2つの視点を持つ人が書いている耳・補聴器ブログ

東京都墨田区で補聴器の販売をしている難聴者のブログ。補聴器や耳に関する事を書いています

【自分に合う?】クロス補聴器をしっかり理解するための4つのポイント


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クロス補聴器とは、片耳のみ難聴の方を改善させる機器です。私のところでは、こちらの機器を扱うことが多々あるのですが、使用しているお客様からお話をお伺いしますと

  • 騒がしい職場でも聞きやすくなった
  • 飲食店でも会話がしやすくなった
  • 車の中でもお話がしやすくなった

という声を頂いています。中には、聞きやすくなることにより、ポジション取りに気を使わなくなったり、悩むことそのものが少なくなり、精神的に楽になったという方もいました。

この機器は、聞こえにくい耳にくる音を聞こえる耳側へ転送する機器ですので、医師に補聴器は効果がないと言われた方でも効果を得ることができます。聞こえる耳側が聞こえていれば、その耳で理解できるのが、この機器の特徴です。

片耳のみ聞こえにくくお悩みの方より、よくお問い合わせをいただきますので、こちらに関して、情報提供していきます。聞こえにくいことでお悩みでしたら、参考にしてみてください。

なお、本来補聴器は、耳が治療できなかった場合に使うものです。病院で診てもらったことがない場合は、まず診てもらうことをお勧めします。耳が治れば、そちらの方が聞こえは改善できますし、お安くすみます。

クロス補聴器とは

クロス補聴器とは、聞こえる耳側へ補聴器を装用し、聞こえない耳側へクロスという機器を装用して、聞こえを改善させる機器です。

クロス補聴器は、聞こえない耳側の音を聞こえる耳側へ転送してくれる機器。見かけは、一般的な補聴器と変わらず。

クロス補聴器は、聞こえない耳側の音を聞こえる耳側へ転送してくれる機器。見かけは、一般的な補聴器と変わらず。

実物は、このようになります。補聴器側が聞こえる耳に装用するもので、クロスが聞こえない耳側へ装用するものになります。

仮に右側が聞こえない場合、右側の音を左側に転送してくれる。

仮に右側が聞こえない場合、右側の音を左側に転送してくれる。

このようにすることで、聞こえにくい耳側へ来た音を常時、聞こえる耳側へ転送してくれます。

聞こえる耳側は、イヤホンなどで使われている耳せんを使うと聞こえにくくなるため、そのようなことがないよう、穴が空いた耳せんを使う。

聞こえる耳側は、イヤホンなどで使われている耳せんを使うと聞こえにくくなるため、そのようなことがないよう、穴が空いた耳せんを使う。

一つポイントを出すとしますと、聞こえる耳側へつける補聴器の耳せんは、このようなものを使います。一般的な耳せんを使用すると、聞こえる耳側をふさいでしまうため、聞きにくくなってしまうためですね。

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このようにすることで、聞こえる耳側は、そのまま聞き、聞こえない耳側は、音を転送して聞きます。なんとも不思議な感じですが、一つの耳で、双方の音を聞くのが、クロス補聴器です。

クロス補聴器が有効なケース

クロス補聴器の対象者は、非常に単純で

  • 聞こえない耳に補聴器を装用してもうまく補えない
  • 片耳が正常である

の二つになります。

そして、聞こえない耳側に補聴器を装用してもうまく補えない耳とは

  1. 聴力低下が大きすぎて補えないケース
  2. 音声の理解がしづらいため、効果が期待できないケース
  3. 聴力が特殊で補聴器を合わせるのが難しいケース
  4. 聞こえない耳側が音を受け付けないケース

の四つがあります。

①聴力低下が大きくて補えないケース

こちらは、このような聴力の方が該当します。

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片耳は、正常でもう片耳が重度難聴の場合です。

主に

  • 生まれつき片耳が聞こえない方
  • 突発性難聴により、片耳が聞こえなくなってしまった方
  • ムンプス難聴で片耳のみ聴力低下した方

が、当てはまります。

こちらの聴力の特徴は、片耳の聴力低下が大きすぎることにより、補聴器で耳を補ったとしても残念ながらほとんど改善ができないことです。

聴力ベースで見た補聴器の改善に関しては、この通り。本来は、30~40dBくらいまで改善させないと聞きにくさを感じやすくなってしまうのだが、残念ながら聴力低下が大きすぎるとそこまで改善させることが困難になる。そのため、このようなケースは、特に補聴器の効果はないと言われやすい

