補聴器の形状や特徴

耳かけ形補聴器の一つオープン補聴器の利点、欠点

補聴器には、耳かけ形補聴器、耳あな形補聴器の二つがあります。その耳かけ形補聴器の中でもいくつか種類があり、オープン補聴器と言われる軽度難聴用の補聴器が存在します。

オープン補聴器は、ある事を軽減しやすいのですが、その代わり、大きなデメリットも持つ補聴器で、非常に使い方が難しい補聴器の一つです。

オープン補聴器に関してお考えの方のために、こちらの利点と欠点に関して記載していきます。

オープン補聴器とは

初めに概要を記載しますと

  • 聴力:軽度難聴
  • 適応:低い音は聞こえ、高い音の聞こえが低下している方
  • 特徴:補聴器装用時の自声の響きを軽減しやすい補聴器
  • 備考:オープン耳せん+スリムチューブ仕様をオープンフィッティングと呼ぶ

となります。

オープン補聴器とは、このような形状をした補聴器です。

オープン補聴器の例。チューブが特殊な形状をしている。これにより、高域が補いやすいという特徴がある。オープン補聴器の例。チューブが特殊な形状をしている。これにより、高域が補いやすいという特徴がある。

通常の耳かけ形補聴器と異なり、細いチューブを使っているのが大きな特徴です。

オープン補聴器に使われるオープン耳せん。耳せんに穴が空いているのが特徴。オープン補聴器に使われるオープン耳せん。耳せんに穴が空いているのが特徴。

このチューブ+穴が大きく空いた耳せんを使うフィッティングをオープンフィッテングと呼びます。

この補聴器が合うのは、1000Hzまで正常で、それ以上の高い音が聞きにくいケース。この補聴器が合うのは、1000Hzまで正常で、それ以上の高い音が聞きにくいケース。

このフィッテングの特徴は、1000Hzまで聞こえは良いけれどもそれより高い音が聞きにくい方に有効で、このような方に必要な高い音を補うという事、そして、このような聴力の方に起こりやすいこもりという現象も抑えられます。それが、この補聴器の最大の特徴です。

オープン補聴器の利点

この補聴器の利点は、上記にもチラッと出ましたが

  • こもりを抑えられる
  • 高域を効果的に補える

の二点があります。こもりを抑えられるのは、耳せんに穴があいているためです。耳を塞ぐと塞ぐ程、自分の声が大きく響くようになるのですが、耳に栓をしなければ補聴器装用時の問題となる自声の響きが感じにくくなります。

また、細いチューブを活用する事により、効果的に高音域のみを補えます。それが、この補聴器の特徴です。

オープン補聴器の欠点

この補聴器の欠点は

  • 聞こえた感じがしない
  • ハウリングしやすい

の二つがあります。耳を塞がず、かつ高音域しか補っていない(補えない)ため、聞こえた感覚がほとんどありません。言い換えますと、補聴器を使った場合と使っていない場合での差が感じにくい状態です。聞こえの効果を数値化して効果があったとしても、実感がわかないケースが多くなります。

また、基本的に耳を塞がない方式にしますので、ハウリングという音漏れがしやすく、その事によりピーッ!と補聴器から聞こえやすくもなります。

オープン補聴器には、このような欠点も存在します。

オープン補聴器の実際

オープン補聴器は、ただしく使えば、それなりに効果が得られるのですが、私が知る限り、正しく使われるケースは、少ない傾向にあります。その理由は、オープン補聴器で補うのがベストな聴力は少ないためです。1000Hzから急に低下する聴力は難聴者市場から見ますと、少ない傾向があります。

この補聴器の大きな特徴は、補聴器を装用すると必ず起こる自声の響きを軽減してくれる事です。その変わり、聞こえの効果が薄くなり、補聴器を装用しても効果がほとんど感じないような方もちらほら見かけます。言い換えれば、補聴器の効果を取るか、それとも快適性をとるかの二択です。ただし、快適性を取ってしまいますと、残念ながら補聴器の効果はかなり薄くなります。

また、中には、自声の響きがなく、快適性がよくなるという事で、上記のような聴力ではないのに関わらず、この補聴器を勧める方もいます。そのような場合、大変申し訳ないのですが、聞こえがよくなる事はほぼありません。このような事が起こる背景には、快適性を求めてしまう使用者により、仕方なく販売員がこのようなものを使用するタイプと売る事だけが目的の販売員であったケースの二つがあります。

上記のような聴力でないのに関わらず、オープン補聴器を購入してしまった場合、補聴器で効果を得るには、それなりにしっかり耳を塞ぎ、耳に音を感じさせる必要があります。

聞こえの修正方法

仮にそのような事があれば、修正する事もできます。

左側がオープンドーム。右がクローズドドーム。左側がオープンドーム。右がクローズドドーム。

オープン補聴器とは、細いチューブ+左のオープンドーム耳せんを使用している際に活用される言葉ですが、右のクローズドドームと呼ばれる耳せんであれば、しっかりと音が入りますので、聞こえの効果も感じやすくなります。

こちらに変える事で、少々ご自身の声が響きやすくなりますが、その変わり音は感じやすくなります。基本的に補聴器は、効果を求めるか、快適性を求めるかの二択しかありません。響きやすくなる変わりに聞こえを取るか、響きにくくなる変わりに効果も失うかです。どちらを選択するかは、補聴器を使用している方の自由です。

耳の状況によって改善方法は様々ですが、このような利点、欠点がありますので、それを理解したうえで活用ください。そして、効果を求める場合は、少なからず自声の響きが出ますので、それを承知したうえで補聴器をつける必要があります。

 

この内容をご覧になった方は、こちらもお勧めです。

リンク:RIC補聴器と耳かけ形補聴器の違いを理解する4つのポイント

リンク:補聴器を使用すると聞こえるざわざわした音とは

リンク:中等度難聴の私が補聴器を使用して得られた効果を可視化してみた

リンク:補聴器を装用するとおこる、こもる、響くにどう立ち向かうか

ABOUT ME
深井 順一
聞こえにくい人を支援するお店、パートナーズ補聴器、代表。生まれつきの難聴者で補聴器を使っている事、補聴器の販売を行っている事、この二つの視点で、ブログを書いたり、補聴器のご相談をしています。書いている人の詳細は、こちら、東京都墨田区、都営浅草線本所吾妻橋駅より徒歩2分のところに、お店を開いています。
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