耳・補聴器のこと

自分の状況を改善する複利という考え方

深井 順一|パートナーズ補聴器

補聴器による聞こえの改善は、聞こえの改善と補聴器のFAQ、にまとめています。また、個々の症状(症例)ごとの改善は、お客様の聞こえの改善事例にまとめています。

少し前に90代の方の聞こえを改善する際に、ちょろっと、複利という考え方。という事を記載しました。

だいぶ前から私自身考えているやり方で、この複利の考え方で、状況をよくしていけると、現状を良くしやすくなります。

これは、補聴器でもそうですし、それ以外の要素でもそうです。私の場合は、補聴器の相談の際もその様になってきてしますし、それ以外の人生。というところにおいても、この考え方で、改善する様にしています。

複利という考え方

私がこの考え方に触れたのは、複利で伸びる一つの習慣という本がきっかけです。

アメリカではだいぶ売れた本のようで、日本では、キンドル版しかないのですが、言っている事は、ただ一つ。

自分にとってプラスになる小さな積み重ねをたくさん重ねる。こちらのみです。(おや?これと同じ様な事をイチロー選手が言っていたような?)

そして、そのための心構えやどの様にすると、それをしやすいのか。即ち、習慣化ですね。

その習慣をどう作りやすくするのか。という事について、記載されたのが、こちらの本です。

小さな積み重ね。というと、あまり大した事に思えないかもしれませんが、お金の複利と同じく、たった1%でも改善を積み重ねれば、最終的に、とんでもない改善になります。

それが複利。という考え方になります。

なぜ、複利という考えに魅入られたのか

この本に関して、読んだ時、私自身は「これだ!」と思うものがありました。

複利で改善を考える。小さな改善を積み重ねる事で、より良くなる。という考えそのものに、大きな衝撃を受けました。

補聴器屋さんの身からして、この様な事を書くのは、ちょっと失礼な部分があるかもしれないのですが、今現在、聞こえにくい人の聞こえを改善する道具はあるものの、それは、全て、治る。という部分まで行くものはありません。

もちろん、聞こえにくさが改善される事で得られる部分はあるのは、事実ですが、その中で、改善できない部分があるのも事実です。

補聴器を装用し、聞きにくさを改善した際、これ以上の改善は、どうしたら良いか。それを考えていた際に、複利で改善を考える。というのは、自分としても、ある意味、納得した部分を感じました。

補聴器だけではなく、他の道具も活用しながら、聞きやすくする。他の人とうまく行くコミュニケーションのやり方を考える。話し方、伝え方を考える。さらには、自分の耳の事を考える。

それを積み重ねる。即ち、複利による改善を行う。という事ができれば、このブログの副タイトルである”難聴の体でも豊かに暮らすために”の片鱗が見えるかもしれない。

そう感じたのです。

聞こえにくい人が重ねる複利は?

この考えに魅入られ、「聞こえにくい人にとって複利とは何か?」という事を考える様になりました。

どんな習慣、もしくは、どういった積み重ねを重ねれば、より良くなるのか。を考えて行ったわけですね。

個人的に思うのは、大きく分けると4つです。

それは、

  • 聞こえにくさの改善(コミュニケーション方法の確立)
  • 話し方、伝え方(コミュニケーションの仕方)
  • 自分の力、能力の活かし方(仕事、働くという事)
  • 健康(耳を含む、体調の事)

の4つです。

聞こえにくさの改善

ここはわかりやすいですね。周囲の人と関わりを持って行く。もしくは、補聴器で聞こえを改善できるなら、補聴器で聞こえを改善し、より様々な事をできる様にして行く。という事です。

聞こえが改善される事でできる様になることが多くなる事も事実ですので、ここは、聞こえにくさを最大限、改善させるパート。ゾーンに関連する事だと思っていただければと思います。

補聴器だけではなく、聞こえを改善するもの。例えば、電話が聞きやすくなる道具だとか。補聴器以外のものを活用して聞こえの改善の複利を目指す。という考えもあります。

話し方、伝え方(コミュニケーション)

人とのコミュニケーションというのは、非常に難しいもので、伝え方一つで、伝わる、伝わらない。または、こう伝えたつもりが、伝わっていない。など、色々な事が起こります。