聴力ベースで見た補聴器の改善に関しては、この通り。本来は、30~40dBくらいまで改善させないと聞きにくさを感じやすくなってしまうのだが、残念ながら聴力低下が大きすぎるとそこまで改善させることが困難になる。そのため、このようなケースは、特に補聴器の効果はないと言われやすい

聞こえにくい耳に補聴器を装用する場合、ある程度聞こえを改善させないと音声の理解ができなかったりするのですが、そのラインが、赤い△のものです。しかし、上記のように聴力が大きく下がると、おおよそ▲の位置までしか改善ができません。そこまで改善させることが困難になります。

一般的に補聴器を装用して改善できる範囲というのは、決まっており、かつ聴力低下が大きくなると大きくなるほど、その効果は、徐々に薄れて来ます。

このようなケースは、聞こえにくい耳側へ補聴器を装用しても残念ながらほとんど効果がないため、クロス補聴器の方が聞こえを改善できます。

音声の理解がしづらいため、効果が期待できないケース

こちらは、補聴器を装用しても音声の理解度が低いために音声が理解しづらいケースになります。

例えば、このように聴力が中等度難聴ほどでも

こちらの見方は、縦軸が正解率、横軸が音の大きさ。音を入れることでどれだけ理解できるかを見る図であり、60%を超えないとその耳に補聴器を装用しても、効果が薄い。

こちらの見方は、縦軸が正解率、横軸が音の大きさ。音を入れることでどれだけ理解できるかを見る図であり、60%を超えないとその耳に補聴器を装用しても、効果が薄い。

その耳の音声の理解度を調べてみると、このように低い場合に該当します。

耳の世界には、音の聞こえ方を調べる聴力検査と音声の理解力を調べる語音明瞭度(語音弁別能)検査の二つがあります。この語音明瞭度検査の内容が一定以上に満たない場合、聞こえない耳側へ補聴器を装用しても残念ながら聞こえの改善にはつながりにくくなります。

語音明瞭度検査とは、ある一定の音量ごとにあ、き、じ、などの一つの言葉を流し、それをどれだけ聞き取れたかを調べるものです。

耳の場合、音の聞きにくさ以外にも音声の理解力、理解のしやすさも判断材料になります。中には、聴力低下がそこまで重くないのにもかかわらず、この測定値が非常に低いケースもあったりします。

その場合は、その耳に補聴器を装用しても残念ながらほとんど効果が得られないため、クロス補聴器で改善させた方がより聞きにくさは改善しやすくなります。

語音明瞭度測定の数値の意味。判断基準は、50%以下。この数値を下回ると、音を入れても音声を理解できる確率、聞きやすさは、非常に下がってしまう。なお、書いている人の基準は、60%で考えている。

語音明瞭度測定の数値の意味。判断基準は、50%以下。この数値を下回ると、音を入れても音声を理解できる確率、聞きやすさは、非常に下がってしまう。なお、書いている人の基準は、60%で考えている。

数値の意味は、このようになります。聞こえない耳へ補聴器をつける場合の適合数値は、50%以上になり、それ以下の場合は、クロス補聴器の方が状況を改善させやすくなります。

なお、対象となる方は、よくわかりません。

  1. 生まれつき片耳のみ難聴
  2. 原因不明の聴力低下の方
  3. 突発性難聴の方

でたまに見られますが、この三つに関しましては、音を入れることで理解できる方もいれば、残念ながら理解に繋がらない方もいます。ちゃんと測定して、確認していくことが重要になります。

