補聴器に抵抗がある人の場合における補聴器の選択と改善プロセス
聞きにくさを抱えている人の中には、聞こえを改善したいけれども、目立ったり、聞こえにくい事がわかるようになるのは、避けたい。という方がいます。
そのような場合は、目立ちにくい補聴器を使用し、まずは、自分が気にせず使えるもので、聞こえにくさの改善ができるとベストです。
聞こえにくさや一般の人と異なる感覚は、自分自身に劣等感を感じやすかったり、周りの方に、聞こえにくい事を言いにくい環境の方もいます。
そのようなケースを改善していく際に考えている事を載せていきます。
補聴器に抵抗ある場合の補聴器の選択
意外かもしれませんが、自分自身が聞こえにくく、聞こえにくい事を受け入れているケースと、なかなか自分の状況を受け入れがたく感じているケースの補聴器の選択は、異なります。
聞こえにくい事を容認しているケースは、補聴器自体が見えてもよく、周囲の方にご自身が聞こえにくい事を伝えたり、聞こえの環境を整える部分も含めて、聞こえにくさの改善ができるとベストです。
逆にあまり容認していないケースでは、目立ちにくいものを使い、まずは、聞こえの改善だけでもできるようになると、今現在の状況をよりよくする事に繋がります。
目立ちにくい補聴器は、いくつか出力の制限(補える聴力の範囲が狭い)がありますので、明らかにご自身の聴力が補えないものは、使うべきではないのですが、補える範囲内のものであれば、私は、全然、問題ないと考えています。
そのような方には、まずは、聞こえを改善し、状況をよりよくする事が先決です。
補聴器は、見える方が良い?
たまに補聴器は、見えた方が良い。という意見を聞きます。
この点に関しては、補聴器を使用している私の意見は、その通りです。
これには、
- 補聴器での改善には、限度があること
- 自分から耳のことを伝えるのは、タイミングが難しいこと
この2つがあります。
補聴器での改善には、限度があること
今現在、残念ながら補聴器を使用しても、耳が治るレベルまで、改善することは難しく、音環境によっては、本当に何もわからない事があります。
聴力が低下するとするほど、この傾向は強くなり、たとえ、聴力が軽くても、騒がしい環境下や難しい環境になると、聞きにくさは、強くなりがちです。
自分から耳の事を伝えるのは、タイミングが難しいこと
そのことから、聞こえにくい事を事前に伝えられるような。自分から、何も言わなくても、それが伝わるような状態にしておけると、それが、セーフティーネットになったりすることもあります。
その一つの方法が補聴器が見えるようにする事です。補聴器の事がわかる方であれば、聞こえにくい事が伝わりますし、見える事で、自分から言わずとも、伝える事ができます。
この見えると言うのが非常に強いです。
と言うのも、自分から聞こえにくい事を伝えるのは、いうタイミングが非常に難しく、耳が聞こえにくい事を伝えやすいタイミングは、耳の事を聞かれたり、補聴器の事を聞かれたりするタイミングだからです。
それ以外のタイミングで「実は、耳が聞こえにくくて……」と伝えると「ん?急にどうしたの?」や「…そ…そうなんだ……」と言うような少し空気が重くなることもあります。
このようにカミングアウトのタイミングが非常に難しい。と言うのが、自分なりに感じる事です。
補聴器を隠せば、わかりづらくなる反面、その事により、伝えるタイミングや言うタイミングが難しかったりしますので、その部分に関しては、見えた方が、伝えやすさは、上がります。
補聴器に抵抗がある人の改善思考
見える方が良い理由に関しては、記載しましたが、とはいえ、そのような内容を見るだけで、人の意見は、変わりません。
その人には、その人なりに気になっている事や、そうせざるを得ない環境にいることもあります。
この際に優先すべきことは、
- 聞こえの改善をできる限り行うこと
- 自分にとって使いやすい、抵抗がないもので改善すること
の2つです。
この2つを重視する理由は、どの補聴器を使うかではなく、どのようにしたら、その人の状況をよりよくする事に繋がるか。を考える事が大切だからです。
聞こえの改善をできる限り、行う事
聞こえの改善は、できればできるだけ、悩みも聞こえにくさも改善できる事に繋がります。
限度は、もちろんありますが、限度がある中でも、なるべく改善できれば、それだけ、悩みも減り、さらに、徐々に自分に対して、自信を持つ事につながり、今現在の状況を好転しやすくなります。
自分にとって使いやすい、抵抗がないもので改善すること
2つ目は、こちらです。この場合ですと、目立ちにくい補聴器を使用して改善する。と言うのも、この部分によるものです。
いくら小さいものや目立ちにくいものと言っても、実際に使用する際は、少し抵抗を示すかもしれませんが、その点に関しては、なるべく、聞こえを改善できる事、そして、自分が使いたいと思うもので改善する事、の2つを考えながら、選定していけると、現状をよりよくしやすくなります。
経験がないものを判断するのは、難しいため、実際に使っていただき、徐々に受け入れができるようになってくると、補聴器に関するイメージ、耳に関することも、徐々に変わってきます。
重要なのは、体験による理解
重要なのは、実際にご自身で補聴器の体験をしていただき、ご自身で理解をしていただく事です。
補聴器を使う事により、意外に補聴器に関しては、気がつかれなかったり、聞こえやすくなる事により、少し希望が湧いたり、補聴器をつける事で、感じることは、色々な事があります。
いくら見えない、見えにくいと言っても、気になる人には、気になるもので、そのような場合は、言葉で伝えるよりも、実際に体験していただいて、ご自身で理解していただくのが、もっとも良い理解に繋がります。
実際には、見えないと言うよりも、そんなに人は、そこまで自分以外の他人を見ておらず、単にそこまで見ようとしないだけだったりするのですが(自分以外の人をまじまじと、ジロジロとじっくり見る方は、ほとんどいません)、使った事がない方には、言葉で言っても経験がないため、わかりません。
経験を通じて一つずつ理解し、聞こえを改善する事により、自分ができる事が増えてきたり、今まで、悩んでいた事が少なくなってくれば、自ずと、自分自身の状況を改善させる事に繋がります。
言葉よりも体験する事で、理解を深めていけると自分にとって、何が本当なのか。理解できるはずです。
まとめ
補聴器そのものに抵抗がある場合、実際には、どの部分に抵抗があるかにより、変化します。冒頭の通り、聞こえを改善したいけれども、見えるのが、嫌だ。という方は、まず、その要望を満たせるもので、改善していきましょう。
少しでも改善されれば、聞きやすくなる事により、心が楽になったり、今までより、落ち着いて、物事を理解できるようにもなります。
そして、補聴器を使用する事により、徐々に補聴器の事も理解できるようになるはずです。
どうしても体験したことがないものは、イメージだけで決めてしまう傾向がありますが、実際のものを経験すれば、そこから、ご自身にとって、良いものを選べるはずです。
という事で、こちらの内容が役に立ったのであれば、幸いです。
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