生活改善の思考

難聴の状況をより良くしていく複利という考え方

深井 順一|パートナーズ補聴器

補聴器による聞こえの改善は、聞こえの改善と補聴器のFAQ、にまとめています。また、個々の症状(症例)ごとの改善は、お客様の聞こえの改善事例にまとめています。

今現在、残念ながら補聴器を装用したとしても、聞こえにくい人の生活を全て良くする事ができるか。というと、そんなことはありません。

補聴器を装用する事で、聞こえが改善され、できる事が増える。聞こえにくい事でしづらかった事がしやすくなる。という部分は、あるのですが、耳が治らない事もあり、全てが改善される訳ではありません。

では、これ以上、改善する方法は、ないのか。というとそんな事もありません。

補聴器は、確かに聞こえにくい人の生活を良くする道具ですが、聞こえにくい人の生活を良くする方法は、それ以外にもあります。

その際に役立つ思考とは、複利で改善を考えていく。という事です。

これは、単に補聴器を使う方法より、より強く努力が必要となるものではありますが、今回は、こちらに関して、記載していきます。

改善の基礎となる複利思考とは

この本、すごくお勧めです

リンク:ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣

私自身が本を読んで非常に参考になった思考法の一つには、自分自身の改善を複利思考で考える。という方法です。

これは、主に金融業界で使われる複利という思考をとったもので、細かい改善を積み重ねていく事で、今現在の状況をより良くしていく。という考え方になります。

例えば、一日1%改善していく。と考えた場合、一年後には、約37倍の成果 を生むことになります。(1.01の365乗で、37.78)

1%という目にも見えない改善でも、積み重ねると積み重ねるほど、より良い状態につながる事となります。

難聴の方に必要な複利は?

では、難聴の方に必要な複利は、何でしょうか。

状況によって変化しますが、どのような人にも必要となる基本的な複利は、

  • 聞こえの改善
  • 健康
  • コミュニケーション

の3つだと個人的には考えています。

聞こえの改善

聞こえの改善というのは、補聴器を装用したり、人工内耳をつけたり、自分自身の聞こえを改善する事になります。

聞こえが改善できれば、できるだけ、困る頻度や悩む事は減らせる事になりますので、複利としては、大事な部分となります。

ここではわかりやすく聞こえの改善と記載していますが、基本的には、聞こえの改善や聞こえをサポートするもの全般を意味しています。

こちらを分けてみると

  • 聞こえの改善(メイン部分)
  • 聞こえの改善のサポート部分
  • その他に改善に役立つ製品、サポート製品

だいたいこの3つに分かれます。

メイン部分は、そのまま聞こえの改善となる補聴器だとか、人工内耳だとかそう行った製品になります。

聞こえの改善のサポート部分というのは、先ほどのメインのものに追加して、聞こえを改善できる製品、あるいは、メインの製品のメンテナンスだとか、悪くならないようにサポートする部分が入ります。

例えば、補聴器の世界には、補聴援助システムRogerと呼ばれる通信機器があったりするのですが、こういったものを使うと、より、聞こえの改善を拡張することができます。

ちょっとお金がかかってしまうので、希望する方のみ。には、なってはしまうのですが、こういったものを活用することで、より聞こえの改善を拡張することも最近ではしやすくなりました。

後は、聞こえにくくならないように定期的にメンテナンスする。というのもこのサポート部分に入ります。

その他に改善に役立つ製品に関するものとしては、電話の聞こえを良くするテレアンプⅢというものがあり、こういったもので、より困りにくくする。言い換えれば、困りにくい環境を作る。という事も聞こえの改善の一部となります。

