働く、仕事の事

働き方のダイバーシティ的な動きと難聴を合わせて、思うこと

深井 順一|パートナーズ補聴器

補聴器による聞こえの改善は、聞こえの改善と補聴器のFAQ、にまとめています。また、個々の症状(症例)ごとの改善は、お客様の聞こえの改善事例にまとめています。

パートナーズ補聴器の深井です。ご覧いただき、ありがとうございます。

さて、今回の内容は、何やら難しい言葉がありますね。ダイバーシティってなんだ?とそもそもなりそうなのですが、こちらは、多様性という意味です。

最近、様々なところで働き方改革。みたいな言葉を聞くようになりました。そういった改革を行い、働く人、ひいては、日本、世界含めて、人が幸せになるのであれば、すごく良い取り組みだと思います。

このダイバーシティには、難聴と言いますか、ハンディキャップを抱えた人も入りますので、難聴の人も働きやすくなると良いですよね。

実は、以前から、どのようにしたら難聴の人は働きやすくなるのか。難聴の方にとって働く場合、どういったことに気をつけられると良いのか。という興味はありました。

今回は、せっかくの機会ですので、こちらについて記載してみたいと思います。

問題点の整理

まず、問題点の整理についてしていきたいのですが、今現在、難聴の方は、補聴器を装用しても、耳が治るわけではありませんので、どうしても聞きにくいこと、そして、不自由な部分、不便な部分が残ったままになります。

特に騒がしい職場とかになると、周りの音にかき消されて指示が聞こえづらい。人のお話が聞きにくいなどの部分が出やすくなります。

そうなると、聞きにくいゆえに働きづらい。あるいは、人との関係性で悩むことが出てきます。

さらに、それだけではなく、面接や入る前の試験でも、聞こえにくいことを伝えると、落ちるかも?という不安を抱えた人は、少なくありません。

例えば、同じ能力の人がいたとして、その人は、健聴で、一方、同じ能力の人が難聴。というと、ハンディキャップがある分、仮に席(採用枠)が一つしかない場合は、健聴の人が選ばれそうです(あくまでも予想)。

そう考えると、どうしてもハンディキャップがある方というのは、不利になりやすい立場にいる。というのがわかります。

世の中的な動き

じゃあ、どうやってこの問題を解消していくのか。になるのですが、世の中的な動きとしては、「そういった障害やハンディキャップで落とすのは、差別にあたる」と法律で規制したり(障害者差別解消法というのがあります)、あるいは「障害者手帳を使って、障害者枠で入る」という手段があったりします。

差別の解消という動きは、すごく良いことですよね。正直な感想を言うと、そういったことを言わなくても(法律で禁止されているからではなく)、人としてどうあるか。会社としてどうあるか。で、それを考えられると一番良いことだとは思うのですが、一つ一つ、解消されているように感じます。

そして、人によっては、身体障害者手帳を使って、障害者枠での採用というのもあります。

ある一定以上の会社の大きさになると、一定数、障害者雇用というのがあり、その枠での採用があります。障害者枠での採用ですので、病院に行く際などの休みが取りやすいなど、会社によっては、色々とあるようです。