③聴力が特殊で補聴器を合わせるのが難しいケース

主に補聴器で合わせる聴力でも改善が難しいケースがあります。

クロス補聴器が合う聴力その③。補聴器では、効果が出にくい聴力だった場合、片耳が正常であれば、クロスで補った方が、聞こえは改善できる

クロス補聴器が合う聴力その③。補聴器では、効果が出にくい聴力だった場合、片耳が正常であれば、クロスで補った方が、聞こえは改善できる

例えば、このような聴力です。聞こえてる部分と聴力低下している部分の差がかなり大きい場合は、補聴器で補ってもなかなか効果が出にくい場合があります。

このようなケースは判断に迷うのですが、聞こえない耳側へ補聴器を装用した方が改善できるのか、クロス補聴器の方が改善できるのか、それらをみながら改善を行なっていきます。

こちらの対象者も、よくわかりません。今の所、私が見たケースでは

  • 生まれつき片耳が聞こえない方
  • 突発性難聴の方

で見ました。ただし、このようなケースは、上記で紹介した語音明瞭度検査を行い、耳の状況をしっかり把握した上で、改善していくのが一番ベストになります。

聞こえない耳側が音を受け付けないケース

こちらは、聴力低下した耳が音を受け付けないケースです。聞こえにくい耳側で音を聞くと

  • 音が響いて聞こえる
  • 音が不快に感じる
  • 音が苦痛に感じる

というケースになります。生まれつき片耳のみ難聴の方には、ほとんどみられないのですが、なんらかの原因により、突然失聴したケース、例えば

  • 突発性難聴
  • メニエール病
  • その他、病気により失聴したケース

などで見られます。この中で多いのは、突発性難聴です。

このようなケースは、聞こえない耳側へ補聴器をつけるとよりその感覚を強めてしまうこともありますので、クロス補聴器で、聞こえる耳側へ音を転送して聞こえを改善させた方が、楽に改善しやすくなります。

クロス補聴器の効果

クロス補聴器は、現状をよりよくしてくれる機器ではありますが、残念ながら耳を治すというところまでは、いきません。改善できるところ、できないところがあります。

改善できるところ

クロス補聴器を装用することにより、改善できるところは

  • 聞こえにくい側から話されても、気がつく、理解しやすくなる
  • 騒がしい中でも音声が聞きやすくなる
  • 複数の人とのお話で聞きにくい側にいても理解しやすくなる

の三つがあります。

初めに片耳のみ難聴になった場合、起こることは、

この絵の通り、

  1. 聞こえにくい側から話されるとわからない、音が聞こえない
  2. 騒がしいところでは、聞きにくい側にいられるとかなり聞きにくい
  3. 複数の人とお話する場合、周囲が騒がしいとかなり聞きにくい
  4. 音の方向感覚がわからない(大きな音がした場合、自分だけ違う方向を向く)

の四つがあります。

この四つの内、①~③までは改善ができます。

片耳のみ聞こえにくい場合、聞きにくさを感じるのは、周囲が少し騒がしく、かつ聞こえにくい側に人が来てしまうときです。車の通りが多い道路やショッピングモール街、そして 職場(オフィス)などの人が多いところでは、聞きにくい側に来られると聞きにくさを感じやすくなってしまいます。

そして、飲食店や居酒屋さんでは、さらに騒がしくなってしまうため、より聞きにくさを感じやすくなります。

これらの場所で改善できるのがクロス補聴器です。少し騒がしい程度の場所であれば、効果は感じやすく、かなり騒がしくなると人によって変わってしまうのですが、改善できるところとそうでないところがあります。

聞こえにくさを感じているところ、全般をよくしてくれるのですが、あまりにも騒がしい場合は、聞きにくさを感じることもあります。

改善が難しいところ

改善が難しいのは、残りの

  • 音の方向感覚

になります。音の方向感覚は、二つの耳を活用しなければ理解することができませんので、片耳で全ての音を聞くクロス補聴器では、理解することが困難です。

この点だけ、改善できないところになります。

クロス補聴器の形状

さて、気になるのが、クロス補聴器には、どんなものがあるのか。というところです。クロス補聴器は、聞こえる耳側へ装用する部分と聞こえない耳側へ装用する部分の二つにより、特徴が異なります。

