補聴器の基本・形状・調整

耳かけ形補聴器が合う人と形状によるメリット、デメリット

深井 順一|パートナーズ補聴器

聞こえの改善や補聴器のことについては、【FAQ】聞こえの改善と補聴器のFAQへ。お客様の改善事例は、聞こえの改善成功事例へどうぞ。

補聴器には、大きく分けて、耳にかけて使用する耳かけ形補聴器、耳の中に入れて使用する耳あな形補聴器の2つに分かれます。

耳かけ形補聴器が合う方、オススメな方は、初めて補聴器を使う方や使いやすい補聴器をお求めの方です。

こちらでは、補聴器の概要から、特徴、メリット、デメリットまで、まとめていきます。

耳かけ形補聴器の概要

冒頭の通り、今現在、補聴器には、大きく分けて、耳の中に入れて使用する耳あな形補聴器、耳にかけて使用する耳かけ形補聴器の2つがあります。

補聴器の全体像です。補聴器は、形状により、音を出せる量が予め決まっています。この際、必ず、自分の聴力を補えるものを選ぶ必要があります。

補聴器の全体像です。補聴器は、形状により、音を出せる量が予め決まっています。この際、必ず、自分の聴力を補えるものを選ぶ必要があります。

補聴器の全体像がこちらです。耳あな形補聴器、耳かけ形補聴器にそれぞれ形があり、適応聴力やその他、特徴があります。

主な耳かけ形補聴器の種類。

主な耳かけ形補聴器の種類。

耳かけ形補聴器は、主に上記の種類があります。

  • 小型タイプのRIC補聴器(リック補聴器)
  • 標準サイズの通常耳かけ形補聴器
  • 重度難聴用の高出力タイプの耳かけ形補聴器

の3つです。

これらは、聴力別に適応するものが変化し、

軽度難聴〜中等度難聴、一部の高度難聴は、この2つが対象になります。

そして、重度の難聴の方は、一番下のパワータイプが対象になります。

補聴器を選ぶ際は、必ず、適応聴力内にする必要があります。それを外すと、聞こえを補うのに必要な音の強さが足りず、聞こえを補えなくなってしまうためです。

耳かけ形補聴器のメリット、デメリット

耳かけ形補聴器と耳あな形補聴器の主な違い。耳かけ形補聴器は、耳にかかるため、形状が邪魔になることはあるが、全体的に使いやすく、耳あな形は、耳の中に入るため、邪魔にならないが、ふさがった感覚や自分の声が大きく感じやすいという特徴があります。

耳かけ形補聴器と耳あな形補聴器の主な違い。耳かけ形補聴器は、耳にかかるため、形状が邪魔になることはあるが、全体的に使いやすく、耳あな形は、耳の中に入るため、邪魔にならないが、ふさがった感覚や自分の声が大きく感じやすいという特徴があります。

一般的に耳かけ形補聴器と耳あな形補聴器を比較すると、上記のようになります。

重度難聴の方は、耳かけ形補聴器しか、実質聞こえを補いづらくなるため、除外し、軽度〜中等度難聴の方へ向けて、その特徴を記載していきます。

なお、結論から言いますと、耳かけ形補聴器の良いところは、耳を塞ぐと起こる閉塞感、声の大きさ、それらの不快感が、補聴器の中で、最も楽にしやすい事です。

その事から、初めて補聴器を使う方や使いやすい補聴器を希望される方にオススメです。

耳かけ形補聴器のメリット

こちらのメリットは、

  • 閉塞感が少なく、使いやすい
  • 自分の声が耳あな形に比べ、大きくなりづらい
  • 比較的、操作がしやすい

の3つです。

これらの、メリットは、耳の裏に装用することによるメリットになります。

閉塞感が少なく、使いやすい

補聴器を使用する上で、気になりやすい不快感の一つは、耳を塞ぐため、耳に閉塞感を感じやすいことです。

こちらは、耳に栓をすることによって、起こるのですが、補聴器を使う以上、どうしても耳にものを入れて、聞こえを改善していきます。

この閉塞感は、耳かけ形補聴器の方が、感じにくくなります。

自分の声が耳あな形に比べ、大きくなりづらい

耳を塞いだ時に起こる現象の一つとして、自分の声が、大きく聞こえやすい。というものがあります。

こちらも耳を塞いだことによって起こるものであり、どのような補聴器を使用しても、起こることです。

その感覚は、耳かけ形補聴器の方が感じにくく、使いやすくなります。

この感覚は、補聴器を使用する上で、最も不快感を感じやすい感覚です。

比較的、操作がしやすい

耳かけ形補聴器は、スタンダード的な形状とあり、操作に関して、しやすいように設計されています。

耳あな形補聴器の場合、一部の補聴器には、音を切り替えるスイッチ、音量を変化させるボリュームがつけられなかったりするのですが、耳かけ形補聴器の場合、基本的にできます。

