耳・補聴器のこと

私自身が思う相手になるべく難聴を受け入れてもらえる方法

深井 順一|パートナーズ補聴器

補聴器による聞こえの改善は、聞こえの改善と補聴器のFAQ、にまとめています。また、個々の症状(症例)ごとの改善は、お客様の聞こえの改善事例にまとめています。

先日、神奈川県聴覚障害者福祉センターの難聴者サロンに参加してみたという内容を記載しました。そこで出てきたのは、どのように聞き返すか、どのように相手に伝えるのか。という点です。

ほとんどの人にとって難聴であることを伝えるのは、確かに難しく(タイミング的にも)、かつ受け入れてくれる、もしくは、配慮してくれる部分まで行くのは、かなり至難のわざです。

私自身もまだまだその点に関しては、自分なりに試行錯誤をしているのですが、ちょっとその点に関して自分なりに思うこと、うまくいったことなど記載していきます。

結論から

結論から言いますと、いうべきことは伝えた上で理解されない場合は、仕方がないと割り切るしかないのかなと感じます。

私自身も経験していることですが、理解をしてくださる方も入れば、そうでもない方もいます。これは、別に理解をしてくれない方が悪だということではなく、私自身も全ての人のことを理解し、受け入れている訳ではないためです。

仲的によくない場合もありますし、単に理解が進んでいなくて、そのようになっているだけなのかもしれないのですが、理解が進まない場合は、もうそれは、割り切るしかないかなと感じます。

そして、理解をしてくださる方々を徐々に増やしつつ、そのような方々と長く付き合えると良いですよね。何かそのような方には、色々と貢献できるとさらに良いかもしれません。

相手を変えることはできるのか

よく理解してくれないので、相手を理解させようと必死に説得するケースがあるかと思います。しかし、よほどのことがない限り、相手は、そうそう変わりません。ほとんどの場合においてさらに関係を悪化させるのが落ちです。

相手からすると、そのようなことをされると自分に干渉される訳ですから、初めから受け入れているのであればともかく、そうでない場合にそんなことをするとより悪化させることにつながります。

ほとんどの方にとって、自分のことに干渉されるのは、非常に鬱陶しいことでありストレスにもなります。

よく言われる言葉ではありますが、【相手を変えるなら、まず自分が変わる】これは、言い換えれば、相手を変えることはできないので、自分が変わるしかないということでもあります。

じゃあどうすれば良いのだろうか

これに関して、私自身が感じていることですが、

  • 伝えるべきところは相手のために伝える
  • 先に与える

の二つがあるのではないかと思っています。

伝えるべきところは相手に伝える

私の場合は、耳について伝える派であるのですが、なぜそんなことをしているかと言いますと、やはり何かの拍子に間違ってしまったり、呼ばれているのに関わらず、気がつかないことがあるからです。

その場合、自分の身を守るということではなく、相手に失礼のないよう、もしくは、相手が傷つかぬように予め伝えておく。というスタンスでやっていました。

昔からそうなのですが「すみません、生まれつき耳が悪いので、補聴器を使っているのですが、全てわかる訳ではありません。時には、気がつかないこともあるかもしれませんが、決して無視をしている訳ではないです」と伝え、故意にそうしている訳ではない。と、なるべく穏便に済ませようとしていたんですね。

もちろんそれで聞いてくれた方も入れば、そうでもない方もいますので、伝え方としては、可もなく不可もなしといったところです。

ただ、相手を意識して、伝えるというのは、個人的に有効な手のような気がします。自分を理解して!ということではなく、すみません、自分、こうなんです。ただ、悪気があってしている訳ではありません。と少し、相手を気遣うように行うといえばわかりやすいかもしれません。

やられればわかりますが、無視とかは、どうしても相手を傷つけてしまう可能性があります。そして、傷つけなくてもほぼ確実に怒りのボルテージをあげてしまうので、意図的にそのようにしている訳ではないということを伝えられると、もう少し穏便にできるのかなと感じます。

先に与える

これは、そうそうなんども行えた試しがないのですが、もう一つ有効なのは、先に与えるということです。これは、どういうことかと言いますと、どんな人にも必ず自分の弱いところがあったりする訳ですが、そこを補ってあげる、もしくは、先に何か助けてあげることです。

これは、実際にあったことなのですが、私が学生時代の頃、とある女の子の荷物を優先して持ってあげたことがあります。その女の子は、背中に特殊な持病を持っており、重いものを持てなかったんですね。まぁもちろん持とうとすればできるのかもしれませんが、医師からあまりそのようなことをすると持病が悪化する可能性があるから、あまりしないようにと言われていた方です。

どのタイミングで聞いたかは忘れてしまったのですが、何かの拍子に、その子の体のことを聞き、それ以降は、持ってあげたことがあります。「別に嫌だから、やりたくないからという理由でそうしているのではなく、体の制限上、そのようなっているのであれば、そんなに気にしなくてもいいんじゃない?」と伝え、何度かそのようなことをしてあげると、逆に今度は、その子から、私の耳について理解してくれるようになってきました。

その経験は、今でも覚えているのですが、そのようにして、信用、信頼を得ていく。というのも一つの方法なのかなと思っています。信用、信頼を得られるようになると驚くほど、スムーズに理解してくださるようになってきますので、その信頼、信用をどう得ていくのか、結局は、そこに尽きるように感じます。

その方法が、先に与える、もしくは、助けてあげる。だと思いますね。

まとめ

ということで私が思うことは

  • 相手を変えられると思わないこと
  • 相手に何か与えられるようになること

の二つが重要なのかなと感じます。そして、徐々に受け入れてくれる方を増やせるといいですね。そんなに簡単なことではないのは、重々承知です。

昔に読んだ本で未だにいい本だなぁと思うのに「GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代」というのがあるのですが、久々にこちらを思い出しました。この本は与えることについて記載しており、その与えるということについて様々な視点からみた面白い本です。

先に与えるというのは、この本にも共通する要素で、この本を読んでいた時にあながち間違いではなかったと個人的には、感じました。

少し脱線してしまいましたが、これが私自身が思うことです。私自身もまだまだより改善していかなければならないので、これで完成系ではないのですが、少なくとも今現在、感じるのは、上記の通りですね。

ABOUT ME
深井 順一|パートナーズ補聴器
深井 順一|パートナーズ補聴器
使っている人が対応している補聴器専門店・代表
1986年、7月1日生まれ。生まれつきの難聴者で小学2年生の頃から補聴器を使っています。聞こえにくい側の状況やお気持ちは、同じ難聴者や当事者にしかわからないことがある事から、このお店では、実際に補聴器を使っている私自身がご相談を承っています。

お店のご紹介

初めまして、パートナーズ補聴器の深井と申します。

このお店は、生まれつき難聴で補聴器を使っている人が対応している補聴器専門店です。

聞こえにくい側の状況やお気持ちは、同じ難聴者や当事者にしかわからないことがある事から、実際に補聴器を使っている当事者がご相談を承っています。

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