そして、その組み合わせは、

  • 両耳とも耳かけ形タイプ
  • 耳かけ形補聴器、耳あなクロスのミックスタイプ
  • 両耳とも耳あな形のタイプ

の三つしかありません。

こちらが両耳とも耳かけ形

過去の機種であれば、耳かけ形と耳あなのクロスを混合できる。現行のものは、できない。

こちらが耳かけ補聴器、耳あなクロス

こちらが両耳とも耳あな形です。

それぞれ特徴は、

このようになります。以下、それぞれの特徴に関して記載していきますが、こちらは、当店で扱っているフォナックというメーカーになりますので、その点に、ご了承ください。

そして、以下の内容は、あくまでも私が30〜40人くらいに試聴して得られた内容をベースに記載していきます。

なお、初めに結論から記載しますと、仮に片耳が健聴でもう片耳が聞こえにくい場合、基本的な選択肢は、

  • 両耳とも耳かけ形のタイプ
  • 耳かけ補聴器、耳あなクロスのタイプ

の二つしかありません。上記には、全ての選択肢として、三つ出していますが、その中の両耳とも耳あなタイプは、聞こえる耳側が聞きにくくなりやすく、今現在その欠点を解消する方法がないため、仮に片耳が健聴の場合は、オススメしていません。

両耳とも耳かけ形のタイプ

こちらの形状としては、冒頭の方に出てきた

この形状です。

こちらの特徴ですが、

  • 耳を塞がなくて良いので快適に使いやすい
  • 音を拾う範囲が一番広い
  • 様々な音が入りやすい

があります。そのため、

  • 聞きにくさを感じている場面が主にオフィスの中、全般の方にオススメ
  • 耳を塞ぐと感じる不快な感覚を少しでも減らしたい方にオススメ

のものになります。

耳を塞がなくて良いので快適に使いやすい

耳を塞がなくて良いというのは、耳かけ形の場合

このような耳せんを使用します。一般的に耳は、塞ぐと塞ぐほど、自分の声が篭ったような感覚を感じたり、不快な感覚を感じるようになります。それがない、ということですね。

なお、聴力低下が大きい場合、90dB以上の場合は、塞いでも何も感じないケースの方が多いです。あくまでも、80dBより軽い場合に当てはまる内容になります。

音を拾う範囲が一番広い

耳かけ形の補聴器は、全体的に音を拾う傾向があり、耳あなと耳かけの二つを比較すると

かなり簡易的な内容。補聴器の形状により、音を拾う範囲は異なる。耳かけ形は、これにプラスして、上の音(頭上の音)も入りやすい。

かなり大雑把ですが、このようなイメージになります。後ろからも前からも横からも聞こえるのが耳かけ形の特徴です。音を拾う範囲が広い場合、聞こえる範囲そのものが広がることになりますので、小さい声の方や呼びかけ、遠くの物音に気がつく、などの利点があります。

その代わり、聞こえる音の数が増えるようになりますので、騒がしいところでは、かえって音が入りすぎて理解しづらくなる。ということも起こりやすくなります。

様々な音が入りやすい

拾える音の範囲とは、少し異なる視点なのですが、耳かけ形クロスは、耳の上に補聴器を載せて使用します。

この辺りに補聴器及び、クロス補聴器がある。

この辺りに補聴器及び、クロス補聴器がある。

結果的に耳の上に音を拾うマイクがあったりするのですが、そのために髪の音が入ったり、耳の上で重なるもの、例えば、メガネやマスクなどをつけている場合は、それらが補聴器に当たった際、音がするようになります。

そのような細かい音がしやすい傾向があります。

まとめ

こちらが耳かけクロスの特徴です。そのため、

  • オフィスの中で聞きにくさを感じることが多い
  • 少しでも塞ぐと感じる不快な感覚を減らしたい

という方にオススメしています。音を拾う範囲が広いというのは、別の見方をすれば、

  • 会議などの距離が関係するものは改善しやすい
  • 仕事場での聞きにくい側からの呼びかけに反応しやすくなる

という特徴があります。いずれも距離が関係するものですので、これらを中心的に改善したい場合は、こちらのタイプがオススメですね。

耳かけ形補聴器、耳あな形クロスのミックスタイプ

こちらは、このような形状をしています。

耳かけ形補聴器と耳あな形クロスの組み合わせになります。今現在の現行機種タイプでは、このような組み合わせはできないのですが、旧タイプであれば、このような組み合わせができます。

