補聴器の性能が徐々に良くなってくる世界に感じること


前回、「ルーキースマートは、これからの時代を生き抜く人に知識という力をくれる本」このような本を紹介しました。この本を読み、学ぶことが何よりも重要であるとわかってきたわけですが、私の場合、自分なりにPDCAを回しながら、補聴器でよりよく(より改善)させるには、どうしたら良いかを考えていたりします。

日々、補聴器の調整や効果を確認しながら実感しているのは、明らかに最近の補聴器は、改善できる幅が増えているな。と感じることです。ちょっとこの点に関してまとめていきつつ、そこから感じることを載せていきます。

聴覚医学会の補聴器適合検査の指針2010は、7年前

補聴器の効果を見る場合、聴覚医学会の補聴器適合検査の指針2010を参考にしている人も多いかと思います。わからない方に向けて記載しますと、耳鼻科さんが決めた補聴器の効果を調べて、ここまで達成できていれば、効果があるとみなす。というものです。

そして、逆に低い場合は、そこまで達成させられるよう頑張りましょう。ただし、無理に改善させないように。というようなものですね。

実際には、その辺りまで改善できると効果があることが多いため、その数値まで目指すようにしていたりするのですが、その効果測定の一つ、音場域値測定の結果は、明らかに今現在の補聴器だと、達成しやすくなっている傾向を感じます。

聴覚医学会の内容は

audiology-03

(3)評価方法

ファンクショナルゲインが聴力の半分(ハーフゲイン)であるか、装用域値が1000Hzで35dB以内であればよい。ファンクショナルゲインは、低音域ではハーフゲインより少なくてもよく、高音域の利得は補聴器の性能上ハーフゲインが得られない場合がある。

評価例(図11)

補聴器適合例と適合不十分例を示した。▲印は低音及び高音部をのぞき非装用時の域値のほぼ半分のファンクショナルゲインを得ており適合例と言える。■印の場合は、ゲインが不足しており、適合不十分例といえる。

Audiology japan 53,2010 補聴器適合検査の指針(2010)聴覚医学会より引用

このようになります。簡単にいえば、1000Hzは、35dBまで聞こえるようにするか。半分の改善値で良い。低い音は、半分も入れなくてもよく、高い音は、そこまで入れられないこともある。というような内容です。

ちょっとあやふやな部分があるのは、人によって聴力が異なったり、入れられる人とそうでない人がいるため、厳しくしすぎると、無理やり改善させることにつながりやすくなるからです。その配慮のためにそうなっているんだと考えています(私はそのように解釈しています)。

で、ここからが本題なのですが、この基準が作られた時期は、この目標値で達成できれば非常に良い。というような状況でした。むしろ達成できない人の方がまだ多かった状況で、かなり頑張って音を入れて、改善していた記憶があります。

しかし、今現在は、上記の目標は、達成できることが多くなってきています。あくまでも両方とも軽度〜中等度難聴くらいまでの方に該当しますが、昔は、3〜4割くらいの達成率だったのに関わらず、今は、7〜8割くらいは、改善できています。もしかしたら、それ以上かもしれません。

測定し続けて感じている効果の部分

では、具体的にどのくらい?というようになるわけですが 〜45dBくらいの方は、やはり35dBではなく、30dBくらいは、目指せるようになってきていると感じます。

このくらいですね。中等度難聴くらいだと、35dBくらいの改善値がまだ多いのですが、それよりも軽い方は、改善値が上がってきています。

そして、高い音もしっかり入れ、各周波数バランスよく入っている人は、補聴器をつけた時の聞こえの効果も高くなってきているように感じます。あくまでも主観の評価ではありますが、それなりに補聴器の効果を実感している人が多いです。

もちろん、中には、入れられない人や入れると響きが出たり、紙の音やビニール袋の音がうるさすぎて使えなくなってしまう方は、下げざるを得ませんが、入れられる人は、どんどん良くなっているように感じます。

ルーキースマート×補聴器の現状を考える

ルーキースマートという本を読んで一番に感じたのは、情報が多くなっていることのほかに技術の進歩が早くなってきており、それを学ぶ機会が必要である。ということです。補聴器も現にそうなっており、上記の通り、性能が良くなってきていることにより、目標が達成できることが多くなってきました。

そしてここからが重要ですが、徐々に進化しつつある補聴器で、どこまで改善できるのか。この点は、個々がそれぞれ、自分で知る機会、自分で理解する機会が必要なのではないかと感じます。と言いますのも今現在の進歩スピードでこれだけ変わると、この先は、もっと早く改善レベルの変化や変わる可能性があるからです。

その際に必要となるのは

  • 自ら限界を決めないこと
  • 自ら調べる(検証する)すべを知ること

の二つがこれからどんどん重要になると個人的には、感じます。

補聴器の性能がどんどん良くなったとしても、調整する人で結局は、決まってしまうため、どこまで改善できるのか。これを知るすべ、つまり、自分なりにPDCAを回しながら、理解していく必要があると感じますね。もっとわかりやすくいれば、PDCAを回しながら情報のアップデートをしていくような状態です。

おそらくこれから先、それができる人とそうでない人で、大きな差がつく時代になるなと個人的には、感じます。

以上、これが私が今、感じていることです。もちろん私も日々、調べたり、PDCAを回して、よりよくしていく術、やり方を見つけていかなければならない状態ですので、気が抜けない状態でもあります。