難聴の状況をより良くしていく複利という考え方
今現在、残念ながら補聴器を装用したとしても、聞こえにくい人の生活を全て良くする事ができるか。というと、そんなことはありません。
補聴器を装用する事で、聞こえが改善され、できる事が増える。聞こえにくい事でしづらかった事がしやすくなる。という部分は、あるのですが、耳が治らない事もあり、全てが改善される訳ではありません。
では、これ以上、改善する方法は、ないのか。というとそんな事もありません。
補聴器は、確かに聞こえにくい人の生活を良くする道具ですが、聞こえにくい人の生活を良くする方法は、それ以外にもあります。
その際に役立つ思考とは、複利で改善を考えていく。という事です。
これは、単に補聴器を使う方法より、より強く努力が必要となるものではありますが、今回は、こちらに関して、記載していきます。
改善の基礎となる複利思考とは
私自身が本を読んで非常に参考になった思考法の一つには、自分自身の改善を複利思考で考える。という方法です。
これは、主に金融業界で使われる複利という思考をとったもので、細かい改善を積み重ねていく事で、今現在の状況をより良くしていく。という考え方になります。
例えば、一日1%改善していく。と考えた場合、一年後には、約37倍の成果 を生むことになります。(1.01の365乗で、37.78)
1%という目にも見えない改善でも、積み重ねると積み重ねるほど、より良い状態につながる事となります。
難聴の方に必要な複利は?
では、難聴の方に必要な複利は、何でしょうか。
状況によって変化しますが、どのような人にも必要となる基本的な複利は、
- 聞こえの改善
- 健康
- コミュニケーション
の3つだと個人的には考えています。
聞こえの改善
聞こえの改善というのは、補聴器を装用したり、人工内耳をつけたり、自分自身の聞こえを改善する事になります。
聞こえが改善できれば、できるだけ、困る頻度や悩む事は減らせる事になりますので、複利としては、大事な部分となります。
ここではわかりやすく聞こえの改善と記載していますが、基本的には、聞こえの改善や聞こえをサポートするもの全般を意味しています。
こちらを分けてみると
- 聞こえの改善(メイン部分)
- 聞こえの改善のサポート部分
- その他に改善に役立つ製品、サポート製品
だいたいこの3つに分かれます。
メイン部分は、そのまま聞こえの改善となる補聴器だとか、人工内耳だとかそう行った製品になります。
聞こえの改善のサポート部分というのは、先ほどのメインのものに追加して、聞こえを改善できる製品、あるいは、メインの製品のメンテナンスだとか、悪くならないようにサポートする部分が入ります。
例えば、補聴器の世界には、補聴援助システムRogerと呼ばれる通信機器があったりするのですが、こういったものを使うと、より、聞こえの改善を拡張することができます。
ちょっとお金がかかってしまうので、希望する方のみ。には、なってはしまうのですが、こういったものを活用することで、より聞こえの改善を拡張することも最近ではしやすくなりました。
後は、聞こえにくくならないように定期的にメンテナンスする。というのもこのサポート部分に入ります。
その他に改善に役立つ製品に関するものとしては、電話の聞こえを良くするテレアンプⅢというものがあり、こういったもので、より困りにくくする。言い換えれば、困りにくい環境を作る。という事も聞こえの改善の一部となります。
リンク:補聴援助システムRogerとは
健康
次は、健康です。
健康が重要になる事は、単に健康であれば体が軽く、日々の生活が過ごしやすくなる。というところ以外に、耳を守る。という意味もあります。
今現在、補聴器は、補聴器の性能、メーカーというより、補聴器を使う方の耳の状況により、聞こえの改善効果が大きく左右されます。
聴力低下が大きくなったり、音を理解する力が低下したりなどすると、低下するだけ、聞こえの改善効果は、落ちてしまいます。
ですので、耳を守る。という意味でも、健康に気を使う。というのは、とても大事な事です。
なお、この点は、例えば、耳鳴りが発生している方も大きく影響します。
