【50代・女性】他店でうまくいかなかった原因不明の感音性難聴の方、RIC補聴器で改善
さて、こちらでは、実際に許可いただいたお客様のケースに関して、どのように改善していったのか。その点について、まとめていきます。
今回のケースは、原因不明の感音性難聴の方となります。ドイツにお住まいで、ドイツの方で一度、補聴器のご相談をしたものの、うまく聞こえの改善ができず。その事から、このお店にご来店。
そこで色々と相談させていただき、より良くさせていただきました。
こちらのケースは、原因不明の感音性難聴の方になるのですが、少々耳の感覚が特殊なケースになります。
他店で相談された際に、補聴器をつけた時の音の響き、閉塞感、自分の声が大きく聞こえる感覚など、補聴器を使用する際の不快感が強く感じやすく、そのような傾向を感じたことから、その部分をなるべく減らしつつ、聞こえの改善をしていき、より良くしていきました。
特殊なケースが、どこまで参考になるのかわからない点はあるのですが、今回は、こちらに関して、記載していきます。
お客様の状態
まず、お客様の状況ですが、
- 年齢:50代
- 性別:女性
- 症状:原因不明の感音性難聴
- 聴力:軽度〜中等度難聴
- 備考:治療したが、残念ながら治らず
- 備考:日本人。居住はドイツ。
聴力は、このようになります。

左右、少し聴力差があり、右側の方が聞こえやすく、左側の方が少し聞きにくい状態になります。
聴力図がわかりづらい方に説明しますと、このような状態ですね。

音が高くなるにつれ、ある部分から急に下がる状態になり、右側よりも左側が聞きにくく、こういった聞こえ方になると、音声がはっきりしづらく、理解しづらくなったり、離れたところからの呼びかけにだいぶわかりづらくなったりします。

主にこんな感じの聞きにくさが出てくるのが、このような聞こえの方の特徴です。
で、話を戻しまして、どちらも聴力低下の要因は同じで、40代、後半の際に急に聞きにくく。その際、治療したけれども、治らず聞こえにくさは、残ったままに。
治療後、聞こえにくさに困ることが増えたため、その際、補聴器のご相談もそのまま行ったのですが、補聴器を使うと、音の響きが強く、かつ、閉塞感が非常に強く出てしまい断念。
ただ、聞こえにくさは、そのまま残っている状態になりますので、なんとか、よりよく……と考えた際にこのお店を見つけられたようで、こちらでご相談いただくことになります。
ということで、この状況をより良くしていきます。
どう改善していくか
さて、どう改善していくか。
今回のケースは、一度、他でご相談されたけれども、うまくいかなかった方になります。その場合は、何がうまくいかなかったのか。その点の把握からですね。
で、そのポイントですが、お話を聞いてみると、
- 補聴器をつけた際に音の響きの部分が強い(初めて補聴器をつけた際、やたらと音が響いた)
- 閉塞感や自分の声が大きく聞こえる感覚が強い
と、補聴器をつけた際の欠点、そのものが大きく出ているようでした。
補聴器をどのように調整した結果、そう音を感じたのかがわからないので、まずは、どのぐらい音を入れると、そうなるのか、不快感を感じやすいのか。その感覚を見極めながら、改善できるところは改善していく。という考えで、やっていくことに。
補聴器で難しいところの一つは、感覚は数字ではわからない点です。
今回、こちらでは、以下のような聴力でしたが、

