考える
  • 相手を理解し、自分が理解される
  • 相手とシナジーを作り出す

の3つが該当し、相手にとっても自分にとっても、良い条件を作り出す事を目的に、交渉する事。その方法が記載されています。

win-winといえば、よく聞く内容ではありますが、こちらでは、win-win以外にも、相手が勝ち、自分が負けるlose-win、自分が勝ち、相手が負けるwin-lose、そして、どちらも負ける、lose-lose、の概念も出てきます。

それらをしっかりと理解する事は、コミュニケーションの関係上、非常に重要な内容だと、個人的には、感じます。

自分と相手にとって、良い環境をどう作っていければ良いのか。その方法が、この本の中に入っており、難聴の方にとって、個人的には、非常に有意義な本だと思っています。

なお、もしかしたら、公的成功の部分だけを見ると、そこの概念がわかれば良いのでは?と感じる方もいるかもしれないのですが、そのような事は、ありません。

というのも、自分自身が、何かしらで成功、もしくは、自分が相手に提供できるものがなければ、そもそも協力関係というのは、成り立たないですし、自分が何も相手に提供できないのであれば、それこそ、自分が勝ち、相手は、負けるwin-loseの関係になります。

このような状況は、自分は、良いかもしれませんが、相手にとっては、負担になってしまうため、私的成功が先になっている訳ですね。

私がすごいと感じたところ

これは、相手と自分にとって、どう良い環境を作っていくか。というところをしっかりと書かれているところです。

今現在、難聴の状況を改善していくには、その人の状況を改善しやすい方法で、改善していく訳ですが、補聴器を使用しても、人工内耳を使用されたとしても、残念ながら、耳が治るわけではありません。

では、それ以上、改善するには、どうしたら良いか。を考えると、相手に協力をお願いすることになります。

なぜなら、聞きにくいものの中には、相手の声が小さすぎてわからない。はっきり話されないため、わからない。など、難聴の人(補聴器の改善状況)だけが問題では、ないものもあるためです。

このような方の場合、周りの方(一般的に聞こえている方も含む)も聞こえにくいケースが多々あるのですが、このようなケースでは、聞き返したり、「もう少しはっきりお話できますか?」と聞いたり、お願いしたりする機会が出てきてしまいます。

この際、重要になってくるのは、自分にとっても、相手にとっても、良い改善方法を考えていくことになります。

というのも、それ以外の方法で改善方法を考えても、自分は良いけれども、相手は、負担がかかる(win-lose)。相手は、楽だけれども、自分は、聞きやすくならない(lose-win)。になってしまい、お互いにとって、良い状態にならないからです。

つまり実質、物事をよくしていくには、相手にとっても、自分にとっても良いwin-winを目指さない限り、相手に負担を強いることになってしまい、一時的にしか続かなかったり、そもそも自分が良くならないなど、うまく物事を改善することができません。

難聴の方の場合、今現在、どうしても、補聴器だけでは、改善に限りがあります。

その点から、相手に協力をお願いする必要が出てきたり、なかなか勇気が出ず、伝えにくかったり、どういう風に伝えると良いのか、というところが、悩むタネになる訳ですね。

その改善方法が全て、この本の中に入っています。

その事から、難聴の人であれば、できれば全ての人が読んだ方が良い本だと個人的には、思いました。

この本の中に書かれている内容は、非常に難しい内容なのですが、そのような考えを知っておく事。そして、少しずつでも良いので、実行していく事。それができれば、本当の意味で、変わると、感じています。

まとめ:個人的にオススメ

7つの習慣は、今まで私が読んできた中で、かなりすごい本だと思っています。

一時的に良くなっても仕方がないですし、自分だけ、うまくいっても、個人的には、仕方がないとも思いますので、お互いにとって、どう良い関係を作っていくのか。この本の中では、その事をシナジーを生み出す、と書かれているのですが、このシナジーをどう生み出していくのか、その点は、非常に学ぶべきものがあると、私は、感じました。

実をいうと、かなり昔に一度、読んだのですが(確か10年以上前)、その時には、まだ、この本のすごさを全く理解できていませんでした。

その時と状況が変わり、今現在は、非常に勉強になり、個人的にも、この本に書かれているのは、本当にその通りだと思っています。

まだまだ、実行できていることは、少ないのですが、この本に書かれている事を私も少しずつ、実行していこうと思っています。

なお、この本に関しては、昔のバージョンと完訳版があるのですが、新しい方の完訳バージョンの方が読みやすいです。

気になった方は、ぜひ読んでみる事をオススメします。

ABOUT ME
深井 順一|パートナーズ補聴器
深井 順一|パートナーズ補聴器
使っている人が対応している補聴器専門店・代表
1986年、7月1日生まれ。生まれつきの難聴者で小学2年生の頃から補聴器を使っています。聞こえにくい側の状況やお気持ちは、同じ難聴者や当事者にしかわからないことがある事から、このお店では、実際に補聴器を使っている私自身がご相談を承っています。

お店のご紹介

初めまして、パートナーズ補聴器の深井と申します。

このお店は、生まれつき難聴で補聴器を使っている人が対応している補聴器専門店です。

聞こえにくい側の状況やお気持ちは、同じ難聴者や当事者にしかわからないことがある事から、実際に補聴器を使っている当事者がご相談を承っています。

お店の詳細は、以下のページへどうぞ。

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