耳・補聴器のこと

高校生の時、アルバイトで挫折、失敗した経験から学んだ事

深井 順一|パートナーズ補聴器

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私自身、生まれつき聞こえにくく、小学2年生の時から、補聴器をつけているのですが、今に生きるまで、耳の事、聞こえにくい事。これらのことで、ちょくちょく失敗したり、挫折しています。

仕事に関する挫折は、アルバイトの時。高校生の時に初めてアルバイトをする事になるのですが、その時の挫折、失敗は、個人的にも良く覚えています。

この挫折は、良くも悪くも、私自身に大きく影響を与えており、今となっては、いい思い出ですし、ちゃんと働くという事。そして、ちゃんと働く環境も考える事が大事だな。ということを教えてくれました。

「挫折」「失敗」こういった言葉は、すごく悪く聞こえるかもしれませんが、大事なのは、そこから何を学べるかです。

そして「成功を目指すのではなく、自分自身の成長を目的とする事」このように考えが変われば、徐々に環境をよくすることもできるようになります。

今回は、ちょうど良い機会ですので、仕事、働く、というところに関して、私が挫折したこと、そして、そこから学んだ事に関して、記載していきます。

アルバイトでの失敗

私が初めて仕事、アルバイトをしたのは、高校二年生の時です。遊ぶお金欲しさに「アルバイトをしよう!」となるのですが、当時「アルバイトといえば、飲食店やろ!」という印象を持っていました。

ですので、何も迷いなくアルバイトを募集している飲食店に連絡し、そこでアルバイトをする事になります。

面接の際は、そのまま耳の事は伝えていました。

だいたい店長さんが面接してくれたのですが「生まれつき耳が悪いので、補聴器をつけています」とか「補聴器をつけているので、このように普通に会話できています」とか、当時から耳の事は伝え、無事、採用される事になります。

元々、新しいことをしたり、自分が体験した事がないものを体験するのは好きで、アルバイトの時も不安もありつつ「仕事をするってどんな感じなんだろう?」と思った事もあります。

で、いざ仕事をしていく事になるのですが、はじめのうちは、耳の事を伝えていたので、聞きにくい事があったり、間違えても、耳の事、事情を話している店長さんによく聞きにいっていました。

そういった事が出来たので、何らか失敗する事、うまくいかなかった事は、もちろんあったのですが、耳の事を伝えていた事もあり、なんだかんだ、うまくいっていました。

しかし、その状況というのは、長くは続かなく、耳の事を伝えていたり、さらに事情を知っている人。店長さんや他の人が移転したり、辞めていった後、別の方とうまくコミュニケーションできなくなり、そこから、なかなかうまくいかなくなってしまいました。

元々、飲食店でガチャガチャうるさかった。という事もあり、聞き逃し、さらには、聞き間違えてしまった事もあり、職場での関係は、徐々に悪化していく事になります。

そして、自分のストレスが限界になった所で、アルバイトは、辞める事になります。これが一度目の挫折ですね。

初めてアルバイトした時は、初めの時は、よかったのですが、環境の変化、あるいは、状況の変化に対応する事ができず、私は、辞めています。

私にとっては、この経験は、当時、とてもきついものでしたが、同時に色々な事を教えてくれ、今となっては、良い経験です。

この時の失敗、挫折から学んだ事

今だからこそ言える事ですが、この時、この失敗、挫折から学んだ事は、

  • 音環境が厳しいところは、避ける
  • 一人に依存した環境は、やめる

の2つです。

音環境が厳しいところは、避ける

当時は、全く考えずにアルバイト先を決めましたので、その結果、大敗したいのですが、そこから言えるのは、音環境が厳しいところは、避ける。という事です。

やはり補聴器で聞こえをある程度、改善しているとはいえ、騒がしい環境下は、聞こえづらく、聞こえづらい状況だと周りの人とうまくコミュニケーションも取りづらくなりますし、何よりも、聞きにくい事で消極的になってしまう事もあります。

「そこで働きたい!」という意思、やりたい事、自分が興味ある事なら良いのですが、そうでないのであれば、自分が苦しくなる環境であえて働く必要はないな。と思いました。

これは、魚が「陸で働きたい!」といっているようなもので、魚が陸に上がってもピチピチ跳ねるだけしかできません。

そうではなく、魚なのであれば「水の中での仕事」すなわち、自分が自然にできるもの。他の生き物と比べると、スムーズにできるもの。そういった所で、自分の能力を活かした方が良いですよね。

当時、私は、自分のできなささ。「自分はアルバイトすらできない人間なのか」「アルバイトすらできないとなると、私は一体何をすれば良いんだ?」と苦悩した経験はありましたが、今は「働くのを目的にするんじゃなくて、自分が自然に動ける所、相手や仕事先に貢献できる事をすれば良いんじゃないか?」と考え方は変わりました。

大事なのは「何をして働くか」ではなく「自分が貢献できる事で働く事」すなわち、自分が社会や人に貢献できるようにしていく事が大事で、飲食店で働く事や百貨店で働く事が目的ではないはずです。