このような聴力でも、補聴器でしっかり音を入れても、音の響きを感じないケースもありますし、逆に強く感じてしまうケースもあります。
こういった感覚は、数値には出てこないので、仮にそういったものを過敏に感じやすい場合は、そこを考慮しつつ、最大限、改善できる部分を改善していき、なるべく聞きにくさを減らしていけると良いです。
聴力データではまだまだ出てこない部分、見えない部分がありますので、その点を把握しながら、改善。ということですね。
実際の改善
さて、実際の改善。
ご来店いただいた際に、色々とお話を聞かせていただき、その際、上記のように、
- 補聴器をつけた際に音の響きの部分が強い(初めて補聴器をつけた際、やたらと音が響いた)
- 閉塞感や自分の声が大きく聞こえる感覚が強い
ということを伺いました。そのため、まずは、どのように改善していけると良いか。そこから、調べていくことに。
補聴器を選ぶ要素には、
- 補聴器の形状
- 補聴器の性能
主にこの2つがあり、補聴器の性能に関しては、そこまで関係がないため、省くとして、補聴器の形状に関しては、主に使いやすさ、扱いやすさ、が影響します。
で、このような聞こえの方の場合、補聴器を装用する際、注意がありまして、それは補聴器を使うと、自分の声が大きく聞こえやすい感覚、閉塞感、耳が詰まった感覚を感じやすいことです。
これは、250Hz〜500Hzまでの聞こえが、50dBの範囲内であれば感じやすく、聞こえが良ければ良いほど感じやすくなります。

訴えの中の一つにもそれがありましたので、そこを考慮して補聴器を使う場合、候補は、
- 耳かけ形補聴器なら、RIC(リック)補聴器
- 耳あな形補聴器なら、CIC(シーアイシー)補聴器
になります。

先ほどの訴えの部分は、この2つのものであれば、耳かけ形補聴器、RIC補聴器の場合だとより軽減しやすくなります。
そして、特に補聴器の形に関しては、希望はなかったため、まずは、耳かけ形補聴器を使って改善していくことに。

そこから、どのぐらい音を大きくすると、音が響きやすくなるのか、さらに耳への装着感、閉塞感、そういったものは、どうなのか。探っていくことになります。
補聴器の試聴、貸出を通じて、感覚の探りを入れる
初めに補聴器の試聴の際、お店の方で使っていただくのですが、その際は、うまくいかなかった部分を警戒したせいか?音の響き、閉塞感、自分の声が不快に感じる感覚は、思ったほどは感じず。
その事から、まずは、貸出して様子をみることに。
その際に改善した数値は、このような状態になります。

補聴器には、補聴器をつけた際にどのぐらい聞こえが改善されているのか。それを見る測定があります。
補聴器を耳につけることで、どのように聞こえるのか、音を感じるのかはわかるのですが、実際にどこまで聞こえるようになっているのか。それはよくわかりません。
ですので、こういったもので数値にしていけると現状が把握しやすくなります。
また、基本的に補聴器がしているのは、聴力が低下したところに音を入れて聞こえを改善することです。
ですので、この数値が上がってくれば来るほど、音は聞きやすくなり、その分、聞きにくさに困ることも少なくなってきます。
が、音は入れすぎると、過敏に感じる部分もありますので、そこは考慮しながら、改善できる部分を改善していけると良いですね。
で、話を戻しまして、お店の場だけではわからない部分が多いので、実際に日常生活で使っていただいたところ、
- パートナーの方からは、聞き返しが少なくなった
- 補聴器がないよりは、だいぶ聞きやすくなった
- 補聴器を使う際の不快感は少なく、使いやすくなった
とのことでした。
補聴器に関しても、特に扱いづらい、使いづらいなどはなかったため、この形状でより現状を良くしていくことになります。
補聴器による聞こえの改善を上げていく
補聴器の試聴の段階で、聞こえの改善度については、悪くはないものの、できるのであればより改善度を上げられると良い状態でした。
その場合ですが、いくつか考えなければならないことがありまして、一言で言えば
- より聞こえの改善度を上げる場合は、耳を塞ぐものが必要
という点です。
今現在の状態ですが、上記にも記載した通り、このような状態になります。

