補聴器を使うタイミング

集音器と補聴器の違いは、聞こえの補い方が異なる

集音器と補聴器の違いとは、何でしょうか?

結論から言いますと、それぞれ聞こえをどう補っているのか。その点が異なります。

補聴器は、それぞれの聞こえの状況に合わせるのに対し、集音器は、一定の決められた音の大きさを上下するだけになります。

耳の状況に合わせて改善していくものが補聴器で、単に音を大きくしているだけのものが集音器。といえば、わかりやすいかもしれません。

このページでは、集音器と補聴器、それぞれ、どのようにしているのか。そして、どのように異なるのか。を、載せていきます。

聴力が低下すると、どのようになるのか?

重要な部分として、聴力が低下すると、どのような事が起こるか。があります。

簡単にいうと、聴力が低下すると、音の聞こえ方、音のラウドネス(音の等感覚)が変化します。

一般的な人の聴力は、基本的に0〜10dBになります。赤い線は、一般的に聞こえる音の最大値をイメージしています。一般的な人の聴力は、基本的に0〜10dBになります。赤い線は、一般的に聞こえる音の最大値をイメージしています。

例えば、正常の方の音の感じ方は、このようになります。

難聴になった場合は、こちら(感音性難聴を想定)。先ほどの正常な人の感覚と比較すると、音の感覚が変化しているのがわかりますでしょうか。音の大きさのレベルが、狭くなり、少し音が大きくなっただけで、急に音が大きくなったように感じます。そのように感じる理由は、聴力低下した場合、小さい音は、感じにくくなるのですが、大きい音は、それほど、聞きにくさが変化しないからです。難聴になった場合は、こちら(感音性難聴を想定)。先ほどの正常な人の感覚と比較すると、音の感覚が変化しているのがわかりますでしょうか。音の大きさのレベルが、狭くなり、少し音が大きくなっただけで、急に音が大きくなったように感じます。そのように感じる理由は、聴力低下した場合、小さい音は、感じにくくなるのですが、大きい音は、それほど、聞きにくさが変化しないからです。

そして、難聴の方の場合は、このように変化します。

重要な点は、小さい音の部分は、大きく下がっているのに対し、大きい音に関しては、それほど、下がっていない状態である事です。

つまり、難聴の方というのは、その方にとって、小さい音が聞こえにくくなっており、大きい音は、以外にも、聞こえている状態です。

そして、聞こえる音の範囲が狭くなっているため、それに合った音の補い方をしていく必要があります。

補聴器がしている事

上記のように難聴になると、音の感覚、聞こえてくる音の等感覚が変化します。

そのため、補聴器は、その方にとって小さい音、聞こえない音は、大きくし、その方にとって、普通の音の大きさは、それなりに聞こえるようにし、さらに大きい音は、少ししか増幅しません。

例えば、こちらは、私の聴力なのですが、そのような方には、

少しわかりづらいのですが、補聴器は、音の大きさレベル別に音を増幅するレベルを決めています。大きく分けて、赤い線が3本あり、黒い線が一つあります。赤い線は、下から、50dBの時の増幅、65dBの時の増幅、80dBの時の増幅に分かれており、黒い線は、音の出力制限です。難聴は、小さい音ほど聞こえなく、かつ、聞こえるようにしてあげる必要がありますので、一番下のラインは、一番音が大きくなっています(音の増幅が多い)。それに対し、80dBという大きい音のラインは、ほとんど音の増幅をしていません。それは、上記のような聴力だと、そもそもの問題として、80dBの大きな音というのは、そのままでも十分聞こえているためです。このように補聴器は、それぞれの音の大きさレベルを最適化するための働きをしています。少しわかりづらいのですが、補聴器は、音の大きさレベル別に音を増幅するレベルを決めています。大きく分けて、赤い線が3本あり、黒い線が一つあります。赤い線は、下から、50dBの時の増幅、65dBの時の増幅、80dBの時の増幅に分かれており、黒い線は、音の出力制限です。難聴は、小さい音ほど聞こえなく、かつ、聞こえるようにしてあげる必要がありますので、一番下のラインは、一番音が大きくなっています(音の増幅が多い)。それに対し、80dBという大きい音のラインは、ほとんど音の増幅をしていません。それは、上記のような聴力だと、そもそもの問題として、80dBの大きな音というのは、そのままでも十分聞こえているためです。このように補聴器は、それぞれの音の大きさレベルを最適化するための働きをしています。

