AIが発達した世界の補聴器はどうなるのか

深井 順一|パートナーズ補聴器

補聴器による聞こえの改善は、聞こえの改善と補聴器のFAQ、にまとめています。また、個々の症状(症例)ごとの改善は、お客様の聞こえの改善事例にまとめています。

こんにちは、パートナーズ補聴器の深井です。

しばらくブログの方が滞ってしまいまして、すみません。(* ᴗ ᴗ)⁾⁾

また、無理のない範囲で続けていこうと思います。(^-^)/

今回のテーマは、AIが発達した世界の補聴器はどうなるのか。テクノロジーが進化することにより、どう補聴器を購入したり、補聴器と関わるようになるのか(補聴器の性能の話ではありません)。その点について、記載していこうと思います。

今現在、Chat GPTやAIの進化により、色々なものが今までの形とは違うものに変化しつつあります。では、こういったAIやテクノロジーが進化することによって、補聴器はどのように変化するのか。ここが気になる方もいるのかなと感じます。

未来を予測するのが非常に苦手な私の意見を先に述べますと、「恐らく、そんなに変わらない」になります。

今の補聴器の状況

今の補聴器の状態から、まずお伝えしていきたいのですが、今現在の補聴器は、補聴器メーカーさんが作っているソフト(アプリ)を使って、音を耳に合わせていきます。

その際ですが、その中に聴力を入力する欄があり、そこに聴力を入力すると、簡易的にその方の耳に合わせてくれます。

これをオートフィットといったりしますが、年々、ここの機能が高くなっており、補聴器屋さんが主体で補聴器を調整するというより(補聴器屋さんの長年の経験で独自の調整をするより)、オートフィットに任せて、音を合わせた方が聞こえの改善度も上がってきている傾向があります。(私の体感)

ですので、私自身は「補聴器屋さんの役割が変わったな」と感じているのですが、それは、きちんと聴力を把握したり、耳の状況の把握をする機器のメンテナンスをしっかり行い、ちゃんと補聴器を使う方の耳の状況を補聴器に教えてあげる。これが大事になっています。

補聴器を使う方の状況やフィードバックを補聴器のソフト側に伝えたり、使う方に教えてあげる、その双方のやり取りの中間にいて、意思疎通をしやすくしてあげるというのが補聴器屋さんの役割なのかなと今現在は感じています。

もちろん、細かな修正が必要なケースはありますし、まだまだ人の手が必要な部分はありますが、徐々にAIができるようになってきている部分が増えてきているのは、事実になります。

この先はどうなる?

となると、気になるのは、この先はどうなるのか?ですよね。

これだけ補聴器の中の方が進化したり、よくなってくると、補聴器屋さんが対応するとか、そういったのもなくなりそうな印象を感じます。

で、そのことに関する個人的な考えとしては、「恐らく、そんなに変わらない」になります。理由は単純で、今現在でもそんなに変わっていないからです。

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、今現在、簡易的ではありますが、補聴器はスマホのアプリで調整できるようになりました。

では、それらを使いこなせている人はどのぐらいいるのか。それは少数です。

ここに関しては、どのような理由でそもそもそうなっているのかをもっと調べる必要があるのですが、考えられる理由は、

  • 使い方がそもそもよくわからない
  • そんなに面倒なことをしたくない(必要ない)

があげられます。

意外かもしれませんが、そもそも自分でそのように調整したいという人は、結構稀です。その方が好奇心が強い方、機械弄りが好きだとか、そういった方は、そのような傾向はあるのですが、実はそういった方は少数というのがあります。

ですので、個人的な見解としては、今のところ「そんなに変わらないのではないか」と思っています。

なお、仮に個人でも調整できるようになったり、自由に補聴器屋さんを経由せず購入できるようになったとして、そのような場合に考えられるのは、スマホショップのような形態でしょうか。

今現在、スマホは、キャリア(docomo、au、SoftBank)のお店で契約するか、それかSIMフリーで契約して、本体(スマホ)は、SIMフリー専用のものを使う方法があります。

言い方を変えると

  • お店でやってもらいたい方→キャリアで買う
  • 自分でやりたい方→SIMフリーで使う

の2つがあります。ですので、このような形態になっていく可能性はあるのかなと思います。

この変化を深井はどう感じている?

私自身は、生まれつきの難聴者で補聴器の仕事をしている人なのですが、そんな人間が思うことは、この変化自体は、良いことだと思っています。

その理由は、多様性が生まれるからです。簡単にいうと選択肢が生まれるからですね。

私の価値観の一つとして、「仕事の本質は他者への貢献である」という言葉があります。

これは、アドラー心理学 嫌われる勇気という本の中に出てくる言葉なのですが、この言葉の通り、他者への貢献、それ自体が他者への貢献になっているのであれば良いことだと考えています。

例えば、自分自身でやりたいという人は、今のSIMフリーのように買ってやればいいですし、補聴器のこと、よくわからないし、ちゃんと専門的な知識がある方にやってもらいたいな、と思うのであれば、そういったお店で相談すればいい。

このように選択肢が増えることで、その方が自分がしたいようにできるというのは、結果として、他者(お客様)への貢献になりますので、それはいいことなんじゃないかなとは思います。

少なくとも社会全体のあり方としては良いですよね。

もちろん、自由にすることによって、問題は出てくるとは思います。例えば、購入したけど、それが自分には合わないものだったとかですね。

そういった問題が出ることを許容できるのか、それとも許容できないのかで方向性が変わりますが、選択肢が増える、あるいは、それによって貢献しやすくなる人が増えるのであれば、良いことなんじゃないかとは思っています。

まとめ

さて、AIが発達した世界の補聴器はどうなるのか、について記載してみました。ここは補聴器の性能、もっと聞こえが良くなるとか、そういったものではなく、ものの部分、どちらかというと流通のところに近いのですが、こちらについて記載してみました。

個人的な感覚としては、正直、あまり変わらないんじゃないか。というのが今の所の解釈です。

AIによって確かにしてくれる部分、補ってくれる部分は多くなっているのですが、それでもやはり補聴器は難しいですし、仮に自由になったとして、ご自身に合う補聴器を選べるのか?という懸念部分は、感じるところではあります。

が、その内容に関しては、これから先、明らかになってくるでしょう。もしかしたら、また別の形の補聴器が生まれてくる可能性もありますので、その時にまた考えれば良い内容ではあります。

ということで、今回はこちらについて考えてみました。現場からは以上です。

ABOUT ME
深井 順一|パートナーズ補聴器
深井 順一|パートナーズ補聴器
使っている人が対応している補聴器専門店・代表
1986年、7月1日生まれ。生まれつきの難聴者で小学2年生の頃から補聴器を使っています。聞こえにくい側の状況やお気持ちは、同じ難聴者や当事者にしかわからないことがある事から、このお店では、実際に補聴器を使っている私自身がご相談を承っています。

お店のご紹介

初めまして、パートナーズ補聴器の深井と申します。

このお店は、生まれつき難聴で補聴器を使っている人が対応している補聴器専門店です。

聞こえにくい側の状況やお気持ちは、同じ難聴者や当事者にしかわからないことがある事から、実際に補聴器を使っている当事者がご相談を承っています。

お店の詳細は、以下のページへどうぞ。

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