寝不足や体調が優れなければ、耳鳴りが大きくなったり、音は聞こえるけれども、なぜか認識しづらい。ということが起こりやすくなります。
耳鳴りが大きくなれば、それだけ、耳鳴りの音に邪魔されて、音が認識しづらくなりますので、そういったものは、ないに越した事はありません。
健康に気を使うことで、こういった余計に聞きにくくなる要素を減らせると、良い状態をキープしやすくなります。
コミュニケーション
3つ目は、コミュニケーションです。ここでいうコミュニケーションとは、相手と協力しあったり、意思疎通をしやすくする事を意味しています。
コミュニケーションが重要になる理由は、耳が治らない以上、何かしらのタイミングで、相手の協力をもらう必要が出てくる事が多いからです。
その場合、どう伝えると良いのか、どう周りの方とやりとりしていくと良いのか。その点に関しては、伝え方一つで、だいぶ違った結果になる事があります。
どう周りの方とやりとり、あるいは、関わっていけると、お互いにとって良い関係を目指せるのか。その点に関しては、まだまだ私自身も勉強中の身になります。
複利の種類とそれぞれの積み重ね
書くタイミングがつかめず、こちらで記載するのですが、この複利には、縦と横の概念があります。
図で表現するとこのようになります。
先ほどの聞こえの改善と健康、そしてコミュニケーションというのは、横の軸になり、改善の種類と言えます。
そして、それぞれの種類で、どれだけ改善度を高められるか。言い換えれば、縦軸と横軸をどれだけ伸ばせるのかが大事になります。
聞こえの改善であれば、ちゃんと聴力から補えると良い部分まで改善したか、自分自身の耳に適した改善を行い、なるべく良い状態になるよう、改善しているのか。
さらには、それをキープできるように定期的にメンテナンスをしているか。なども含まれます。
健康であれば、どれだけ細かい小さな改善を積み重ねる事ができたか。例えば、睡眠不足にならないように、毎日、10時までには寝る。ウォーキングを一日、30分でも良いので欠かさず、行う。健康的な食事を心がける。になります。
コミュニケーションでは、耳の事を伝え、相手となるべくコミュニケーションしやすくなる方法を考えたか、伝え方は、どんな方法が相手にとってわかりやすく、お互いにやりとりしやすくなるか。を考えたか。になります。
こちらに記載したのは、あくまでも一例で、私自身も全てができているか。というと、そんなことはありません。
私もまだまだ勉強中の身で、実際には、できていない部分も多いです。
ただ、基本的な考え方は、同じです。
改善の積み重ねには、横の軸と縦の軸があり、横の軸を増やしつつ、縦の軸も増やしていく。その積み重ねが、はじめに記載した大きな改善に繋がります。
まとめ
難聴の状況をより良くしていく。という点に関しては、上記のように小さな改善を積み重ねていく。という方法があります。
聞こえの改善もそうですし、健康に関してもそうですし、コミュニケーションに関してもそうです。
人によっては、これに働く。ということも入りますし、お金の知識。というところも入るでしょう。
耳を改善する。という観点だと、狭くなりがちですが、自分の人生をより良くする。という観点から考えられると、より大きく広がるのではないでしょうか。
正直、この方法に関しては、私自身、記載するのは、少し迷った部分があります。
というのも、この方法は、単に補聴器で聞こえを改善する。という方法より、とても負担が大きく、かつ、かなり難しい行為になるためです。
ただ、補聴器だけが改善に役立つ。言い換えると難聴の人の人生に役に立つ。ということは、まずありませんし、ありえません。
それ以外にも役に立つものは、非常に多くあります。
ですので、補聴器のような聞こえを改善する要素だけで考えるのではなく、もっと全体的に物事を考えられると良いです。
そういったきっかけになれば良いと思い、今回は、こちらに関して、記載してみました。
まだまだ私自身もできていない部分がありますので、伝えづらいところはあるのですが、こういった方法でより良くしていく事は、十分に可能です。