補聴器の調整をしすぎてうまくいかない場合は、一度白紙に


補聴器の調整は、地道に行っていくケースが多いと思いますが、もし仮に調整のしすぎで、よくわからなくなってしまった、逆に聞きにくくなってしまった場合、一度調整をリセットすると、状況を改善するケースがあります。

調整をリセットとは、補聴器の調整を一度白紙に戻すという事です。聴力から計算された数値に戻すと言う方がわかりやすいかもしれません。補聴器の調整は、煮詰めれば煮詰めるほど、良いとお考えの方もいらっしゃるのですが、それは、半分本当で、半分嘘です。調整にも善し悪しがあり、よくなるケースもあれば、悪くなるケースもあります。

そのような場合は、一度白紙に戻し、そこから調整する……というのも状況改善の一つとなります。

補聴器にはリセットがある

さて、毎回、当店が扱っているフォナックの画面になってしまうのは、申し訳ないのですが、補聴器の調整画面には、このようなものがあります。

変になってしまった時は、再調整をするとよくなるケースがある

変になってしまった時は、再調整をするとよくなるケースがある

フォナックさんの場合は、再調整という名前になります。ここを一度押すと、初めに調整する前の状態に戻す事ができます。

このような状態が……

このような状態が……

例えば、このような状態だったのが

調整リセット中……

調整リセット中……

こちらをする事で

補聴器を調整する前の状態に戻る。臨床を重ねたデータの方が後々考えてみるとよかったというケースは、意外に多い

補聴器を調整する前の状態に戻る。臨床を重ねたデータの方が後々考えてみるとよかったというケースは、意外に多い

このように初めの状態に戻ります。あまりにも調整のしすぎで、ちょっと感覚がおかしい……という場合は、元のその設定を記録してもらい、再調整で、初めの状況を感じてもらう事で、変化があるかもしれません。良くなればそれで良いですし、変化がなければ、どちらかを選択した状態で、次に調整をしていきます。

補聴器の調整は一長一短

基本的に音を操作する事は、一長一短です。その理由は、周波数を操作する事にあり、物を操作する事ではない事からきます。これは、どのような事かと言いますと、人は、物を意識し、補聴器のような音響機器は、周波数で意識します。人が大きい、小さいという場合、○○Hzが小さい、大きいというのではなく、××の音が大きい、小さいというように表現します。しかし、補聴器の方では、その××の音ではなく、周波数でしか見る事ができません。

するとその部分の周波数を低下させるのですが、では、その周波数が影響するのは、その音だけかと言いますと、そのような事はありません。例えば、周囲の騒音が大きい、車の音が大きいといった場合、主に低い音が影響を与えているのですが、この部分は、車の音だけしかないかと言いますとそのような事はありません。低い声の方も影響しますし、それ以外の物音にも影響します。そこを調整するという事は、良くも悪くもそこに関連する全てのものに影響を与える事になります。

そのため、補聴器の調整は一長一短になります。物で見るか、周波数で見るか、それぞれの視点が異なるため、なかなかイメージしづらいかもしれませんが、周波数を調整するという事は、良くも悪くも影響を与える事になります。

そして、音量の上下は、大きくすればうるさく感じやすくなるかもしれませんがしっかり入り、小さくすれば、快適かもしれませんが、ほとんど変化がありません。

補聴器の調整は、時に引き返す事も検討する

このように補聴器の調整は、一長一短であり、突き詰めようとするほど、どんどんおかしな調整になる事があります。入れる周波数帯の音を大きくする、小さくするというのは、よくもわるくもその部分に影響を与えるためです。

ですので、調整しすぎて、イマイチ改善に向かっているのかわからない、何だか状況がよくわからないという場合は、一度白紙にして、やり直すと良い結果が得られる場合もあります。そこから再度考えた方がよりよい結果に繋がりやすい事もあります。

このような場合は、一度白紙にしてみる事をお勧めします。すると、意外にも改善するかもしれません。時には、振り返る事、もしくは原点に戻るというのは、大切な事です。

 

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