こちらの数値、そこまで悪くはないのですが、聴力的に改善できると良い部分というのは、このようになります。

部分、部分で、もう少し改善できる部分は、改善していきたいところですね。
補聴器は今現在、まだ耳を治せるレベルまで改善することができません。
ですので、仮に少しでも良くしていきたい場合は、できるのであれば聴力ごとの目標くらいまでは改善したいところです。
で、その場合ですが、耳の形を採取して、その人の耳の形に合わせたものを使うことで、より改善ができる可能性があります。

利点、欠点、というのが割と明確なのですが、耳を塞ぐ代わりに、音の伝わりが良くなり、聞こえの改善度が上がりやすい特徴があります。
が、以前、別の場所で「閉塞感や自分の声が大きく聞こえる感覚が強い」ということがあったため、どうするか。
さらに聞こえの改善は、良い点としてありますが、以前、試した際に音の響きが少々強く、使えなかった。という点もあります。
相談してみたところ、「より改善されるのであればやってみたい」ということで、やってみることに。もちろんこちらは、より改善され、欠点が気にならなければ。になります。
で、作ってみた結果、

まで上がるようになったのですが、音の響きは大丈夫そうではありますが、閉塞感や自分の声が大きく聞こえる感覚、耳に水が入った感覚が強くなり、こちらが気になってしまい、断念。
今現在の状態では、このぐらいの改善までに落ち着きました。

こちらで、ひとまずは、おしまいになります。
お客様の声

この度は、ご相談いただきまして、誠にありがとうございます。
別の場所で、うまく改善されなかった。補聴器を使った時に異質に感じる感覚が強く感じ、使える気がしなかった。でも聞こえにくさに困っていた。
このような、どうにもならない状態から、少しでも聞こえの改善を通じて、貢献できたことがあったのであれば、本当に何よりです。
うまくいかなかった原因、要因から、使う方の耳の感覚と聞こえの改善のバランス。そこを見ながらの改善となりましたが、補聴器の使用感を意識しながら聞こえの改善をすることで、なるべく良くできるところは、良くさせていただきました。
私自身としても、補聴器で大事なことは、常にベストを尽くすこと、力を出し切ること。と考えています。ご相談を重ねながら、ご自身なりのベストな部分まで改善できたことは、私としてもありがたいことでした。
そのために色々と試し、その間、お時間を取らせてしまったのは、申し訳ございません。
今回、このような改善ができたのは、ひとえにお客様が私自身に関して信じていただき、それを一緒に改善、形にできたことだと思っています。
補聴器を調整する側は、どのぐらい聞こえの改善ができているのかはわかるのですが、その状態で、音をどう感じているのか。これはわかりません。
ですので、お互いがわかる部分を共有しながら、一緒に改善していく。それができたのは、お客様が私に関して信用していただけたからですね。
その点について深く感謝申し上げます。
今後、補聴器のメンテナンス、修理、点検など、いくつかあるかと思いますので、その際もよろしくお願いいたします。
まとめ
さて、こちらでは、原因不明の感音性難聴の方の改善に関して、記載してみました。
特例になってしまうので、正直、参考になる部分があるのかわからないのですが、今回の改善は、このようになりました。
補聴器で難しいのは、聞こえの改善について、すんなりいくケースもあれば、そうでないケースもあることです。
そうでないケースの場合は、聞こえの改善と音を感じる感覚。そういったものを一つ一つ確認し、まさに補聴器を通じて、音の感覚の探りを入れていく必要があります。
そういった音の感覚になるケースは、自然に聴力が低下した。というよりも何らかの原因で急に聴力が低下したケース。聴力低下後、耳鳴りが出てきた。とか、発症時にめまいがあった。など、特異なケースに見られたりします。
特異なケースにおいては、改善に正解はないため、一つ一つ探りを入れ、まさに常にベストを尽くすこと、力を出し切ること。精神的な部分との戦いになるのですが、その点に関して、できたことは、私の中で、非常にありがたいことではありました。
ということで、何か参考になる部分があったのであれば幸いです。