一見、ヘンテコな組み合わせに見えますが、試聴を繰り返してみると、評価に関しては、良い傾向があります。

こちらの特徴ですが、

  • 騒がしいところでは、まだ聞こえの効果を得やすい
  • 余計なノイズが入りにくい
  • 電池の消費が大きい(電池が保たない)

になります。

そのため、

  • 騒がしい中での聞き取り改善を中心に考えたい方

にオススメしています。

騒がしいところでは、まだ聞こえの効果を得やすい

クロス補聴器の組み合わせには、いくつかあるのですが、その中で、まだ騒がしいところでの効果は、こちらの組み合わせが良いようです。数々のお客様に耳かけ形クロスと耳かけ補聴器、耳あなクロスの組み合わせを試していただくと、こちらの方が、良いと答えるケースが多くあります。

具体的には、少し騒がしい程度、例えば

  • ファミレス
  • オフィスの中
  • 少し交通量の多い道路
  • 地上線の電車の中

などの少し騒がしい場面でのお話や

  • 居酒屋さんでのお話
  • 地下鉄の電車の中

かなり騒がしい環境下では、まだ、こちらの方が理解しやすいという方は、多くいます。

しかし、それぞれの場面ですが、少し騒がしい程度の場所ですと、6〜7割ほど理解しやすくなるようで、多くの方がその違いを感じるのですが、あまりにも騒がしい環境下の場合は、聞こえることもあれば、聞こえないこともある。という評価が多いです。

数値にすると、5〜6割くらい聞こえる感覚で、おそらく話す人の声質、もしくは、はっきり話すか、そうでないのかによっても変わっているのだと考えています。

騒がしいところの評価は、いまいち安定せず、人によって変わっているのが現状です。

余計なノイズが入りにくい

こちらは

  • マイクの位置が耳元にあるため、余計なノイズが耳かけに比べ入りにくい
  • 周囲の音のノイズが入りにくい

の二つがあります。

マイクの位置が耳元にあるため、余計なノイズが耳かけに比べ入りにくい

こちらは、

イメージ。赤で囲んだ部分がマイク。音を拾う部分になる。この部分ものが当たると様々な音がするため、当たりにくい位置にあると、それだけで余計なノイズは、少なくなる。

イメージ。赤で囲んだ部分がマイク。音を拾う部分になる。この部分ものが当たると様々な音がするため、当たりにくい位置にあると、それだけで余計なノイズは、少なくなる。

このように装用するものになります。

耳かけ形の場合、上にマイクが乗るため

  • 風の音が大きい
  • 髪がマイクにあたり、カサカサ(ガサガサ)音がする

ということがあります。耳元にマイクがあると、風の音は、軽減され、髪の音は、まず無くなります。

聞こえても良いなら良いのですが、なければないで、より快適にできます。

周囲のノイズが入りにくい

補聴器を装用すると、暗騒音という、なんとも言えないざわざわした音というのが聞こえてくるようになります。音が多い場所や人ごみの中だとより聞こえるようになり、人によっては、ザー……、ゴー……という音が聞こえる。というように言います。

この音は、どうも耳あなクロスにすると少なくなるようで、両耳とも耳かけと耳かけ補聴器、耳あなクロスを比較してみますと、ほとんどの方が耳かけ補聴器、耳あなクロスの方が、その音は少なかったと聞いています。

その音が聞こえると、その音が邪魔して、聞きにくく感じることもあるため、こちらの差も重要ですね。

電池の消費が大きい(電池が保たない)

