余計な事に囚われず、したい事に集中するための反応する練習という本
反応しない練習。こちらは、ブッダの教えを通じて、今現在、抱えている悩みを無くしていくための思考法を学べる本です。
私自身が読んで感じるのは、一言で表現すると、悩みを無くし、自分がしたい事に集中できるようにする本。になります。
これは、あくまでも私自身が感じる事ですが、聞こえにくさがある方に必要なのは、
- 人間関係に関する事
- 自己肯定感をどう高めていくと良いのか
の2つだと思っています。
聞きにくい事で、自信を無くしたり、周囲の人とうまくできない事は、どうしても起こりやすくなってしまうため、この2つに関して、学べると、個人的には、良いと感じています。
この本は、ブッダの教え(仏教)をベースにして、上記の2つを含めて、様々な事を教えてくれます。
人間関係に関する本は、いくつかありますが、個人的には、この本が一番、実践的で、かつ、本来の道、自分がしたい事に集中するという目的を叶えてくれる本だと感じています。
こちらに関して、まとめていきます。
反応しない練習とは、どんな本?
この本は、ブッダの教え(仏教)を元に、悩みを改善していく事を中心に書かれた本です。
全ての悩みは、反応する心に原因があると考え、無駄に反応しないようにする事で、悩みを無くしていきます。
反応する心と言われも、ピンと来ない方が大半かと思いますが、反応する心とは、SNSで何かをみて、その内容に反応したり、ツイッターをみて、その内容に反応したり、人との対話の中で、何か反応したり、このような心そのものが揺れ動く動作、全てになります。
心が動くということは、何かしら反応していることの証明であり、自分にとって、あまり関係ないと思っているものには、意外にも心は、動きません。
恐らく、自分自身が興味ないものは「ふ〜ん……」程度にしか、思わなかったり、直接的な事を言ってしまえば「興味ない」と人は、感じます。
この心の反応に関して、無駄に反応しない事。それにより、悩みを無くしていくのが、ブッダの教え(仏教)です。
ここだけ見ると、宗教のようなイメージがありますが、内容は、いたって真面目で、中には、マインドフルネス(瞑想)やセルフコンパッション、さらには、アドラー心理学に似たものも出てきます。
心の反応を引き起こす欲求とは
心の反応は、求める心と七大欲求により、引き起こされる。と、この本の中では、出てきます。
人間が抱える不満や物足りなさの理由について、ブッダは、こう語っています。
苦しみが何故に起こるのかを、理解するがよい。
苦しみをもたらしているものは、快(喜び)を求めてやまない。”求める心”なのだ。
ブッダが発見した”求める心”Tanha(タンハー)とは、いわば「反応しつづける心のエネルギー」のこと。人の心の底に、生きている間ずっと流れている意識のことです。
求める心は、発症後、”七つの欲求”に枝分かれします。現代心理学の知識を借りると、七つの欲求とは、①生存欲(生きたい)、②睡眠欲(眠りたい)、③食欲(食べたい)、④性欲(交わりたい)、⑤怠惰欲(ラクをしたい)、⑥感楽欲(音やビジュアルなど感覚の快楽を味わいたい)、⑦承認欲(認められたい)です。
たしかに、これらの欲求は、私たちの心の中にありますね。ということは、人間の人生は、次のように理解する事ができます。
①まず、”求める心”があり、②それが”七つの欲求”を生み出し、③その欲求に突き動かされて、人は、反応する、④時には、欲求を満たす喜びが、⑤時には、欲求がかなわない不満が生まれる、そういうサイクルを繰り返しているのが、人間の人生であるー
こうして”求める心”が作り出す、喜び、悲しみ、失望、不満に満ちた人生を、ブッダは、氾濫するインドの川になぞらえて「激流」「奔流(ほんりゅう)」と言い表しました。私たちの日常を、よく喩えているのではないでしょうか。
反応しない練習 P26〜27
人の持つ欲求が満たされない時、それが不満となって出てくるのが、悩みです。上記の内容は、そのまま本に書いてある内容ですが、私自身は、本当にその通りだと、思いました。