こんな感じで補聴器は、聞こえを補っています。

難聴の方にとって、小さい音や聞こえないくらいの音は、聞こえるくらいまで、大きくする必要がありますし、普通の音量のものは、その方にとって、普通くらいの音量になるくらいまで改善します。

そして、大きい音は、そもそもの問題として、聞こえている事が多いため、少し大きくする程度か、大きくしない事もあります。

これは、難聴という症状が、それぞれの音の大きさの感覚を変化させてしまっているためです。

補聴器は、それぞれの音の大きさを最適化させ、聞こえるようにしています。

集音器がしている事

集音器がしているのは、どの音のレベルも同じくらいに音を大きくしている事です。

簡単に言えば、単純に全体的に音を大きくしているだけであり、上記の補聴器のような音の感覚などは、考えず、そのまま音を大きくし、聞こえるようにしています。

このようにするだけでも、聞こえるようになることは、聞こえるようになるのですが、ただ、音の感覚を補うようにはなっていないため、大きい音は、非常に大きく聞こえますし、小さい音は、聞こえづらい。と、どっちつかずな状態になります。

それは、難聴というものが、音の感覚が変化するものであり、ただ単に音が聞こえなくなっているだけではないためです。

昔の補聴器は、このように増幅していた時期もありました。しかし、この方法では、改善できないと知り、今現在は、聴力の感覚を補うようなやり方に変えてきています。

厚生労働省からの通知

2007年、厚生労働省から、発表された内容では、国内で販売されているいくつかの集音器は、規定を満たしておらず、耳にダメージを与える危険性があるものが、いくつか報告されています。

詳しくは、通信販売の補聴器等の安全性や補聴効果-販売サービスに関する調査も含めて-をご覧ください。

集音器は、音の調整方法の性質上、大きい音が、より大きく増幅して伝わりやすい性質がありますので、実は、難聴を誘発しやすい傾向があります。

聞こえにくい方の聞こえを改善するには、確かに音を入れる事なのですが、音を誤って入れすぎると、その大きな音により、さらに難聴が進行する事があります。

これは、あまり、お伝えすべきことではないかもしれませんが、昔の補聴器も、大きく音を出しすぎたがゆえに、聴力低下を招き、耳にダメージを与えてしまったケースがあります。

今でこそ、その反省を活かし、ほとんどの補聴器メーカーは、そのような事がないように、音の出力制限を設け、必要以上に大きくならないようにしているのですが、集音器は、そのような事は、していない事が大半です。

結局、集音器がしている事は、単に音を大きくするだけであり、難聴になった耳に対して、聴力の適正化、再適正化をしているわけではありません。

この点は、ある意味、仕方がない事なのかもしれません。

まとめ

補聴器は、基本的に聴力低下の耳の状況を最適性化し、それぞれの音の大きさ別に音を調整して、聞こえるようにしています。

聴力が低下した状態というのは、まさに上記の通り、音の感覚が変化している状態です。その状態を一般の人の感覚に近づけるように、それぞれの音の大きさ別に適正化しています。

集音器は、単に音を大きくしているだけであり、すると、耳の感覚が変化しているのにかかわらず、一定の大きさで変化しているため、大きい音は、大きく、小さい音は、聞こえづらい。というような状態になりやすくなります。

特に大きい音が大きく入りやすい、というところが非常に問題で、一部の製品では、聴力低下の危険性がある事です。

金額の安さは、確かに魅力的かもしれません。しかし、それと同時に聴力低下の危険性を孕んでいる状態です。

ちなみに聴力が低下した場合、補聴器による効果も低下する傾向があり、さらに、低下したものは、基本的に治療したりして、治すこともできません。

個人的には、集音器は、ものの性質上、とてもお勧めできるものではありませんので、あまりそのようなものを使わないようにする方が、良いと、考えています。

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深井 順一
生まれつきの難聴者が対応している補聴器専門店、パートナーズ補聴器、代表。聞こえにくさを抱えている方が、聞こえを改善し、より良い生活ができるようになるお店。という考えのもと、お店の内容やサービスを考え、補聴器による聞こえの改善をしています。書いている人の詳細は、”書いている人のページ”へどうぞ。お店に来た"お客様の改善事例は、こちら”に記載しています。最近は、Yourtubeにて、動画による解説も始めました。
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