こちらの欠点は、電池の寿命が短いことです。小さいタイプと大きいタイプがあるのですが、小さいタイプだと、2〜4日くらいしか保ちません。

厳密には、このように小さいタイプと大きいタイプがあり、大きいタイプだと5〜7日保つのですが、小さいタイプに限定してしまうと電池の保ちは、少なくなります。

まとめ

こちらのタイプをオススメするのは、騒がしい中での聞こえを最優先で改善したい方になります。そのような方には、オススメしています。

ただ、全体的によくなる傾向もありますので、耳かけクロスと耳かけ補聴器、耳あなクロスの二つを試聴しながら、最終的にどちらにするか。を決めている傾向が多くあります。

使っている方の評価としては、

  • 騒がしい中での聞こえは、まだこちらの方がわかりやすい
  • 周囲の騒がしい騒音は、こちらの方が少ない

の二つが多い状態になります。

両耳とも耳あな形のタイプ

最後は、両耳とも耳あな形のタイプです。

このような形状をしています。こちらは、初めに記載した通り、片耳聞こえていて、片耳のみ聞こえにくい方は、今のところ、お勧めできるものではありません。

こちらの特徴は

  • 聞こえる耳側が聞こえにくくなる
  • 食事の際や物を噛む音が大きい
  • 聞きにくい側からの音は、一番聞こえが良い
  • 物の邪魔になりにくい

の4つがあります。

聞こえる耳側が聞こえにくくなる

まず、一番の問題になるのは、この部分です。

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聞こえる耳側も耳あなタイプを使うと、このように耳の中がふさがってしまい、聞こえる耳側も聞きにくくなる傾向があります。

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実際には、補聴器側のマイクを動作させたり、下の方にある穴を大きくしてみたり、様々な加工を過去にしてみましたが、聞きにくさの部分は、改善できませんでした。

この部分の詳細を知りたい方は、片耳難聴の方に両耳、耳あなクロスは、どうなのか?色々と調べてみたをご覧ください。

食事の際や物を噛む音が大きい

耳あな形補聴器を使用する際の欠点ですが、

  • 自分の声がこもった感覚になる、響いた感覚になる
  • 自分の声が大きく感じるようになる
  • 食事の際のものを噛む音が大きい

の3つがあります。特に聞こえる耳側の聞こえが良いほど、その傾向が強く出ますので、その部分の欠点が大きいです。

聞きにくい側からの音は、一番聞こえが良い

しかし、良い部分もあり、その良い部分の一つは、こちらです。聞こえにくい側からの音は、組み合わせの中で、一番評価が良かったです。

騒がしいところでも、そうでもないところでも、聞こえに関しては、良い評価を受けていました。

物の邪魔になりにくい

また、両耳とも耳の中に入れられると、邪魔になりにくい。というのも特徴です。

メガネやマスク、帽子をよくかぶる、という場合は、こちらの方が邪魔されにくくなります。

両耳とも耳あなのまとめ

こちらは、聞こえの改善状況もよくなる傾向があるのですが、ただし、いかせん欠点が大きすぎるため、オススメは、あまりできません。

私のところでも基本的にオススメしていませんし、過去に何人かやってきましたが、どれも欠点の部分は、解消できませんでした。特に聞こえる耳側が聞きにくくなってしまう欠点が大きく、メリットを打ち消す程の状況です。

そのことから、この組み合わせの販売は、ほとんどありません。

実際に購入になった方の声

当店では、実際に購入された方がいらっしゃいますので、その方々の例に関して記載していきます。同じような境遇の方は、参考にしてみてください。

実際にどのようにして改善したかについてもリンク先に記載しておりますので、そちらもご覧になると、より改善の糸口を見つけられるかもしれません。

生まれつき片耳のみ難聴の方の改善例

どのようなことでお困りでしたか?

実際にクロス補聴器を使ってみていかがでしょうか?

このお店を選んだ理由は、何でしょうか?

実際に記入いただいたアンケート

実際の症例:【職場で聞きにくさが軽減】右耳のみ聞こえない方、クロス補聴器で改善しました

突発性難聴により聴力低下した方の改善例

どのようなことでお困りでしたか?

実際にクロス補聴器を使ってみていかがでしょうか?

このお店を選んだ理由は、何でしょうか?

実際に記入いただいたアンケート

実際の症例:【聞きにくい側の音声が理解しやすく】突発性難聴、片耳中等度難聴の方をクロス補聴器にて改善しました

生まれつき片耳のみ難聴の方の改善例(2)

どのようなことでお困りでしたか?

