書評・限りある時間の使い方、生産性を高めても幸せになれない理由
しばらく本に関する紹介をしていなかったのですが、たまには、本の紹介でもしていこうと思います。
今回の本は、限りある時間の使い方。という本です。生産性を高めても幸せに慣れない理由というタイトルは、私が勝手につけたタイトル、内容になります。
この本は、その名の通り、限りある時間の使い方、という部分にフォーカスして、いかに生産性を高める事が、実は限りある時間を有効に使うことにならない。ということを記載し、どうしたら限りある時間の使い方ができるのか。その点にフォーカスした本になります。
私自身が思っていた、疑問もプラスして、こちらでは記載していきます。
この本を読んだきっかけ
この本を読んだきっかけは、私の中にある一つの疑問です。それは、”生産性を高めることで自分は幸せになれるのか”こちらになります。
私自身も実際に日々の1日を思い返すことがあるのですが、生産性を高めても高めても、次から次へとやること、やった方が良さそうなこと、それらが出てきて、正直、終わることを知りません。
ご結婚されており、お子さんもいる方からすれば、私はどちらもありませんので、そういった方からすれば、私は仕事しかしていませんので暇もいいところです。
しかし、実際に働いたり、日々のことをしていると、あまり暇はありません。
自分なりに生産性や一つの仕事をやるスピードを高める努力をするものの、それが終わり、一つ一つのできることが増える感覚はあるものの、それによって自分が豊かになってるのか。と言われると、正直、よくわからないのが現状です。
生産性を高めても、次から次へとやることがある。このようなことに気がついた時、果たして生産性を高めることは、本当に自分のことをよくすることに繋がるのか。ということを疑問視するようになりました。
厳密には、生産性を高めることは大事なのですが、それ以上に大事なことがあるんだろうな。そこの部分に気づき始めた状態です。
それが本書を手に取った理由です。
生産性の罠
この本の中は、まさに限りある時間の使い方。こちらについて、答えというよりも、考えること。それをしてくれる本です。
答えそのものに関しては、人によって異なると思いますので、その思考をする手助けをしてくれる本ですね。
上記のように私自身は、自分の働き方、人生、それに関して、見直すことにしました。この本のタイトルの通り、人生には限りがある。もっというと、時間には限りがあるからです。
時間はトレードオフ。1日の時間は、大富豪でも、一般の人でも24時間しかありません。
24時間しかないということは、まさに何をして、何をしないかのトレードオフを強烈に突きつけてくるということです。
これが生産性を高めても無駄。厳密には全く無駄ではないのですが、数を増やしてできることを多くすることが必ずしも幸せにならない最大の理由です。
世の中は、生産性を高めることができれば。言い方を変えれば、少ない時間で多くのことができるようになればなんでもできるようになるような印象を受けますが、そんなことはありません。
どんなに生産性を高めても、1日の時間は、24時間しかありませんし、生産性を高めるといっても、実際には限度があります。(実際に多くのことができるようになっても普通に疲労しますしね)
そういったことを教えてくれる、考えさせてくれる本がこの本の良いところです。
生産性+何をしないか
仮に自分の状況を良くしていくのであれば何が必要なのか。
ここからは私の考えになるのですが、生産性を高めることも大事ですが、それ以上に何をしないかが重要になります。上記の通り、時間はトレードオフ、あれもこれもそれも、とやっていたら、時間はあっという間になくなります。
生産性を高めることは大事ですが、それでも限度はありますので、何をするために、何をしないか。まさに捨てること。それが大事になりますね。
この本の中には、選択肢は少ない方が良い。という章があるのですが、私もまさにそう思います。やることややりたいこと、それらがあることは良いことですが、あまりにも多いと、逆に時間をどんどん消費するようになります。(私も気をつけなければ……)
世界や世の中は生産性、生産性と言いますが、生産性をこれほど上げようとしてるのにあまり幸せになっている人が少ない、皆、疲れ切っている顔をしているのは、まさに生産性のみを上げようとしているからではないか。というのが個人的な解釈です。
できることには限りがあるので、その中の生産性を上げるのは賛成ですが、何でもかんでも生産性を上げるのは、良い考えとは言えない気がします。
経営の神様のピーター・ドラッガーは、「やらなくても良いことを素早くできるようになっても意味はない」「元々、しなくても良いことを効率よく行うことほど、無駄なことはない」と言っており、本当にその通りだな。と思います。
やらなくて良いのであれば、それは捨てる。まさに選択肢を捨てる。ということになるのですが、時間はトレードオフだからこそ、自分には必要ないもの、自分を幸せにしないものは、どんどん捨てる。それが大事なんだと個人的には思います。
生産性を上げるだけでは幸せにはなれないのではないかと疑問を感じていた私自身には、この本は、非常に面白く読めました。
まとめ
さて、今回は、書評ということで書いてみました。書評になっているのかわからないのですが、この本を読んで感じたこと。元々、私自身が思っていたことも載せてみました。
生産性自体を否定する気は私の中にはありません。ただ、時間というトレードオフに対し、どう向かっていくのか。それは個人的には、とても大事な課題だと思っています。
何から何まで忙しい現在。まさにその中でやらないことを決めないと、どんどん時間が消費され、自分が大事だと思っていること、本当の意味でしてみたいと思っていること、そういったものは、どんどん端に追いやられてしまいます。
時間は有限だからこそ、思い切って必要ないものは捨てる。それが個人的には大事かなと思います。
最近、私の中では、捨てることがブームになっており、やはりものを捨てる、やることを捨てる、自分を幸せにしないものは捨てる、そういったことをしていくと、徐々に時間は増えてきます。
細かな時間が増えてきますので、そこからようやく自分がしたいこと、勉強したいこと、そういったものに時間を使えるようになってきたなと感じますね。
以上、本を読んで感じたことでした。