もちろん、一部の耳かけ形補聴器には、形状を小さくする代わりに機能を抑えているケースもありますが、その点は、できることを確認すれば大丈夫です。

耳かけ形補聴器のデメリット

こちらのデメリットは、

  • 一部の物の邪魔になりやすい
  • 電話に少し癖がある
  • ノイズが入りやすい

の3つです。

これらのデメリットは、全て耳にかけることによるデメリットです。

一部の物の邪魔になりやすい

耳かけ形補聴器は、耳にかけて使用するため、その部分に重なるものは、少し邪魔に感じやすくなります。

耳かけ形補聴器は、耳にかけて使用するため、その部分に重なるものは、少し邪魔に感じやすくなります。

耳かけ形補聴器は、耳にかけて使用するため、どうしても、その部分に重なるもの、例えば、メガネやマスクなどの邪魔になりやすくなります。

その他、邪魔に感じやすいのは、帽子やヘルメットなど、被るものです。耳に被るものの一部があたり、少し使いづらくなります。

実際には、邪魔にならない方もいるのですが、傾向としては、邪魔になりやすくなります。

電話に少し癖がある

赤い丸の部分にマイクがあります。ここまで、電話の受話器を持ってくる必要があります。

赤い丸の部分にマイクがあります。ここまで、電話の受話器を持ってくる必要があります。

耳かけ形補聴器は、耳の上に補聴器を乗せて使用しますので、電話をする場合、上にずらして、行う必要があります。

補聴器のマイクが上にありますので、そこに受話器を当てて会話します。今まで通り、耳のところで行うと、補聴器をつけている場合は、耳にはめているものが、邪魔するため、余計に聞きにくくなります。

補聴器がない状態でも電話に関しては、問題なくできるのであれば、良いのですが、電話もしたい。となった場合は、上にずらして使っていただく。ということをする必要があります。

ノイズが入りやすい

耳の上にのせ、さらに上にマイクがあると、マイクに髪が擦れたり、風の音が入ったりで、ノイズがしやすいことがあります。

耳の上にのせ、さらに上にマイクがあると、マイクに髪が擦れたり、風の音が入ったりで、ノイズがしやすいことがあります。

耳かけ形補聴器は、耳の上に補聴器を乗せて使用します。

そのため、髪がマイクに擦れる音が聞こえたり、風が強い日などは、風の音が大きく入ったりします。

これらのものは、音響機器ならでわのもので、マイクに何かものが当たったりすると、大きな音がします。

それらのノイズは、なければ良いに越したことはなく、そのような音が聞こえやすくなります。

使ってみて、確認しよう

耳かけ形補聴器に関してメリット、デメリットをまとめてみました。

このメリット、デメリットは、上記に紹介した3つの耳かけ形補聴器、全てに共通することです。

なお、こちらをみていただく上で、重要なのは、実際に補聴器を体験することです。

上記には、デメリットとして、邪魔になりやすい、ノイズがする、など記載しましたが、これらは、あくまでも特徴であり、全ての人がそうなるわけではありませんし、気にする部分ではありません。

例えば、私自身、生まれつきの難聴で耳かけ形補聴器を使用していますが、メガネもつけながら、補聴器もつけています。

邪魔になるかと言われれば、もう慣れてしまっているため、そこまで邪魔に感じることはなく、そのまま使っています。

上記に紹介したのは、あくまでも傾向であり、全ての人が当てはまるわけではありません。ですので、実際に自分で使ってみてどうか。その部分を確認することの方が大切です。

すごく使いにくい感覚があれば、別の形状のものを考えれば良いですし、逆に思っていたより、使いやすく、良いと思うのであれば、候補に入れても大丈夫でしょう。

こう書いてあるから、こう。と決めつけないことが大切です。

補聴器の情報は、半分程度に理解しておき、実際に自分が感じた感覚を信じましょう。そうすれば、ご自身にとって、良い補聴器を選ぶことができます。

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ABOUT ME
深井 順一|パートナーズ補聴器
深井 順一|パートナーズ補聴器
補聴器を使っている人が対応している補聴器専門店・代表
補聴器のお店には珍しい難聴の補聴器販売員です。生まれつきの難聴者で7歳の頃から補聴器を使っています。お客様からは「補聴器を使って良かったです。これから明るく生活できます」「日常生活がスムーズになった」「人に聞き返すことが減り、コミュニケーションに対するストレスが軽くなった」と評価いただくことが多いです。
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