実際にクロス補聴器を使ってみていかがでしょうか?

このお店を選んだ理由は、何でしょうか?

実際に記入いただいたアンケート

実際の症例:【仕事場で聞きやすく】左側片耳難聴の方、クロス補聴器にて改善しました

そのほか、クロス補聴器で改善したケースに関しては「クロス補聴器で改善した症例」をご覧ください。こちらで紹介したもの以外にも多くあります。

また、片耳のみ難聴の方を改善したケースに関しては「片耳難聴の症例集」をご覧ください。こちらは、片耳のみ難聴でクロス補聴器で改善した例から補聴器をつけて改善した例までまとめています。

そして、改善症例に関して、状況別ではなく全体的に見たい場合は「お客様の症例紹介」をご覧ください。

Q&A

こちらには、よくいただく質問に関して載せていきます。

耳を治療中だけど、使えますか?

聴力低下、および病気発症より、2ヶ月以内は、まずは、治療を優先してください。聞こえにくいことにより、お困りなのは、お察ししますが、一番重要なのは、治療できる分は、治療してしまった方が良いことです。

そのため、治療を行い、残念ながら治らなかった場合のみ、もしくは、2ヶ月後くらいから相談を開始すると良いですね。

どこで相談したらいいのでしょうか?

病院さんか補聴器販売店になります。どちらも、扱っているケースとそうでないケース(知っているケースと知らないケース)がありますので、事前に確認すると良いですね。

クロス補聴器を使うことで、聞こえる耳側が悪くなることはないのでしょうか?

今のところ、私のところではそのようなケースは、見てはいません。しかし、ご心配の通り、今までの(補聴器がない状態)よりは、つけることにより、負荷がかかるのは、事実です。

しかし、クロス補聴器は、必要以上に大きい音は入れないようにして、最低限、耳を守るようにはしています。こちらについては「クロス補聴器で気になる聞こえる耳への負担」をご覧いただくとよりわかりやすいかと思います。

金額は、どのくらいかかるのでしょう?

どのような製品を購入するかによって変わりますが、当店で扱っている製品の場合、282,600〜644,200円まであります。当店でよく出るのは、316,800円のものです。

どのくらい使えるのでしょうか?

細かいお話になってしまうのですが、基本的に補聴器の平均使用年数は、5~6年が多いです。

まず、補聴器は、故障しても修理して使用できる機器になります。そうなりますと修理が中止される時期が、実質使える年数になるのですが、それは、販売中止より、5年間は、修理ができます。

それを考えますと使用できるのは、5~7年くらいとお考えいただければ良いかと思います。

クロス補聴器は、故障しやすいのでしょうか?

実際のところは、扱い方によって大きく異なるのが現状です。丁寧に扱っている方は、3〜4年など、かなり持つ方が多いのですが、そうでない方は、2〜3年で故障するケースをみます。

総じて壊れやすいのは、クロス側になり、補聴器は、まだ壊れにくい状態となります。どちらも丁寧に扱えると、それだけ長く持ちますし、修理の必要もなくなります。

保証期間はありますか?

補聴器も保証期間があります。補聴器は、2年間、クロスは、1年間です。その間の自然故障は、無償で修理できます。

この期間が過ぎても修理はできます。壊れる場所によっても異なりますが、5000~40,000円くらいかかります。

聞こえる耳側も少し聞きにくいけど、その場合は使えないのでしょうか?

その場合は、「バイクロス」というやり方で改善させていきます。これは、片耳は、補聴器で聞こえを改善させ、もう片耳は、その耳に音を転送する機器です。

この部分は、同じ補聴器で設定一つで変更できるようになっていますので、ご安心ください。

詳細に関して知りたい場合は、「両耳難聴でより片耳が聞こえにくい方に有効なバイクロス補聴器」をご覧ください。

聞こえない耳側は、中等度難聴くらいですけれど合いますか?

