耳・補聴器のこと

個人的に感じる聞こえにくさに困りやすくなる聴力レベル

深井 順一|パートナーズ補聴器

補聴器による聞こえの改善は、聞こえの改善と補聴器のFAQ、にまとめています。また、個々の症状(症例)ごとの改善は、お客様の聞こえの改善事例にまとめています。

聴力低下といっても色々な聴力低下の状況がありますので、一概にいう事はできないのですが、個人的に感じる聞こえにくさに困りやすくなる聴力レベルは、だいたい中等度難聴(個人的には平均50dBくらい)から、一気に聞きにくさを感じやすくなる傾向を感じています。

仕事をされている方だと軽・中等度難聴(中等度難聴でも少し軽度よりも聴力。だいたい40〜50dB)でも聞こえにくさを感じやすいのですが、全体的な聞こえにくさに困りやすいレベルは、中等度難聴くらいの聞こえの方ですね。

今回は、こちらについて、記載していきたいと思います。

それぞれの聴力レベル

聴力レベルに関しては、いくつかあるのですが

世界基準での聞こえのレベル。世界的には、こんな感じで評価されています。

世界基準での聞こえのレベル。世界的には、こんな感じで評価されています。

WHOの場合は、こんな感じになりまして、

日本の耳鼻咽喉科学会での評価レベル。WHOと比べると。少し難聴の程度が重い。

日本の耳鼻咽喉科学会での評価レベル。WHOと比べると。少し難聴の程度が重い。

日本の場合は、こんな感じで分けられている事が多いです。平均聴力は、どれも4分法と呼ばれるもので出しており、基本的な数値の出し方は、同じになります。

日本の場合は、少し中等度難聴の幅が大きく、それ以降の高度難聴、重度難聴の部分が、少し聴力レベルが高くなっています。

この中で、中等度難聴のレベルは、どちらも40dBくらいから始まっており、終わりが、WHOの場合は、60dB、日本の場合は、69dBと少し差があります。

平均聴力40dBの例。ちょっと50dBより。

平均聴力40dBの例。ちょっと50dBより。

平均聴力が40dBくらいだと場合によっては、すごくわかりづらい感覚が出てくるのですが、意外にも聞こえている事があり、

平均聴力50dBくらいの聴力の例。

平均聴力50dBくらいの聴力の例。

平均聴力が50dBくらいになってくると、対面でのお話もわかりづらくなってきますので、かなりの聞きにくさを感じやすくなります。

50dBについては、離れたところでの会話3〜4mくらいで、かつ、ちょっと対面で小さい声の方の音量くらいです。

50dBについては、離れたところでの会話3〜4mくらいで、かつ、ちょっと対面で小さい声の方の音量くらいです。

これは、言葉の聞き取りのところで見ていただくとわかりやすいのですが、50dBのところが、だいたい3〜4mくらい離れたところからの声の聞こえ、もしくは、対面で少し声の小さい人の声の大きさ。

そして、60dBがだいたい対面で話す普通くらいの声の大きさ(実際には、65dB)、その先が70dBの声になるのですが、これが、少し大きい声になり、対面でお話した際の音の大きさになります。

平均聴力が50dBくらいになると、様々なところで急に聞きにくさを感じやすくなります。

平均聴力が50dBくらいになると、様々なところで急に聞きにくさを感じやすくなります。

この普通くらいの声の大きさ(60dB)が「ん?ちょっと聞きにくいな…」と感じる頃合いが、平均聴力50dB(50〜60dBの間)くらいになりますので、その付近、もしくは、そこより聴力が下の場合は、かなり困りやすくなる傾向が出てきます。

そして、普通の声が聞こえにくいとなると、それよりも小さい音。50dBの部分に入るちょっと声が小さい方。そして、離れたところからの呼びかけ(3〜4mくらい)のところも聞きにくくなりますので、離れたところからもわかりづらく、対面でのお話もわかりづらい。となり、結構な聞きにくさを感じやすくなります。

平均聴力40dBの方の場合は、離れたところからの呼びかけや会議の際など。そして、騒がしいところだと聞き取りにくい。など、限定した聞こえにくさを感じやすい傾向があります。

平均聴力40dBの方の場合は、離れたところからの呼びかけや会議の際など。そして、騒がしいところだと聞き取りにくい。など、限定した聞こえにくさを感じやすい傾向があります。

平均聴力40dB(40〜50dBの間)くらいの方の場合は、対面でのお話は、結構、聞こえたりするのですが、50dBに値する離れたところからの会話は、聞こえづらくなったり、気がつきにくくなる傾向が出ます。

そのことから、家の中などは、あまり問題にならないかもしれませんが、仕事となると、コミュニケーションに支障が出てしまうケースが増えてきますね。

聴力レベルによっても、困るレベルというのは、変わり、かつ、環境によって、聞きにくさを感じたり、そうでなかったり、という事も起こります。

まとめ

という事で、簡単にではあるのですが、聴力のところについて記載してみました。意外にも聴力別にどんな風に感じるのか、聞こえにくさがどう関係してくるのかは、わかりづらいかと思いますので、少しわかりやすく載せてみました。

日本の場合、視力は、言えたりする事も多いのですが、なかなか聴力に関しては、いう事はできず、かつ、その聴力レベルだと、どんな事が起こるのか。その点もよくわからない方も多いのではないかと思います。

聴力低下のレベルによって、聞きにくさは、変わり、本当の意味でマズイ…となってくるのが、上記の通り、だいたい平均聴力50dB(50〜60dBの間)くらいからですね。

ここら辺から、対面での人のお話もわかりづらくなってきますので、様々なところでのお話がわかりづらくなります。

対面での人のお話は、結構、大きい音の部類になりますので、その対面での普通の声の大きさのお話がわかりづらいという事は、離れたところからの呼びかけやちょっと小さい声もかなりわかりづらくなります。

音は、聞こえないと自覚ができないものなので、なかなか自分がどれだけ聞こえにくいのか。を感じる事は、難しいのですが、その点も含めて、載せてみました。

ABOUT ME
深井 順一|パートナーズ補聴器
深井 順一|パートナーズ補聴器
補聴器を使っている人が対応している補聴器専門店・代表
生まれつきの感音性難聴で小学2年生の頃から補聴器を使用。補聴器の仕事は、2006年からで、2024年現在、18年です。自分自身でも補聴器を使っていることを活かして、お客様に貢献できるお店を目指しています。お客様からは、補聴器を使っている当事者なので、状況や気持ちをわかってもらいやすい、と評価いただくことが多いです。
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