障害やハンディキャップに関しては、このような取り組みが最近、より増えてきている状態になります。

ただ、個人的には、それと同時に当の本人(私も含む)が考えなければいけないこともあるな。と感じます。

より良い働き方は、win-winを考えることから始まる

私は以前より、難聴の体でも、自分が思う人生を生きたい。と考えていました。そして、それは、今も変わらずあります。ただ、その際、切っても切れないのが仕事です。

上記の通り、どうしても障害やらハンディキャップがあったりすると、それは、プラスに働くことは、少なく、マイナスの側面が強くなりやすくなります。

そうなった時に、仕事についてどう考えたら良いのか。ここを考えてきました。

私が今現在、思っているのは、やはり自分が貢献できるもので貢献していくこと。ここしかないな。と考えています。

まず、基本的に人間関係と同じなのですが、会社も長く続く状態、良い状態というのは、お互いにとって、良い状態です。

よく使い古された言葉でいうと、win-winってやつです。相手にとっても、自分にとっても良い状態。これが、win-winですね。

ここからが大事なのですが、基本的にwin-win以外の方法というのは、最終的には、どちらにとっても良くない結果に終わります。

win-loseは、会社が良くて、働く人がキツイ。こうなると、自分が働き続けることは厳しいですよね。ですので、いずれ、働く人は、辞めざるを得ません。

lose-winは、働く人は、良くて、会社がキツイ。会社に負担がかかっている状態です。こうなると、会社は、働く人を雇っている理由がなく(というかむしろいない方がいい)、あまり良くない方法ですが、窓際に追いやったり、辞めるよう催促をすることがあります。

lose-loseを目指す人は、おそらくいないと思うので、書く必要性は感じないのですが、働く人もきつく、会社もきつい。初めから、採用しなきゃよかったな。ここで働かなきゃよかったな。とどちらも思う状態です。

で、大事なのは、win-win以外、長く続くことが基本的にない。ということです。

これは、人との関係も同様です。人もwin-win以外は、長く続きません。会社は、人の集まりになりますので、会社と人との関係も実は、win-win以外長く続かない、お互いにとって、良くないことになります。

つまり、より良い働きを考える場合、法の制度は、確かに大事な部分なのですが、それ以上に個々がwin-winを目指した就職、働く、を考えていく必要がある。ということです。

で、どうすると良いの?

ここからが難しいのですが、私も今現在、考え中です。

一つ案として、あるのは、やはり自分自身は何ができて、何ができないのか。ここを明らかにすることです。

この際ですが、できないことがあるのは、OKです。どんな人間にもできないことはあり、私も全てのことができるわけではありません。

むしろ、何ができるのか。を考え、それで貢献していくこと。その貢献というのは、人に対する貢献でもありますし、会社に対しての貢献、社会の貢献も入ります。

ここまでくると、お分かりの方もいるかもしれませんが、結局は、自己理解がとても大事です。

自己を理解し、自分はどのようなことならできて、どんなことはできないのか。そして、できることで貢献していく。このような考えになっていくことが大事です。

できること、できないことがわかるようになってくれば、この会社に入ろう、この会社に入りたい。ではなく、自分は、この会社に貢献できるだろうか?という視点で見ることができるようになります。

働くということを考えるより、どのようにしたら、自分は幸せになれるのか。その観点から考えられるようになると、もう一歩進めそうですよね。

私自身、実は高校生の時に何も考えずに飲食店へアルバイトをしにいき、ガチャガチャ騒がしすぎて、店長やら上の人たちの指示が聞こえず、何度もやらかしました。

そんな自分の能力が活かしづらい環境は、行かなくていい。そうではなく、自己の理解を深めて、ここなら、自分の能力が発揮できるかな?とか、「ここは無理そうだ」となったら、諦める。

そのように考えていくことが今後、より大事になるのではないか、と密かに思っています。

ということで、ここに関して、考えていることを記載してみました。

ABOUT ME
深井 順一|パートナーズ補聴器
深井 順一|パートナーズ補聴器
使っている人が対応している補聴器専門店・代表
1986年、7月1日生まれ。生まれつきの難聴者で小学2年生の頃から補聴器を使っています。聞こえにくい側の状況やお気持ちは、同じ難聴者や当事者にしかわからないことがある事から、このお店では、実際に補聴器を使っている私自身がご相談を承っています。

お店のご紹介

初めまして、パートナーズ補聴器の深井と申します。

このお店は、生まれつき難聴で補聴器を使っている人が対応している補聴器専門店です。

聞こえにくい側の状況やお気持ちは、同じ難聴者や当事者にしかわからないことがある事から、実際に補聴器を使っている当事者がご相談を承っています。

お店の詳細は、以下のページへどうぞ。

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