補聴器の基本・形状・調整

補聴器を調整しすぎてわからなくなったら、一度、白紙に

補聴器を調整する過程で、様々な事を行うと、何が良くて、何が悪いのか。時にわからなくなってしまうことがあります。

そのような場合は、一度、耳の状況を調べ直し、数値に関して、再計算して、初期の状態に戻してみると、よくなることがあります。

補聴器の調整で迷ったり、よくわからなくなってしまった場合は、初めからやり直したほうが、時にうまくいきます。

補聴器の調整をしていて、迷った時は

補聴器には、基本的に聴力別にどのくらい補えると良いのか。その目標値があります。そこまで、改善できていると、改善できているほど、聞きにくさは、改善しやすくなります。補聴器には、基本的に聴力別にどのくらい補えると良いのか。その目標値があります。そこまで、改善できていると、改善できているほど、聞きにくさは、改善しやすくなります。

基本的に補聴器の調整は、元々、調整する部分があり、改善できると良い部分まで、改善できると、聞きにくさは、改善しやすくなります。

こちらに関して、初めは、基本に忠実に行っていたとしても、徐々にここだけ、変えて欲しい。この部分を少しよくなるようにしてほしい。と、だんだん、元の状態から、変わっていくことがあります。

あまりにも、元の状態とかけ離れた状態にしてしまうと、逆に変えたことによって、より聞きにくくなることがあります。

そのような場合は、一番初めに設定したものからやり直すと、改善しやすくなることがあります。

補聴器の再計算(調整のリセット)

どのメーカーにも基本的にリセットするための機能があります。どのメーカーにも基本的にリセットするための機能があります。

補聴器には、調整を再計算(リセット)する部分があります。これを押せば、すぐに元に戻すことができます。

こちらは、補聴器のフィッティング画面になり、どのような補聴器もこのような元に戻せるボタンがあったりします。

仮にこのように調整したものをリセットするとします。仮にこのように調整したものをリセットするとします。

例えば、このような状態が

再計算には、いくつか種類があり、音のリセットを行います。再計算には、いくつか種類があり、音のリセットを行います。

リセットを選択すると

補聴器を調整する前の初期の状態に戻ります。臨床を重ねて、出した調整の方が、後々考えてみると、よかった。というケースは、結構、あります。補聴器を調整する前の初期の状態に戻ります。臨床を重ねて、出した調整の方が、後々考えてみると、よかった。というケースは、結構、あります。

初めの調整のものに戻るようになります。

あまりにも調整のしすぎで、よくわからなくなってしまった場合は、再調整して、初めの状態に戻すことで、変化があるかもしれません。

良くなればそれで良いですし、変化がなければ、どちらかを選択した状態で、次に調整をしていきます。

なお、調整して数ヶ月か経過しているのであれば、一度、聴力そのものも調べ直し、全てをやり直した方が、よりうまくいく可能性は、高くなります。

補聴器の聞こえは、なかなか正解を見つけるのが難しいため、こうしたい。ああしたい。という希望が出やすくなります。

調整を繰り返していくと、その調整によって、どんどん逆に悪くなってしまうことがあるため、このような再計算するボタンがあります。

まとめ

仮に調整を繰り返して、逆によくわからなくなってしまった。聞きにくさが強くなってしまった。という場合は、一度、全部、白紙に戻し、初めからやり直したほうが、うまくいくことがあります。

私自身も、そのような経験があり、あれも、これもしたけれども、うまく行かない。という場合は、改めて、新しくやり直したほうが、うまくいくことが多いように感じます。

特に補聴器の調整は、なかなか正解がわかりづらく、補聴器を使った感覚を重視するのか、それとも、聞こえの改善度を重視するのか。によっても変わります。

感覚を重視すると、基本的には、音を抑える傾向が出てきますので、聞こえの改善度は、低下する傾向があり、聞こえの改善度を重視すると、しっかり聞こえを補う傾向が出ますので、音がよく聞こえる状態になります。

音がよく聞こえるというのは、良くも悪くも様々な音がよく聞こえる状態ですので、その状態を良しとするのか、それとも、聞こえすぎると表現するのか。この点は、使用している人によっても、変化してしまいます。

もし、よくわからなくなってしまったのであれば、一度、やり直してみることをお勧めします。

今現在の状態と初めの状態を体験することで、どちらが良いのか。それを体感できるかと思います。

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深井 順一|パートナーズ補聴器
初めまして、パートナーズ補聴器の深井と申します。私自身、生まれつきの難聴者で補聴器を使っており、当事者側の人が対応するお店として、使う側の状況やお気持ちに寄り添った聞こえの改善、補聴器のご相談を心がけています。
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