【みんなどう使っている?】クロス補聴器を使用している人の使い方
私自身、クロス補聴器に関して、ご質問を受けたりするのですが、一定数の方から、「他の方は、クロス補聴器をどのように使っているのでしょうか」や「クロス補聴器は、こんな風に使用しても良いのでしょうか」というような事を聞かれます。
基本的にクロス補聴器は、使用できるなら、一日中使用いただくのが良いのですが、困っているところや困りやすいところ、聞こえた方が良い場面だけ、使用する。という使い方でも構いません。
クロス補聴器を使用する方は、片耳のみ難聴の方で、自宅の中や静かなところでは聞きやすく、あまり困ることはありません。しかし、仕事の際や友人と外で会う際、人とお話する際などは、状況によっては、聞きにくさを感じやすく、なるべく聞こえた方が良い場面というのは、各々あると思います。
ですので、そのような場面だけ使用していただくのも良いですし、一日中使用しても大丈夫です。結構、自由に使っていただいて大丈夫。と、私自身はお伝えしています。
クロス補聴器の基本的な使用
一般的な補聴器は、聞こえにくくなった耳に直接、音を補い、聞こえにくさを補っています。この場合は、音を脳に認知させ続ける事が大切になってきますので、一日中使用するのがベストです。
しかし、クロス補聴器は、聞こえの正常な耳側に聞こえない側からの音を聞こえさせ、聞きにくい側からの音や会話を理解できるようにしています。
このため、クロス補聴器の音の感覚に慣れる必要はありますが、ずっと使用し続ける必要があるかと言われれば、あまりその必要は、ありません。
ただ、人によっては、使い続けた方が、クロス補聴器の音を自然に感じやすくなり、クロス補聴器そのものが、使いやすい状態が続く。と返答する方もいる事から、使い続けられるのでしたら、一日中、装用する。ということは、良いことだと思っています。
もちろん、使用したい時だけ使用する。というのも間違いではありません。この場合の使用したい時だけ使用する。というのは、私がお話をお伺いする事で多い回答は、仕事の時のみ、もしくは、仕事を含む、友人や外出時に使用する。というものです。
大抵、このような使い方をしている方は、一日で8〜11時間くらい使用している事が多く、この数値は、長時間使用。の分類になるため、使用時間としては、申し分ない状態になります。
クロス補聴器の主な使用は、困りやすい、または、なかなか自分の意思でどうこうしにくい仕事の際に使用していただいたり、出かける時だけ使用したりでも大丈夫ですし、一日中使用しても大丈夫です。
実際に使用している方は、どう使っている?
もしかしたら、こちらをご覧になっている人の中には、「じゃあ、実際に使用している人は、どのように使っているのだろう?」と気になっている部分もあるかと思います。
こちらに関して記載しますと、あくまでも私のところに来られている方になりますが、
- 【仕事や使いたい時だけ使用する】がだいたい6割ほど
- 【ほぼ一日中使用している】が4割ほど
というのが私の感想です。
結論から記載しますと、初めは、皆、使いたいところだけで考えていたりするのですが、聞こえるようになると、様々なところで試したくなったり、クロス補聴器があると良いことに気がつき、使用する時間が伸びてくる方が一定層います。
それらの方々は、ゆくゆくは、自宅にいる時、以外は、使用する。というような状態になってきます。
自宅の中は、静かでかつ、ご自身の耳の事を理解されている方が多くいる傾向がありますので、そのような環境では、使わなくても、聞こえる事が多いのですが、それ以外のご自身が聞こえにくくなりやすいところや、少し不安を感じる際などは、クロス補聴器を使用し、活用していく事が増えます。
これは、クロス補聴器を装用することにより、聞こえの改善ができていると共に、あると便利であったり、あることにより、安心して行動ができることから、使用する時間が自ずと伸びてくるのだと思います。
ですので、実際に使っている方も、そのまま仕事の時や使いたい時だけ使用する、という方もいれば、ほぼ一日中、使用している。までいます。
今の所、仕事や使いたい時だけ、使用する。の割合が多いのですが、使い慣れてくると、自ずと使用する機会は増えてきます。
私自身は、どちらの使い方も正解だと思っています。ご自身が聞きにくさを感じやすいところで使用するのも正解ですし、聞きにくくなっている現状をなるべく改善する。ということで、ほぼ一日中使用するのも正解です。
クロス補聴器は、片耳のみ難聴の方の聞きにくさを改善させるものですので、ご自身の悩みを改善させる、という使い方は、どのような使い方であっても正解です。
これは、片耳のみ難聴ですと、聞こえるところと聞きにくさを感じやすいところがかなり分かれやすい、という現状も関係しています。
まとめ
以上、クロス補聴器の使い方、どのように使用者は、使っているのか。について、まとめてみました。
一応、私のところでは、一日中使用する方は、4割ほどで、聞きにくさを感じやすいところのみで使用する方は、6割ほどです。
ただ、仕事の場面で使うことが多いため、使用する時間は、それでも、皆、長い状態にはなります。
どのような使い方であっても、聞きにくさを改善させるために使う状態になりますので、各々、聞きにくさを感じるところで使っていただければ大丈夫です。
ただ、使う際ですが、良くも悪くも聞こえる耳側に、今まで以上の音が入るのは、事実です。そのため、使用した後や使うことになった場合は、夜、耳をしっかり休めることも大切です。
一日中使用している方でも、ご自宅についたら、外し、疲れをとり、早めに就寝する。など、耳に負担を残さないようにすることは、聞こえる耳側を大切にすることにも繋がりますので、非常に重要になります。
どう使うか以上にこの部分の方が大切ですので、この部分については、しっかりと意識しておきましょう。そうすれば、自ずと良い状態をキープすることに繋がります。
https://l-s-b.org/2018/07/sounds-to-be-heard/
ク
クロス補聴器に関する他の内容
https://l-s-b.org/2014/05/cros-hearing-aid/
https://l-s-b.org/2014/07/one-side-hard-hearing-inconvenience/
クロス補聴器の形状
https://l-s-b.org/2017/06/feature-comparison-of-cros-hearing-aids/
クロス補聴器の性能
https://l-s-b.org/2016/06/performance-difference-cros-hearing/
クロス補聴器の調整
https://l-s-b.org/2018/07/basics-of-adjustment-cros/
クロス補聴器の適正
https://l-s-b.org/2018/02/conform-cros-hearing-aid/
クロス補聴器で改善した事例
クロス補聴器の使い方
https://l-s-b.org/2018/07/use-smoothly-cros-hearing-aid/
クロス補聴器に慣れる
https://l-s-b.org/2018/07/getting-used-easy-cros/
耳が痛くなる場合は?
https://l-s-b.org/2018/07/improvement-of-pain/
耳から外れる場合は?
https://l-s-b.org/2019/01/prevent-from-getting-out-of-the-ear/