補聴器の状態を音で教えてくれるアラーム音とその調整方法
補聴器には、音を切り替えたり、音を変えたりした際にアラーム音を使って、変化を教えてくれます。このようにしないと、実際に変わったかどうかを体感しづらいためです。
補聴器は、今現在、音を変えるだけではなく、電池が切れる間際に教えてくれる音や様々なアラーム音があります。
これらの種類と、その音の調整方法に関して、まとめていきます。
補聴器にあるアラームの種類
補聴器にあるアラームの種類は、大まかに見て
- 電源を入れた時のアラーム
- プログラムを変更した時のアラーム
- ボリュームを変更した時のアラーム
- 電池残量を知らせるアラーム
の計、4つがあります。厳密には、これ以外のものもありますが、よく使われるのは、この4つになります。
どの音も理解しておければ、より状況が理解しやすくなるアラームです。
電源を入れた時のアラーム
補聴器は、電源を入れた際にアラーム(メロディ)がなります。各社ほとんどのものが鳴るようになっており、電源が入りました。という合図でもあります。
電源が入れば補聴器から音が聞こえるため、わかるのではないか、と、感じる方もいるかと思います。
しかし、静かなところだったり、聴力がそこまで重くない方の場合、少しわかりづらい場合があります。
そのような場合においても、電源ONの時に音が流れると、しっかり動作し始めたのだと理解しやすくなります。
プログラムを変更した時のアラーム
補聴器には、プログラムというものがあります。ボリュームと対なすもので、ボリュームは、全体的な音量を決められた増幅幅で変化させるものに対し、プログラムは、全く別の音のプログラムを作る行為になります。
既存のものを動かすのが、ボリュームで、プログラムは、一から新しく別のものを作るイメージです。
そのため、騒がしい中で使うためのプログラムや特殊な機器を使うために組み込んだプログラムといった使い方が多くなります。
補聴器の場合、いくつか組み込む事ができ、そのプログラムごとに音が変わるようになっています。
例えば、このようにプログラムを組んだ場合は、一番初めは、プー、二番目は、プーップーッ、三番目は、プーップーップーッといったようにどんどん増えていきます。
私が扱っているフォナックの補聴器は、このように動作します。
プログラムの場合は、今どれが動作しているのか。それが理解しにくい傾向がありますので、このようなアラーム音があると、今、どのプログラムが動作しているのか、その状況を理解しやすくなります。
ボリュームを変更した時のアラーム
ボリュームとは、テレビのボリュームのように今現在の状態から音量を大きくしたり、小さくしたりする部分です。こちらも、大きくした際や小さくする際に、アラーム音がなります。
昔の補聴器は、ある程度、大雑把でしたので、ボリュームに数値が書いてあり「○○さんは、2番で使ってください」というようなやり方をしていたのですが、今現在は、耳にほとんど合わせられるようになりました。
電源を入れれば、自分がちょうど良い状態からスタートできるようになりましたので、少し音が足りない、少し大きい、といった際に、音量を少し変える……という使い方が主流です。
そこまで大きく変化させる必要がないため、少しずつ変化させるようになるのですが、そうすると音量が変わっているのか、変わっていないのかがわかりにくいため、アラーム音がなり、変化していますよ。と合図してくれます。
なお、ボリュームの操作は、規則性がありますので、ボリュームをよく操作する場合は、どのくらい操作するか(どのくらい大きくするか、など)を伺い、補聴器の調整に活かす事もあります。
電池残量を知らせるアラーム
補聴器の電池が切れかかってくると、アラームを鳴らしてくれるようになります。
だいたい電池が切れる30分くらい前あたりを目安に鳴らしてくれますので、この音が聞こえたら、電池を変えることをお勧めします。
無理に使おうと思えば、使えるのですが、頻繁に電池残量を知らせるアラームがなりますので、なくなりかけたら、素直に交換することをお勧めします。
アラームの内部設定は変えられる
補聴器の使用状況に関して教えてくれるアラームですが、内部設定は変更できます。
主に
- アラームを鳴らさない
- アラームの音量を変える
- アラームの音質を変える
の3つがあります。
これがフィッティングソフトの画面になります。ここにチェックがついているのが、動作させるもので、チェックがついていないものは、動作させないようになります。♪マークを押すと、その音を聞く事もできます。
また、アラーム音の音量の大小も変えられます。
基本的には、補聴器から出る音の出力で決めているのですが、もし気が付きにくいなら大きくしても良いですし、鬱陶しいなら、小さくするか、動作させないようにするかの二つとなります。
その他、アラームの音質を変える事もできます。
聞こえにくいといっても、低い音が聞こえにくい方から高い音が聞きにくい方、中間が聞きにくい方まで様々ですので、このように種類があります。
内部設定は、変えられますので、少々気になる方は、ご相談してみては、いかがでしょうか。
こちらに記載したのは、私が扱っているフォナックというメーカーになりますが、基本的にどのメーカーさんのものでも変更できるはずです。
アラーム音に関するまとめ
アラーム音が理解できると、補聴器の状況に関して理解しやすくなります。
補聴器の状態は、目に見えないため、音で理解する事ができると、その分、状況を把握しやすくなります。アラームを活用できる方は、活用し、鬱陶しいと感じた方は、小さくするか外すのも手です。
私的には、あった方が便利だと思いますが、ここは、各個人で評価がわかれます。
色々とできますので、もし何か気になれば、色々と相談してみましょう。自分にとって良い補聴器にするというのも大切な事となります。