購入後の知識

クロス補聴器を使ってより生活をよくするための2つの事

クロス補聴器を使用することで、今まで聞きにくかった耳側からの音も聞きやすくなるのですが、それでも、残念ながら全てが全て、改善できるわけではありません。

しかし、ご自身の耳の事を伝えたり、クロス補聴器をつけることを利用し、改善にプラスαすることはできます。

そして、そのようなことができれば、より現状を改善しやすくなります。

そのためのポイントは、大きく分けて2つあり

  • ご自身の耳の事を伝える
  • クロス補聴器は、あくまでも補助として考える

この2つです。

こちらでは、片耳のみ聞こえにくい方がクロス補聴器を使用して、より改善するための考えとして、記載していきます。

クロス補聴器がしている聞こえの改善

基本的にクロス補聴器は、聞こえない耳側にクロスという音の転送機をつけることにより、聞きにくくなった耳側からきた音を聞こえるようにしてくれる機器です。

今現在、聞こえの改善状況としては、このようなイメージになります。こちらは、仮に右耳が聞こえない場合を想定した聞こえです。

重要な点としては、クロス補聴器は、聞こえを改善してくれるものの、聞こえる耳側並みに聞こえるようにはしていない事です。

これには、理由があるのですが、片方しか聞こえていないため、その聞こえている耳側に聞こえない耳側の音をある程度、大きくすると、聞こえない耳側からくる音の方が聞こえやすくなってしまい、元々聞こえていた聞こえる耳側からの音がわかりづらくなってしまうためです。

本来、人の耳は、左右にある事で、大きい音も、小さい音も様々な音を取れるのですが、一つしかない場合は、どちらか聞こえやすい方の音が優先的に聞きやすくなります。

そのため、クロス補聴器に関しては、あくまでも聞こえる耳側を優先して聞こえるようにし、聞こえない耳側も改善します。その結果、聞こえの効果は、聞こえる耳側ほど、大きくしていません。

この部分を理解すると、クロス補聴器をどうより活用していったら良いかを理解することに繋がります。

クロス補聴器の改善から考えるより現状をよくする活用方法

こちらについては、大きく分けて

  • ご自身の耳の事を周囲に伝える
  • クロス補聴器は、あくまでも補助として考える

の2つです。

ご自身の耳の事を伝える

一つは、ご自身の耳の事を周囲の方に伝える。というものです。

身の回りの方に耳の状況についてお伝えする事で、少しでも聞き間違えたり、誤解を防ぐ事ができると、それだけ、現状の改善に繋がります。

クロス補聴器に関しては、使う事で聞きやすくなるものの、あまりにも、距離が離れていたり、周囲が騒がしかったりすると、聞きにくくなってしまい、時には、気がつかない事もあります。

そのため、予め周囲の方にできれば、耳のことは、伝えておけると、良いです。

伝え方に関しては、色々とありますが、例を出しますと「右耳が聞こえにくいので、補聴器をしています。なるべく聞こえるようにしているのですが、時には、右側から話されるとわからない事もあります。気づいていなさそうだったら、近くに来て、話してもらえば、わかります」でしょうか。※右側が聞こえないことを想定しています。

ポイントについては

  • どのような状態だと聞きにくいか、気がつかないかを伝える
  • 聞こえをなるべく改善しているが、わからない時もある事を伝える
  • どのようにしてもらえると聞きやすいのかを伝える

の3つを意識できるとベストです。

上記に出した例は、全てこの3つが入っています。

前もって伝えておく事ができると、誤解や聞き間違いなどの回数、さらには、伝える事で、少し配慮してもらえるかもしれません(聞きやすい側に来てもらえるなど)。

お伝えして、なるべくご自身にとって、良い状態にできると、それだけ、聞きにくさに悩む事も、誤解なども減らす事ができます。

クロス補聴器を装用して、補聴器が見えることを利用し、耳の事を伝える。という方もいます。耳の事を伝える上で一番難しいのは、タイミングで、補聴器が見えたり、補聴器のことに関して聞かれた際にお伝えできると、タイミングとしては、一番良いです。逆に一番悪いのは、聞きにくくて何か失敗してしまった時です。この時ばかしは、仮にその点が原因だったとしても、言い訳がましく伝わってしまう事が多く、ほとんどの場合において、悪い方向へ進みやすいです。ベストなのは、そのような事が起こる前に伝える事となります。

クロス補聴器は、あくまでも補助として考える

2つ目は、クロス補聴器は、あくまでも補助として考える。という事です。

今まで、聞きにくい側になるべく人が来ないようにしていたと思うのですが、その点に関しては、できるのであれば、それは、続けていただいた方が良いです。

上記にも記載した通り、クロス補聴器は、聞こえにくい側の聞こえを改善してくれるものの、聞こえる耳側なみに改善は、今現在では難しく、補助として、考えていただくのが一番良い活用方法です。

もし、聞こえる耳側に人がくるような状態にできるのであれば、それを行なっていただき、さらに、仮に聞きにくい側に人が来てしまっても、聞きやすくできると、より状況を改善することにつながります。

なお、クロス補聴器は、装用することにより、耳の事を伝えやすくなるというメリットもあります。

どうしても耳は、聞こえにくい事が見た目ではわからないため、相手側が忘れてしまったり、認識が薄れてしまったりする事があります。

しかし、補聴器をつけていれば、それが視覚的な目印になり「そういえば聞きにくいって言ってたな」と思い出すことにも繋がったりします。

それと同時に上記に記載した耳の事を伝えておけると、より配慮を受けやすくなる傾向もあります。

配慮を受けやすくなり、ご自身が聞きにくい位置にくる事ができると、それだけでも、聞きにくさの悩みは、改善しやすくなります。

使う事よりもどうしたら自分の状況を改善できるかを考えてみよう

もし、仮に聞こえの改善をお考えであれば、重要なのは、どう改善するかになります。

クロス補聴器を使って、聞こえを改善するのも、改善ですし、上記のようにクロス補聴器を利用して、ご自身が聞きやすい環境を作るのも改善の一つです。

クロス補聴器は、耳を治すレベルまでいけない点は、誠に申し訳ないのですが、活用次第では、より現状を改善させる機器にもなります。

耳のことに関しても、なかなか伝えるのが難しいかと思いますが、補聴器が見えることにより、相手に興味をもってもらい、それに答える。でも、耳の事を伝える機会は、増えます。

もちろん、ご自身から話せる方は、そのまま、ご自身から話しても大丈夫です。

そして、活用に関しては、今までしていた事にプラスして、聞こえを改善しつつ、どのようにしたら、自分の状況をよりよくできるか。を考えていけると、様々な活用方法を思いつくかと思います。

クロス補聴器を装用して聞こえを改善するだけではなく、自分が聞きやすい環境を整える。そのような考え方で、改善していけると、より状況は、改善しやすくなります。

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