リンク:補聴援助システムRogerとは

リンク:電話の音声を聞きやすくするテレアンプⅢ

健康

次は、健康です。

健康が重要になる事は、単に健康であれば体が軽く、日々の生活が過ごしやすくなる。というところ以外に、耳を守る。という意味もあります。

今現在、補聴器は、補聴器の性能、メーカーというより、補聴器を使う方の耳の状況により、聞こえの改善効果が大きく左右されます。

聴力低下が大きくなったり、音を理解する力が低下したりなどすると、低下するだけ、聞こえの改善効果は、落ちてしまいます。

ですので、耳を守る。という意味でも、健康に気を使う。というのは、とても大事な事です。

なお、この点は、例えば、耳鳴りが発生している方も大きく影響します。

寝不足や体調が優れなければ、耳鳴りが大きくなったり、音は聞こえるけれども、なぜか認識しづらい。ということが起こりやすくなります。

耳鳴りが大きくなれば、それだけ、耳鳴りの音に邪魔されて、音が認識しづらくなりますので、そういったものは、ないに越した事はありません。

健康に気を使うことで、こういった余計に聞きにくくなる要素を減らせると、良い状態をキープしやすくなります。

コミュニケーション

3つ目は、コミュニケーションです。ここでいうコミュニケーションとは、相手と協力しあったり、意思疎通をしやすくする事を意味しています。

コミュニケーションが重要になる理由は、耳が治らない以上、何かしらのタイミングで、相手の協力をもらう必要が出てくる事が多いからです。

その場合、どう伝えると良いのか、どう周りの方とやりとりしていくと良いのか。その点に関しては、伝え方一つで、だいぶ違った結果になる事があります。

どう周りの方とやりとり、あるいは、関わっていけると、お互いにとって良い関係を目指せるのか。その点に関しては、まだまだ私自身も勉強中の身になります。

複利の種類とそれぞれの積み重ね

書くタイミングがつかめず、こちらで記載するのですが、この複利には、縦と横の概念があります。

図で表現するとこのようになります。

先ほどの聞こえの改善と健康、そしてコミュニケーションというのは、横の軸になり、改善の種類と言えます。

そして、それぞれの種類で、どれだけ改善度を高められるか。言い換えれば、縦軸と横軸をどれだけ伸ばせるのかが大事になります。

聞こえの改善であれば、ちゃんと聴力から補えると良い部分まで改善したか、自分自身の耳に適した改善を行い、なるべく良い状態になるよう、改善しているのか。

さらには、それをキープできるように定期的にメンテナンスをしているか。なども含まれます。

健康であれば、どれだけ細かい小さな改善を積み重ねる事ができたか。例えば、睡眠不足にならないように、毎日、10時までには寝る。ウォーキングを一日、30分でも良いので欠かさず、行う。健康的な食事を心がける。になります。

コミュニケーションでは、耳の事を伝え、相手となるべくコミュニケーションしやすくなる方法を考えたか、伝え方は、どんな方法が相手にとってわかりやすく、お互いにやりとりしやすくなるか。を考えたか。になります。

こちらに記載したのは、あくまでも一例で、私自身も全てができているか。というと、そんなことはありません。

私もまだまだ勉強中の身で、実際には、できていない部分も多いです。

ただ、基本的な考え方は、同じです。

改善の積み重ねには、横の軸と縦の軸があり、横の軸を増やしつつ、縦の軸も増やしていく。その積み重ねが、はじめに記載した大きな改善に繋がります。

まとめ

難聴の状況をより良くしていく。という点に関しては、上記のように小さな改善を積み重ねていく。という方法があります。

聞こえの改善もそうですし、健康に関してもそうですし、コミュニケーションに関してもそうです。

人によっては、これに働く。ということも入りますし、お金の知識。というところも入るでしょう。

耳を改善する。という観点だと、狭くなりがちですが、自分の人生をより良くする。という観点から考えられると、より大きく広がるのではないでしょうか。

正直、この方法に関しては、私自身、記載するのは、少し迷った部分があります。

というのも、この方法は、単に補聴器で聞こえを改善する。という方法より、とても負担が大きく、かつ、かなり難しい行為になるためです。

ただ、補聴器だけが改善に役立つ。言い換えると難聴の人の人生に役に立つ。ということは、まずありませんし、ありえません。

それ以外にも役に立つものは、非常に多くあります。

ですので、補聴器のような聞こえを改善する要素だけで考えるのではなく、もっと全体的に物事を考えられると良いです。

そういったきっかけになれば良いと思い、今回は、こちらに関して、記載してみました。

まだまだ私自身もできていない部分がありますので、伝えづらいところはあるのですが、こういった方法でより良くしていく事は、十分に可能です。

ABOUT ME
深井 順一|パートナーズ補聴器
深井 順一|パートナーズ補聴器
使っている人が対応している補聴器専門店・代表
1986年、7月1日生まれ。生まれつきの難聴者で小学2年生の頃から補聴器を使っています。聞こえにくい側の状況やお気持ちは、同じ難聴者や当事者にしかわからないことがある事から、このお店では、実際に補聴器を使っている私自身がご相談を承っています。

お店のご紹介

初めまして、パートナーズ補聴器の深井と申します。

このお店は、生まれつき難聴で補聴器を使っている人が対応している補聴器専門店です。

聞こえにくい側の状況やお気持ちは、同じ難聴者や当事者にしかわからないことがある事から、実際に補聴器を使っている当事者がご相談を承っています。

お店の詳細は、以下のページへどうぞ。

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