そう考え方を変えさせてくれたきっかけに私の場合は、なりました。

一人に依存した環境はやめる

2つ目は、こちら。一人に依存した環境はやめる。

当時、責任者の方、この場合は、店長さんですが、店長さんに耳の事を伝えておけば良い。と考えていました。

しかし、仕事をする。となると色々な人と関わるようになりますので、できるのであれば、一人や少数ではなく、よく関わる人には、伝えておいた方がよかったな。と今では思います。

結局、その責任者の方が移転になり、次にきた責任者の方とうまくコミュニケーション取れなかったり、やり方がうまく行かなかった事から、辞める事になりますので、一人とか、ごく僅かな人にしか伝えない。というやり方は、大失敗だったな。と個人的には、思っています。

投資の格言に「卵は一つのカゴに盛るな」という言葉があるのですが、投資をする場合、たった一つのものに全財産を突っ込むとか、あるいは、極端にお金をかけるのは、やめさない。というのが、この言葉の意味です。

この言葉は、人生訓のように感じるのですが、大事な事は、ほぼこの法則は当てはまります。

例えば、ブラック企業やきつい会社にいても、なかなかそこを辞められないのは、それ以外の収入源がなかったり、そこしか当てがない。つまり、卵を一つのカゴに盛ってしまっている状態です。

そうではなく、複数のところから収入を得られるようにできていれば、縛られる事はなくなりますので、苦しくなったらすぐに転職。あるいは、しばらく職がなくてもやっていけたりします。

人間関係も同様で、一つのコミュニティだけではなく、複数のコミュニティ。例えば、難聴の方の場合だと、仕事、職場のコミュニティ、家族のコミュニティ、趣味のコミュニティ、同じ難聴の人のコミュニティなど、複数のコミュニティに属していたり、自分の居場所がある場合は、だいぶ心が楽になります。

私の耳の事も同様で、当時は、責任者の方に話しておければOK!みたいな考え方をしていましたが、できれば、他の方にも伝える機会があれば、伝えておくべきだった。と今は、反省しています。

まさに当時の私は、卵を一つのカゴに盛ってしまっていた状態です。なので、大敗した。という事ですね。

一つだけではなく、ちゃんと分散して、リスクを軽減しておければ、あのような事は、もしかしたら、起こらなかったかもしれないな。と今では、思っています。

挫折や失敗は、いろんなことを教えてくれる

今でこそ、このように書くことができますが、当時は、そんな心境ではありませんでした。

失敗したり、挫折したりする経験は心にきついのは、私もよくわかっています。しかし、今現在、改めて思い返してみると、私自身ももう少しうまくできたところがありましたし、それと同時にどうにもできなかった所もあります。

大事なのは、そこから何を学べるか。だと個人的には、思います。私は上記のことを学びました。

ですので、実は、その後のアルバイトでは、騒がしい環境である可能性があるところは、全て、選択肢から除いています。

もちろんこの点は、就職する時もそうです。騒がしい環境になりそうな所は、そもそも選択肢として入れていませんでした。そんなところに就職したら、また二の舞になる事は、よくわかっていたからです。

そして、耳の事については、周りの方に言いすぎない程度に伝えるようにもしました。その結果、徐々にではあるのですが、その後の環境は、あまり悪くしないようにできた所もあります。

どんな人でも失敗した事がない人は、いないと思います。

しかし、失敗しないことが大事かというとそうではなく、何か起こった際に、その事から、何を学べるか、次は、どうしていこうか。という自分の成長につなげていけるか。が大事だと個人的には、思っています。

なお、最後にこちらに関して、一つだけ注意点があります。それは、頑張りすぎないことです。

実は、一つ書いていなかったことがあるのですが、私は、明らかにここは自分が居るべき場所じゃない。と思ったら、すぐに辞めることをお勧めします。

それは、このアルバイトの経験もそうですが、耳の事、あるいは、コミュニケーションの問題は、人間関係も入ってきますので、ある程度、ヒビが入ってくるとどうにもならなくなってきます。

実際、私は、どうにもならなくなり、やめているのですが、これも今思えば辞めてよかったなと感じています。

というのも壊れたもの、壊れかけたものを直す、その場で頑張るというスタンスは、とても綺麗で憧れますが、実際にはとても労力がかかります。他の場所で再スタートする方が楽だと、後々気づきました。

簡単に言えば、何もない状態、プラスもなければマイナスもない状態からスタートするのと、マイナスからスタートするのとでは、プラスもなければ、マイナスもない状態からのスタートの方が楽です。これが再スタートのイメージですね。

頑張りすぎると、自分の体を壊す事になってしまうので、そこだけは、ご注意ください。

という事で、本日も最後まで、ご覧いただきまして、ありがとうございました。

ABOUT ME
深井 順一|パートナーズ補聴器
深井 順一|パートナーズ補聴器
補聴器を使っている人が対応している補聴器専門店・代表
補聴器のお店には珍しい難聴の補聴器販売員です。生まれつきの難聴者で7歳の頃から補聴器を使っています。補聴器の販売員としての知識、技術に加え、一人の難聴者が自分自身の聞こえを改善した知識、技術も組み合わせながら、聞こえの改善、補聴器のご相談をしています。
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