その場合、聞こえない耳側へ補聴器を装用した方が良いのか、それともクロス補聴器の方が良いのか。その点に関して、確認する必要があります。

ただ、実際に補聴器を装用してみてダメだった経験がおありでしたら、クロス補聴器の方が改善できるかもしれません。耳の状況により変わりますので、実際にそれを確認しながら考えていった方が、より聞きにくさは改善できるかと思います。

初めに聴力に関して記載していますので「片耳難聴の改善症例」で同じような症例を見てみるとよりわかりやすいかもしれません。

補聴器に関して、全般的に知りたい

その場合は、「補聴器で聞こえを改善させる手引書」をご覧になると良いかもしれません。片耳難聴だけではなく、全般的に記載しています。

クロス補聴器のまとめ

以上、クロス補聴器についてまとめてみました。クロス補聴器は、主に片耳がなんらかの状態で補聴器を使っても効果がない、聞きにくい場合に有効な補聴器です。

本来は、聞こえにくい側に補聴器を装用して補えれば良いのですが、残念ながらそれができない方のために作られたのが、こちらの機器です。直接補っても無理なら、聞こえる耳側で聞いたらどうか。という発想をしたわけですね。

幸いにも世の中的に無線技術(無線LANやBluetoothですね)が発達してきたことにより、徐々にクロス補聴器の機能、性能も良くなってきました。常時、聞こえる耳側へ音を転送する必要があるため、これらの規格、機能の向上が、そのままこの補聴器の性能向上に直結したからです。

このような社会的な流れもあり、少しずつ浸透してきました。クロス補聴器を装用すれば耳が治る……というところまでは、残念ながら至っていないのですが、それでも聞きにくく感じているいくつかの部分は改善することができます。

もし聞きにくいことでお悩みの場合は、早めに行動することをお勧めします。悩みはできるだけ大きくなる前に対応した方が良いですし、悩んでいる時間は、大変苦痛を感じます。少しでも早く楽になれば、それだけストレスを感じる量も期間も減らせるようになります。

もしお考えになる場合は、実際に試してみてどうか。そこから決めることをお勧めします。私も上記のように記載しましたが、人によって少々効果が異なりますので、実際に自分の耳で確かめ、あった方が良いのか、そうでなくても良いのか。それらを理解できると良いかと思っています。

場所は、病院さんでも補聴器販売店さんでも大丈夫です。ただ、どちらも扱っているところとそうでないところがありますので、その点の確認だけは、怠らないようにしましょう。

なお、私のお店でもクロス補聴器の試聴や貸出、総合的な相談に関して承っておりますので、ご希望の方は、おっしゃってください。試聴機もいくつか用意していますので、実際に使っていただき、あると良い方だけ、さらに相談を進めています。

ということで、片耳のみ聞こえにくい方にとって、少しでもその悩みが改善できたのであれば、幸いです。


この記事を書いた人:深井 順一
自己紹介
聞こえにくい人を支援するお店、パートナーズ補聴器、代表。生まれつきの難聴者である事、補聴器の販売をしている事、この二つの視点で、ブログを書いています。お店では、耳の状態を理解した後、効果的な補い方を導き出し、聞こえの改善を行なっています。私に関する内容は、書いている人の詳細になります。当店の情報は、こちらにまとめています。場所は、東京都墨田区の本所吾妻橋駅(都営浅草線)より徒歩3分のところにあります。

補聴器で耳を改善させる手引き書、作りました

聞こえにくい事でお悩みの方のために、補聴器で耳を改善させる手引き書を用意しました。

  • 自分の症状に合う補聴器は何か
  • 自分の聴力に合う補聴器は何か
  • 補聴器の種類、性能、違いを知りたい

などお考えでしたら、こちらをご覧下さい。補聴器で耳を改善させる内容のみに絞って記載してみました。お役に立てば幸いです。

お困りごとのご相談、承ります

Webサイトに訪れる方のご要望にお応えするため、東京都墨田区に店舗を構えました。

  • 聞こえにくい事で困っている
  • どこに相談したら良いかわからない
  • お使いの補聴器でうまく聞こえない

などお悩みがございましたら、お気軽にご相談下さい。当店で行なっていること、よくいただくご相談は、リンク先の通りです。

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