耳・補聴器のこと

横の関係とWin-Winについて

深井 順一|パートナーズ補聴器

補聴器による聞こえの改善は、聞こえの改善と補聴器のFAQ、にまとめています。また、個々の症状(症例)ごとの改善は、お客様の聞こえの改善事例にまとめています。

こんにちは、パートナーズ補聴器の深井です。ご覧いただき、ありがとうございます。

今回は、横の関係とWin-Winについて、という内容を記載していきます。

ここ最近は、7つの習慣にまつわるお話をしているのですが、今回からは、7つの習慣とアドラー心理学を混ぜたお話になります。

というのも、個人的に感じていることですが、このWin-Winを作り出すためにかなり有効なのが、アドラー心理学なのでは?と思うところが私の中で、あります。

その一つが、横の関係とWin-Winですね。今回は、こちらについて、記載していきます。

Win-Winを目指すには?

さて、復習をしていきたいのですが、まず、大事な要素として、まとめていきますと、人との関係は、全部で4つあると学びました。

  • Win-Win(自分にも相手にも良い)
  • Lose-Win(自分は悪く、相手は良い)
  • Win-Lose(相手は良くて、自分は悪い)
  • Lose-Lose(自分も相手も悪い)

の4つです。

こちらのうち、本当の意味で長く続くのは、Win-Winのみになる。ということですね。

自分が悪い状態であれば、その苦しい状況を長く続けることは難しくなりますし、自分は良くても相手が悪いと、相手からすると「ぐぬぬぬ……」と辛酸を舐めさせられ、その思いは、決して忘れることはありません。

人は自分がやったことは覚えていなくても、人から受けたひどい扱いは、いつまでも覚えているもの。

ここで大事なのは、人との関係というのは、お互いにとって良い状態しかありえない。ということです。

この点は、道徳的な意味で、そうした方がいいよね。という話ではなく、人間社会そのものが人と人との相互依存によって成り立っている以上、そのようにしないとあちこちでトラブルが起きたり、争いが起きて、大変なことになるよ。という意味です。

この人間社会が人と人との相互依存によって成り立っているのであれば、人との関係をしっかり考えていく必要がある。では、どうしたら良いか、を考えたのが7つの習慣です。

一方、アドラー心理学は、人の悩みは全て対人関係である。としたうえで、どのようにしたら人は、幸せになれるのか。を考えた心理学になります。

どちらも課題としている点は、同じで、7つの習慣は、自分を変えることで、相手を変えること、相手に影響を与えることができる。と考えており、アドラー心理学は、自分ができることと相手の課題を分離して、自分ができることに集中すること。いう考えです。

どちらの方がいいのかはここでは置いておき(正直、人の価値観によります)、ここで課題となるのは、どうやったら、Win-Winの関係を築きやすくなるのか。という点です。

それは、アドラー心理学を見てみると、よりはっきりしてきます。

Win-Winを築きやすくする人との関係

アドラー心理学では、人との関係は、基本、横の繋がりにする。と考えます。

人との関係には、縦の関係と横の関係があります。わかりやすいのが、縦の関係が、仕事の上司、先輩、部下、自分です。

まさに縦の関係ですね。上司と自分、と考えると上が上司、下が自分です。このほか、親と子も縦の関係になりやすいです。

横の関係は、友人、知人といった関係ですね。上下がなく、気兼ねに話しやすい関係が横の関係になります。

で、ここで一つ、質問なのですが、縦の関係の人と横の関係の人、どちらの方が自分のことを話しやすいでしょうか。この点は、協力関係を築きやすいか。と言い換えてもいいかもしれません。

恐らく、多くの人は、横の関係だと思います。横の関係にある人は、自分のことも相手のことも聞きやすい関係ですね。もちろん、協力もそうだと思います。

Win-Winを考えていく際に大事なのは、相手のことを理解した上で、じゃあどのようにしたら相手にとっても、自分にとっても良い状況になるのか。を考えることです。

仮に人との関係を縦で考えていると、「こういった情報を相手に知られると、自分の立場がマズくなる。だから、そこを気をつける」とか、「恐らく、相手の状況はこうだから、ここを攻めれば、優位になるはずだ」とか、相手に勝つことを考えてしまいます。

縦の関係は、相手に勝つか、相手に負けるかしかないからです。

しかし、上記の通り、基本的に人の社会は、人と人との相互依存によって成り立っていますので、自分が仮に勝っても、相手は負けた状態になります。”勝つ人がいる”というのは、同時に”負ける人がいる”という状況であり、負けた方はどう考えても、いい気分にはなりません。

つまり、縦の関係を築いている以上、Win-Winというのは、とても作りづらい状況になります。

もちろん、優位な立場にいる側が聖人君主のような人で、お互いにとって良い状態にしましょう。と言ってくれるのなら、話は別ですが、それは相手によって変わる、あるいは、相手に委ねることになってしまいます。

そういったものは、なるべく自分から、そのような状況を作り出せるようになれると良いですよね。

負ける人を作らないという発想

人間社会が人と人との相互依存によって成り立っている。として、そこから生まれてきた発想が、Win-Winを考える。ということでした。

相手にとっても自分にとっても良い状態にしていくことです。

ただ、個人的に思うのは、この物事の本質は、おそらく負ける人を作らないことにあるのではないかと感じます。

勝つ人ばかりにするというよりも、負ける人を作らない。ここですね。関わる人、全員が良くなるようにすること。社会がそうなっているのあれば、目指す先は、そこしかありません。

それが果たして、可能なのかどうかはわかりませんが、自分自身はこのように感じました。

そして、Win-Winを作り出しやすくする方法が縦の関係ではなく、横の関係を意識して人との関係、つながりを考えていく。ここですね。

人の関係には、縦と横しかありません。

縦の関係は確かにWin-Winを作りづらいですね。勝つか負けるかしかありませんので、どうやって相手を打ち負かそうか、どうやって自分を優位な状況にしようか、という発想しか生まれてこなくなります。

まさに自分主体ですね。アドラー心理学では、このような考えを自己中心的な考えとして否定していますが、自分さえ良ければいいという発想をここからは感じます。

そうではなく、全ての人は無理でも、横の関係を意識して、お互いにとって良い関係になるように努力する。そのために横の関係を一つ一つ作っていくということです。

まとめ

さて、今回は、横の関係とWin-Winについて、という内容を記載してみました。

人との関係には縦と横しかない。そして、縦の関係を築いてしまうと、勝つか、負けるかしかない。だから、争いやマウント、どちらが優位か、優位じゃないかみたいな競争そのものが主体になってしまう。

そうであれば、やはり横の関係を築き、負ける人がいない取引、状態を作る。それが重要な気がします。

商売でも、有名な言葉に近江商人の3方よし。という言葉があります。買い手よし、売り手よし、世間よし。の3方よしですね。

これも本質は全く同じで、Win-Winそのものです。そして、そのポイントは、負ける人を作らないことです。買い手も売り手も良くなることで、初めて、世間(社会)も良くなります。

人間の社会はそのようになっている。というところから、考えると、横の関係を一つ一つ作っていく。それが大事なんだろうなと感じます。

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深井 順一|パートナーズ補聴器
深井 順一|パートナーズ補聴器
使っている人が対応している補聴器専門店・代表
1986年、7月1日生まれ。生まれつきの難聴者で小学2年生の頃から補聴器を使っています。聞こえにくい側の状況やお気持ちは、同じ難聴者や当事者にしかわからないことがある事から、このお店では、実際に補聴器を使っている私自身がご相談を承っています。

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