補聴器の基本・形状・調整

補聴器の機能の一つ、ハウリングキャンセラーとはこんな機能

深井 順一|パートナーズ補聴器

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補聴器には、ハウリングキャンセラーと呼ばれる機能があります。

こちらは、その名の通り、ハウリングを止める機能で、補聴器をする際に問題になりやすいハウリングの問題を解消してくれます。

この機能は、今現在、ほぼ全ての補聴器に入っており、設定することによって、ハウリングをある程度、簡単に改善できるようになっています。

しかし、一部で、注意点がありますので、概要をまとめるとともに注意点に関しても、まとめていきます。

ハウリングキャンセラーとは

冒頭の通り、ハウリングキャンセラーとは、ハウリングを止めるための機能です。

補聴器が出した音を補聴器が拾う事で、ピーっ!高い音がなることがあり、それがハウリングになります。

ハウリングは、補聴器をつける上で、結構、起こりやすい(鳴りやすい)もので、ハウリングがしていると、使う人にとっても、周りの方にとっても、うっとうしく感じます。

そのため、ハウリング自体は、しないに越したことはなく、なければないほど、良い状態になります。

ハウリングの主な原因は、しっかり耳に装用できていないことによるものです。

ハウリングの主な原因は、しっかり耳に装用できていないことによるものです。

基本的にハウリングをしないようにするには、耳にしっかり装用することになります。

ハウリングの主な原因は、何かしら耳を塞いでいるところに空きがあり、そこから音が漏れていることによるものが大半だからです。

しかし、いくらしっかり装用していても、耳は、口を動かすと動くため、それにより、すこしずれたりします。

それにより、ハウリングしてしまったり、重度の難聴で、元々、ハウリングしやすい耳の方もいます。

それらの状態を少しでもよくするために、ハウリングキャンセラーは、開発され、今現在は、ほぼほとんどの補聴器に搭載されるようになっています。

ハウリングが多い補聴器は、使い物にならないため、ハウリングを無くし、補聴器自体を使いやすくしているのが、ハウリングキャンセラーです。

ハウリングキャンセラーがしている事

ハウリングキャンセラーは、基本的に補聴器の調整の過程で設定します。

調べた後の図。調べると、どの部分まで、補えるのかが出るようになります。

調べた後の図。調べると、どの部分まで、補えるのかが出るようになります。

補聴器を使用したまま色々な音を流し、どのような音がどれだけ漏れるのか。それを調べて、設定します。

理想は、紫色の線が、赤い太い線より、上にきている事です。このような状態であれば、良好になります。

理想は、紫色の線が、赤い太い線より、上にきている事です。このような状態であれば、良好になります。

設定した画面は、このようになり、今現在、出ている音のレベルとここまで、大きくなるとハウリングする。という数値が出てきます。

このように設定されていれば、OKです。

基本的には、ハウリングしやすい人だけが行うのではなく、どんな人でもハウリングキャンセラーは、かけておいた方が、使いやすくなります。

そして、ハウリングしているからかける。というよりも、今現在は、ハウリングしないように設定できているのか。の確認のためにも使われます。

ハウリングキャンセラーの注意点

ハウリングキャンセラーの注意点ですが、

  • キャンセラーは、あくまでも補助機能
  • ハウリングキャンセラーで、数値が下がる場合
  • ノイズを感じるようになったケース

の3つがあります。

キャンセラーは、あくまでも補助機能

こちらの注意点ですが、あくまでも、補助機能であり、この機能で、ハウリングを止めるのは、オススメしません。

ハウリングがしている。ということは、何かしら、耳に隙間があり、そこから、音が漏れていることを意味します。

音が漏れているということは、必要な音が耳に伝わっておらず、漏れている可能性が高くなりますので、しっかりと聞こえを補えていない状態であることでもあります。

そのため、仮にハウリングがする場合は、まずは、耳をしっかり塞ぐもので改善し、その後に改めて、予備にハウリングキャンセラーをつけるのが良いです。

ハウリングキャンセラーは、あくまでも予備的な機能になります。必要な事は、しっかりと行なった上で、行うのが大切です。

ハウリングキャンセラーで、数値が下がる場合

ハウリングキャンセラーは、ハウリングが起こりやすいところを止めてくれるのですが、実際には、ハウリングしやすいところの音を抑制しますので、聞こえを補える範囲が狭まります。その点に注意です。

ハウリングキャンセラーは、ハウリングが起こりやすいところを止めてくれるのですが、実際には、ハウリングしやすいところの音を抑制しますので、聞こえを補える範囲が狭まります。その点に注意です。

ハウリングキャンセラーを行なった際、ハウリングが起こっていると、音を出せる量が狭められます。

仮にこのような状態だった場合は、少し程度(2〜3dB)程度であれば良いのですが、明らかにガッツリ(7〜9dBほど)下がっている場合は、何らか対策を行い、ちゃんと音を出せる状態にすることが大切です。

ハウリングキャンセラーは、基本的にハウリングしやすい部分を予め、下げておき、補聴器を使いやすくします。

そのことにより、ハウリングなく使えるのですが、音漏れの量がひどいと、音を大きく抑制してしまいますので、補聴器の効果が下がってしまいます。

上記のような場合は、できれば、ハウリングしないような別の策を行い、なるべく補えると良いですね。

上記のような場合は、できれば、ハウリングしないような別の策を行い、なるべく補えると良いですね。

仮に下がってしまっている場合は、音漏れが多いということですので、よりしっかり塞げるものにして、ハウリングを無くしていけるようにするのが大切です。

そうすると、聞こえに関してもしっかり補えるようになり、ハウリングもなくなるようになります。

ノイズがするようになったケース

仮にハウリングキャンセラーを行なった後から変なノイズが聞こえるようになった場合、一度、ハウリングキャンセラーそのものを設定しないようにし、ノーマルの状態にしておけると良いです。

今現在の補聴器は、ほとんどなくなったのですが、ひと昔前(5〜8年前)の補聴器ですと、ハウリングキャンセラーをつけると、特定の音が入った際に共鳴するような、変な反応をするような補聴器もありました。

高い音が聞こえた際に、後残りのような反響するような音が聞こえたり、ハウリングしかけのフォー……と高い音がずっと鳴っていたり、補聴器によって動作は、違いものの、明らかに異質な音が聞こえることがありました。

今現在、私の方では、ほとんどないため、恐らく最近の補聴器ではないとは、思いますが、仮にそのようなことが起こった場合は、設定を無しにして、使うのがオススメです。

まとめ

補聴器の機能の一つには、ハウリングキャンセラーというものがあります。

こちらは、ハウリングを補聴器側で抑える機能で、基本的に使えるのであれば、使った方が良い機能の一つです。

ただ、注意点も上記の通りありますので、あくまでも、しっかりと補える状態にした後に行いましょう。

すると、よりハウリングが起こりにくくなり、快適に使えるようになります。

ハウリングは、使っている本人も周りにいる人にも、鬱陶しく感じがちです。

ピーっという音は、周りにも聞こえる音ですので、なるべく無くし、使いやすい状態にできると、ベストになります。

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補聴器を使っている人が対応している補聴器専門店・代表
補聴器のお店には珍しい難聴の補聴器販売員です。生まれつきの難聴者で7歳の頃から補聴器を使っています。補聴器の販売員としての知識、技術に加え、一人の難聴者が自分自身の聞こえを改善した知識、技術も組み合わせながら、聞こえの改善、補聴器のご相談をしています。
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