欲求そのものがあることは、悪いことではありません。ただ、欲求そのものがエスカレートしてしまったり、その欲求が満たされない時、それが不満となって出てきてしまうのが、問題です。
そして、その部分が強く出てしまうと、やり場のない怒りを感じたり、逆に自分が被害の対象になったりします。
その後は、その事に囚われるようになり、ずっと悩みのタネとして、頭の中に残り続けるようになります。
人生において、全てが思い通りに事が運ぶことはありません。つまり、求めている心そのものが、自分が思う事を得られない状態により、不満や悩みを引き起こす事になります。
改善策は、心の状態を理解すること
ブッダの基本となる考えは、自分の心を理解する事です。
自分の事を否定する事なく、あるものは、ある。と認める事で、先に進む事ができるとしています。
先ほどには、人間の七つの欲求に関して、記載しましたが、SNSで様々な人に繋がれたり、他の人の生活の一部を垣間見れるようになった今現在の最大の欲求は、承認欲でしょう。
他の人の生活をみて羨ましく思ったり、人の目が気になってしまったり、嫉妬心、何かと比較して、優劣を決めたり、決めつけてしまったり、承認欲求は、非常に多くの悩みの原因になっています。k
ここで、あるものは、あると、認める。理解する事が、改善の第一歩になります。そして、理解することで、自然と楽になり、不満の状態から抜け出せるようになります。
そして、不満の状況から抜け出せるようになれば、自分がしたいことや自分がすべきことに時間をさけるようになり、自分の人生が少しずつ好転するようになります。
個人的に、この本を記載したきっかけ
こちらを記載した理由は、冒頭にも記載した通り、難聴の人に必要な要素である
- 人間関係に関する知識
- 自己肯定感をどうあげるか(得るか)
の2つを学べるためです。
あくまでも私自身が思う事ですが、難聴の方には、人間関係に関する内容や自己肯定感(自分に対する自信や受け入れ)をどう得られるようにしていくのか。というのが、非常に重要だと考えています。
私自身も生まれつき難聴で、補聴器をつけているのですが、実感として、補聴器をつけることにより、聞こえは、よくなるものの、残念ながら、耳が治る。というレベルまでは、いくことができません。
その感覚は、あと一歩聞こえるようになると、良い。という感覚でしょうか。概ね、聞こえるようにはなっているのですが、環境によっては、聞きにくい事もあります。
すると、時には、聞き間違えたり、聞き間違える事で、変な空気にしてしまったりする事は、私自身にもあります。
状況によっては、それが人間関係に響いてしまったり、自分自身、自信をなくす事もあったりします。
反応しない練習は、それらに関して、一通り、学べる本だと、私は、感じました。
補聴器を装用し、聞こえを改善した後は、このような内容を学ぶ事で、よりよくしていくのも、一つの改善方法だと私は、思っています。
まとめ
反応しない練習は、基本的にブッダの教えをベースに、人間関係から人の本質的な悩みの部分を改善するための思考法がまとめられた本です。
紀元前より、ある内容で、別の見方をすると、今も昔も人の悩みというのは、全く変わっていないんだなと感じると共に、その思考法には、今現在の心理学に通じるものが多くありますので、正直、驚いている部分も多くあります。
私は、仮に聞こえにくい体で生まれたとしても、自分がしたいと思ったことをやっていいと思っていますし、この体でどう生きていくか、については、自分なりに考えてきました。
聞きにくいことによって、自信が喪失しやすかったり、自分の力だけでは、どうにもできない問題や物事は、起こります。
その部分に関して、どう思考していければ良いのか。その点を教えてくれるのが、この本です。
実際に実践しないと意味がないのは、その通りなのですが、どのようにしたら良いのか。その理解を深めるだけでも、だいぶ楽に私は、なりました。
もし、何らかお悩みのある方には、オススメです。
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