ですので、伝え方。というところも必要なのかな。と個人的には、思います。

ここは、話し方、伝え方。だけではなくライフハックの様なイメージのパートですね。

健聴の方が役に立つものは、だいたい難聴の方でも役に立つので、そういった意味では、ライフハック的なものだと、よりわかりやすいかもしれません。

自分の力、能力の活かし方(仕事や働くという事)

よほどお金に余裕がある人、以外は、働いてお金を得る何らかの労働が必要になります。

そうなると、自分の力を社会に役立てる。もしくは、会社に雇われて、働くことになる訳ですが、聞きにくいと周囲の方と一緒に働く、力を合わせて働く。という事が難しくなりがちです。

単にコミュニケーションの問題になる事は、多いのですが、聞きにくい分、仕事がしづらいと、その分、マイナスな評価をされる事も珍しくありません。

あまり良い表現ではありませんが、仮に全く同じ能力の人がいて、唯一違う要素、それが健聴か難聴か、で比べられたら、部が悪いのは、どなたでも感じるでしょう。

つまり能力が同じだったら、自分自身が部が悪くなってしまうことになるので、じゃあ、そんな状況でも、自分の力を活かす、能力を社会に役立てるには、どうしたら良いのか。というちょっと大きな内容を考えていく必要もあるかな。と感じます。

仕事や働く。ということは、多くの人が避けられず、しかし、逆に考えれば、自分自身、貢献できる部分があるのであれば、それを強みとして、仮に聞きにくくても、この世界を渡り歩いていける。という事でもあります。

健康(耳を含む、体調の事)

最後は、健康ですね。

これは、耳でもそうなのですが、例えば、今現在の補聴器は、ある程度の難聴までだったら、改善効果が高いのですが、そこから聴力が下がると、効果が薄くなってきます。

補聴器は、どの様な聴力の方でも、たちまち改善してくれる魔法の道具ではないため、実際には、聴力低下が大きいと大きいほど、改善効果が落ちがちです。

という事は、今現在、補聴器を使用している方は、耳について守っていく必要がある。という事です。聴力が今現在より下がらない様にする。といった方がわかりやすいですね。

聴力が低下する要因は、わからない事も多いのですが、病気によって急に下がるものは、ストレスによるものが多い傾向があります。

そういったことに気をつけたり、ちゃんと運動や食事、そして、睡眠をとる。この様なことを行い、自分の体調を管理する。ということです。

人によっては、体調によって耳の聞こえが変わる。耳鳴りの状況がかわる。という方もいるかと思います。

これも体調をよくする事ができれば、耳の聞こえは、安定する可能性が高まりますし、耳鳴りも強くならなければ、聞こえを阻害される事も少なくなるので、結局、体調をよくする事ができれば、より聞こえを改善できる。という事でもあります。

改善を重ねていく

まだまだ私も手探りな部分が多くあります。私自身が唯一わかるのは、聞こえの改善のみで、それ以外は、まだまだわからない事もあります。

今現在は、ネットの時代になり、情報もよく出る様になりましたので、少しずつ、こういった内容、それに役立つ内容が出てくれば、より現状を改善する事ができるかな。という風に思います。

補聴器だけで全てが改善できれば、それで良いのですが、なかなか今現在、その様な状況には、なっていません。

ですので、聞こえの改善にプラスして、上記の部分をプラスできれば、できるほど、現状を改善できる可能性は、高まります。

という事で、以上、自分の状況を改善する複利という考え方。でした。

ちなみに、ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる一つの習慣は、だいぶオススメです。

ABOUT ME
深井 順一|パートナーズ補聴器
深井 順一|パートナーズ補聴器
使っている人が対応している補聴器専門店・代表
1986年、7月1日生まれ。生まれつきの難聴者で小学2年生の頃から補聴器を使っています。聞こえにくい側の状況やお気持ちは、同じ難聴者や当事者にしかわからないことがある事から、このお店では、実際に補聴器を使っている私自身がご相談を承っています。

お店のご紹介

初めまして、パートナーズ補聴器の深井と申します。

このお店は、生まれつき難聴で補聴器を使っている人が対応している補聴器専門店です。

聞こえにくい側の状況やお気持ちは、同じ難聴者や当事者にしかわからないことがある事から、実際に補聴器を使っている当事者がご相談を承っています。

お店の詳細は、以下のページへどうぞ。

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